プレスリリース バックナンバー(2002年)

浜岡原子力発電所1号機 制御棒駆動機構ハウジング部からの漏えいに関する調査状況について(金属調査・その他のスタブチューブ下部溶接部点検結果)

平成14年2月20日
中部電力株式会社

 浜岡1号機 制御棒駆動機構ハウジング部からの漏えいについて、その原因調査のため、き裂が確認されたスタブチューブ下部溶接部からボートサンプルを採取し金属調査を実施しました。
 また、原因調査の一環として、他の88本のスタブチューブ下部溶接部について水中カメラによる目視点検を行いました。

 金属調査の結果、き裂は粒界破面を示しており、また、溶接金属及び母材(スタブチューブ)とも多数の枝分かれを伴って粒界に沿って進展しており、粒界型応力腐食割れの特徴が確認されました。なお、溶接欠陥等の異常は認められませんでした。
 また、他の88本のスタブチューブの下部溶接部の目視点検の結果、いずれも異常が無いことを確認しました。

(詳細結果については「別紙」参照)

 なお、これらの結果については、本日国に報告いたしました。

 引き続き、モックアップ試験、応力解析等を行い、原因究明を進めて参ります。

以  上

(別紙)

浜岡1号機 制御棒駆動機構ハウジング部からの漏えいに関する調査状況について
(金属調査・その他のスタブチューブ下部溶接部点検結果)


調査項目 調査目的 調査結果 添付資料No


調
(1)外観観察 き裂の状況の確認
き裂は折れ曲がりを伴って進展しており、一部には微細な枝分かれが見られた。
外表面には製造時の仕上げ加工時のグラインダー痕が見られた。
資料1
(2)破面観察 内部のき裂の範囲と破面状況の確認
走査型電子顕微鏡による破面観察の結果、破面は全体が粒界破面であった。
・溶接金属部は柱状晶の粒界破面
・母材部はロックキャンディ状の粒界破面
破面のほぼ全体が酸化皮膜に覆われていた。
疲労損傷時の特徴であるストライエーション状模様は観察されなかった。
資料2
(3)断面観察 き裂の進展経路の確認
光学顕微鏡による断面観察の結果、き裂は溶接金属、母材とも粒界に沿って進展していた。
き裂は溶接金属、母材とも多数の枝分かれを伴っていた。
溶接金属及び母材には、き裂以外に溶接欠陥等は見られなかった。
資料3
(4)硬さ測定 異常な硬さの有無の確認
き裂近傍と離れた位置における硬さには有意な差はなかった。
母材の硬さは、溶接金属から十分離れたところでは規格値以内であった。
 
(5)化学成分分析 溶接金属成分の確認
溶接金属の化学成分はインコネル182の規格値を満足していた。
 
その他のスタブチューブ下部溶接部の点検 き裂の有無の確認
他の88本のスタブチューブ下部溶接部について水中カメラによる目視点検を行った結果、いずれも異常は認められなかった。
 
今後の取り組み 引き続き、モックアップ試験・応力解析、原子炉水の水質調査及びき裂進展評価を行い、当該スタブチューブ溶接部からの漏えいの原因を究明していく。

(参考)

試験片(ボートサンプル)の金属調査手順