
導入事例#038

医療法人社団桃仁会 羽島クリニック ビ・アバンス門間さま(岐阜県羽島郡)
「高齢者の方に、第二の人生を前向きに明るく過ごして欲しい」との思いを込め、「前向きな人生」を意味するフランス語「ビ・アバンス」を施設名に取り入れたビ・アバンス門間さま。 医療法人社団桃仁会 羽島クリニックさまが2010年1月に開設した住宅型有料老人ホームです。 クリニックから道路を隔てた場所にあるこの施設では、入居者さま一人ひとりの尊厳を守りつつ、入浴や食事の介護、食事の提供、その他の日常生活に必要なサポートをおこない、1階の入院病床で体調の急変にも対応します。
「当初はクリニックの入院病床の建設を予定していましたが、計画する中で地域の高齢者も気軽に立ち寄って仲間同士で賑やかに、いきいきと過ごすことができる場にしたいと考えるようになりました。 高齢者は家の中に引きこもりがちで、社会とのコミュニケーションが不足している方が多いからです。 そこで、ホームの入居者さま、入院や通院の患者さま、地域の高齢者が集まり、私たちとともに楽しく過ごしていただける施設を目指しました」と羽島クリニック院長の小島さまは、施設開設の思いを語ります。
1階には入院病床、2階には陽光が降り注ぐ食堂と多目的ホール、大浴場などを備え、3階から5階には入居者さまの居室30室を備えました。 住宅型であるため、入居者さまが自室で料理や入浴もできるように、各居室にはキッチン(車イス対応)とお風呂も設置します。 設備を検討する際、最も重視した点は安全性でした。


「居室の厨房機器や暖房機器の場合、高齢者が使うことを考えると、「うっかり」による火災が心配です。
火災の心配がないものを考えた結果、直火がない電気は安全・安心という結論に達しました。
そこで、建物全体をオール電化にしようと決めたのです」(小島さま)。
中部電力は、ガス機器を採用した場合とオール電化(空調、床暖房、給湯、厨房)にした場合のランニングコストの試算を算出。
その結果、オール電化は大幅にランニングコスト低減が見込まれるというデータが出ました。
これらの試算データや導入機器のご提案は、設計会社を通じて羽島クリニックさまにご提供しました。
オール電化の採用が決まったア・ビバンス門間さまは老人ホームであり、入院や通院の患者さま、地域の高齢者が集う場にもなります。
ここで過ごす人に安全で安心、快適な空間を提供できるように、空調は部屋ごとに室温がコントロールできる個別分散型パッケージエアコンと、床暖房を採用しました。
2階食堂の厨房は電化厨房を導入。
夜間電力を活用して効率よくお湯をつくる業務用エコキュートで、厨房や大浴場などの給湯をまかないます。
また、3階から5階の各居室にはエアコンと床暖房、IH調理器、電気温水器を設置しました。



2階食堂に隣接する多目的ホールは、集いと憩いのスペースです。 入居者さま、入院や通院の患者さま、地域の高齢者が訪れることを考え、足元から体を暖める床暖房を採用。 高齢者や病気の方の体にも、やさしい暖房を実現しました。
ヒートショックを防ぐため、空間ごとの温度差解消にも配慮しています。 大浴場は脱衣場にエアコンと床暖房を導入し、浴室内にはヒーターを設置。 浴槽から出て髪や体を洗うときも寒さを感じることがないよう、暖かい浴室をつくりました。 居室がある3〜5階の各フロアの共有廊下には、それぞれ4台のエアコンを設置し、居室内との温度差の解消を図っています。
また、ビ・アバンス門間さまが採用したヒーター式床暖房は、温水配管が不要でメンテナンスがより簡単にできるというメリットもあります。


電化厨房を採用した2階食堂の厨房では、栄養士の方がメニューづくりの方針に沿った厨房機器を選定し、IH調理器、スチームコンベクションオーブン、温蔵庫などを導入しました。
この厨房では、入居者さまや入院患者さま一人ひとりの状態に合わせたメニュー、医師や看護師などスタッフの食事も調理しますが、電化厨房は熱効率に優れ、多彩なメニューもスピーディーに調理できます。
大量調理の場合は、1台で焼く・煮る・蒸すなどさまざまな調理をこなすスチームコンベクションオーブンを使用し、できたてのおいしさを保ちながら保温できる温蔵庫も活用しています。
「重湯、全粥、7分粥、5分粥、3分粥などのお粥もつくりますが、少人数分の場合は鍋を使います。
IH 調理器は鍋の焦げつきがなく、使いやすいですね。大量のお湯もすぐに沸くので効率よく調理できるし、使用しないときは盛りつけをする作業スペースにもなるから便利です」と調理師の方からも電化厨房は好評です。
直火がなく安全性に優れた電化厨房で、オープンキッチンも実現。
食堂のテーブル席から調理する様子を眺めることができ、入居者さまの食の楽しみを広げています。
「食堂で入居者さまが食事をする際は私たちスタッフが同じテーブルに座り、入居者さまが会話を楽しみながら食事ができるようにしています」(看護師長 中村さま)。
調理師の方もテーブルに出向いて「今日の料理はどうでしたか」と声をかけるなど、入居者さまとの交流を深めています。



食堂や多目的ホールの他にもコミュニケーションの場として、敷地内に足湯を設置しました。 「足湯は地域の高齢者にも気軽に利用して欲しいと思い、外につくりました。 地域の高齢者も足湯を楽しみながら、入居者さまや患者さまとの交流を楽しんで欲しいと思っています」と看護師長さまは語ります。 足湯の給湯も業務用エコキュートを使用。あたたかな交流を育む足湯に、心地よいお湯を供給します。
有料老人ホーム、ビ・アバンス門間さまは、地域の高齢者に外出のきっかけを与え、仲間と一緒に楽しく過ごす集いの場としての役割も果たします。 「安全で安心、快適な施設を維持しながら、これからは省エネやエネルギーコストの削減も図りたい。 これからは省エネの工夫といった情報提供も中部電力にお願いしたいですね」と小島さま。
あたたかな交流やふれあいを育むビ・アバンス門間さま。 中部電力は、快適性や省エネにつながる設備の運用方法のご提案などによりお手伝いしていきます。

