定例記者会見(2002年) 12月度 川口社長 定例記者会見

平成14年12月25日
中部電力株式会社

本日は、まず、「浜岡原子力発電所2号機の調整運転の開始」についてお話しさせていただきます。

1.浜岡原子力発電所2号機の調整運転の開始について

  • ○ 既にご案内のとおり、当社浜岡原子力発電所2号機は、去る12月20日に原子炉を起動いたしました。

  • ○ 現在、調整運転段階における点検・検査に入ったところであります。些細なことも見逃さないよう慎重に進めております。

  • ○ 2号機は、長期間の停止であったことから慎重を期すため、年明けに一旦原子炉を停止し、格納容器機器などを点検することといたします。その上で、問題なければ再び原子炉を起動し、調整運転を再開することとしており、1月下旬には国の最終検査を受けて、営業運転を開始する見込みであります。

  • ○ 2号機は、本年5月25日に発生した小口径配管溶接部からの水漏れにより、運転を停止しておりました。
     これまでの間、原因の究明、当該箇所の修理を実施するとともに、追加点検や新しい取り組みを行い、従来の点検・保守管理の方法の妥当性を確認いたしました。これらにつきましては、適宜、保安検査官にもご確認いただいております。

  • ○ また、社内の原子力部門以外の者で構成する「評価・検討委員会」を設置し、自主点検作業の適切性確保に関する厳格な調査を進めております。
     11月15日には、「過去の自主点検作業は適切に行われていた」との中間報告を国に提出し、これに対して、今月13日に、国から「適切に行われたものである」とのご評価をいただきました。

  • ○ さらに、浜岡原子力発電所に関するさまざまな事象や点検の状況などについて、プレス発表やホームページを通じて積極的に情報公開に努めてまいりました。

  • ○ 今月10日から19日にかけては、「まずは地元に信頼していただくことが第一」との考えから、浜岡町はじめ地元5町の皆さま約2万9700軒をお訪ねし、各ユニットの点検状況などについてご説明させていただいたところであります。私どもとしては、できる限りご理解いただけるよう努力してまいったつもりでございます。

  • ○ これまで、地元はじめ皆さまには、大変ご心配をおかけいたしましたが、おかげさまで2号機を起動することができました。これもひとえに地元や国、静岡県など皆さまのご支援、ご協力の賜と考えております。

  • ○ 今後は、今一度原点に立ち返り、原子力発電の安全運転に、慎重にかつ全力で取り組んでまいります。その際には、透明性を確保し、より積極的に情報を開示することにより、少しでも安心していただけるよう努めていく所存であります。

  • ○ 他のプラントにつきましても、引き続き点検をしっかりと行っておりますが、健全性などについて国の評価をいただくとともに、地元へも十分にご説明した上で、できるだけ早く立ち上げてまいりたいと考えております。

  • ○ 今後も引き続きご理解とご協力を賜りますようお願い申しあげます。

2.この一年を振り返って (資料:平成14年 この1年を振り返って

  • ○ 次に、今年一年を振り返るという意味で一言申しあげます。「資料」をご覧ください。

  • ○ 今年は、企業の不祥事が相次ぎ、「企業がいかにあるべきか」ということを社会から厳しく問われた年でありました。

  • ○ 電力業界におきましても、8月に発覚した東京電力の自主点検データ改ざん問題を契機に、原子力発電に対する社会的な不信が、これまでになく高まることとなりました。

  • ○ 私どもの浜岡原子力発電所でも、配管の一部でひび割れの兆候が認められていた件などにより、当社始まって以来の4基すべてが停止する事態となりました。

  • ○ しかしながら、原子力発電は、エネルギーの安定供給や地球温暖化対策のために、我が国にとって必要不可欠な電源と考えております。

  • ○ 私どもとしては、いま一度「安全と安心の確保」という原点に立ち返り、原子力の信頼回復に向けた取り組みを進めてまいります。

  • ○ また、駒場ダム・大久保ダムにおけるゲートの異常作動や料金割引の適用漏れなど、システムトラブルが発生したことにより、お客さまに多大なご心配やご迷惑をおかけいたしました。

  • ○ これらの点を厳しく受けとめ、システムの総合的点検を行い万全を期すとともに、改めて仕事の原点にたち返り、的確な業務の遂行を確認した次第であります。

  • ○ 大久保ダムの件について申し上げますと、去る19日に開催された国の調査委員会で、当社が検討した再発防止策をご了承いただきました。ダムシステムのプログラムの改修や点検マニュアルの見直し、フェイルセーフ機能の強化など、順次着手しているところであります。

  • ○ また、ダムゲートのトラブルを連続して発生させたことを重くとらえるとともに、今後の再発防止に向けた取り組みを徹底させる意味から、ダム管理部門の長である宮池取締役土木建築部長と現場のトップである小林飯田支店長に対し、昨日、私から厳重注意をいたしました。

  • ○ 次に、コストダウンへの取り組みにつきましては、昨年の4月に策定した「経営改革ロードマップ」に掲げた目標達成に向け、修繕費をはじめとする総コストの削減など全社一丸となって取り組んでいるところであります。

  • ○ その成果として、本年9月には、今後の効率化努力分も織り込んだ上で、平均6.18%の電気料金値下げを実施することができました。お客さまからは、予想以上の値下げであったとご評価いただきました。

  • ○ 販売活動におきましても、オール電化住宅の普及や自家発導入への対応活動など、収益拡大に向け積極的な取り組みを展開いたしました。

  • ○ 例えば、オール電化住宅につきましては、ご採用いただいたお客さまが13万戸を突破し、増加数は対前年同期比で6割以上伸びております。

  • ○ CO2冷媒を活用した家庭用給湯器「エコキュート」も大変好調に推移しており、販売台数は全国シェアトップであります。

  • ○ 「シーエナジー」については、当社エリア外でオンサイトエネルギーサービスを開始するなど積極的に事業展開しており、これまでにトータルで55件のご成約をいただいております。

  • ○ 新規事業関連に目を向けますと、FTTH事業「ひかりネット・カンパニー」の営業開始など、当社の経営資源を有効活用した事業展開を推進いたしました。

  • ○ 新規分野の技術開発においては、「R&Dとセールス」を目指し、当社の個性を活かした技術開発を推し進め、積極的に市場開拓に取り組みました。これらは、今後、当社の収益基盤強化に大きく寄与するものと期待しているところであります。

  • ○ 振り返るといろいろあった一年でありますが、足下を見ますと、長引く景気の低迷やそれに伴う電力需要の伸びの鈍化など、当社を取り巻く環境は加速度的に厳しさを増しております。

  • ○ また、総合エネルギー調査会電気事業分科会においては、「自由化範囲のさらなる拡大」や「取引市場の創設」など新たな方向性も打ち出されております。

  • ○ 当社といたしましては、こうした厳しい経営環境の中で、まずは公益的使命という軸足をしっかりと固めた上で、競争に打ち勝っていけるよう、「組織の強化」と「人材の育成」に力を入れてまいりたいと考えております。

  • ○ 新たな年におきましても、私が社長就任以来掲げてまいりました「変化への挑戦」に全力で取り組んでいく所存であります。当社独自の個性を発揮し、常に「お客さまの目線で考え、お客さまの立場で行動する」ことを通じて競争を勝ち抜く「総合エネルギー企業」を目指してまいります。

以上