プレスリリース バックナンバー(2002年)

「お湯で冷たい水を作る!」世界初!低温排熱を有効利用する産業用冷凍機を開発! ~COP=10以上、未利用エネルギーの画期的な有効利用を実現~

平成14年2月20日
中部電力株式会社

 当社は、(株)前川製作所(社長:島賀哲夫 住所:東京都江東区牡丹2-13-1)と共同で、名古屋大学・架谷(はさたに)昌信教授のご指導をいただきながら、工場などで多量に発生する低温未利用エネルギーを有効利用する「熱・電駆動式吸着冷凍機」の開発に成功しましたので、お知らせいたします。
 これまで捨てられていた60℃以下の低温排熱を有効利用できる冷凍機の開発は、世界ではじめてのことです。

 吸着冷凍機とは、水が蒸発する際に周りの熱を奪う気化熱を利用して、10℃程度の冷水を製造する産業用の冷却・冷房用機器です。水は低い圧力下では低温で蒸発するため、密閉容器内で吸湿剤※1が水蒸気を吸って圧力が下がると、同時に水が蒸発します。その気化熱が残った水から熱を奪うため、冷水が製造できます。吸湿材を乾燥させ、吸・放湿を繰り返すことで、連続して冷水を得るという仕組みです。
 従来は、吸湿材を乾燥させるのに、60~80℃の比較的高い温度の加熱乾燥が必要でしたが、この開発機は、電気駆動の水蒸気吸引ポンプを加えるなどして吸湿剤の乾燥を促進させることで、利用温水の低温化を実現しました。開発に成功したポイントは、吸湿材の吸・放湿速度を解明し、最適な吸引ポンプの仕様や運転方法を見つけ出したことです。

 食品・化学工場の冷水需要やビル空調など、幅広いニーズに対応できる省エネルギー機器としてご提案できると考えております。
 平成14年春から、実用機での性能および省エネルギー性の確認を目的として、愛知県内の飲料工場でフィールドテストを行い、平成15年の商品化を目指します。

※1 吸湿材にはシリカゲルを使用。シリカゲルは、一般的には食品の乾燥剤や家庭用除湿剤、工業的には炭酸ガスの除去剤など多種多様に利用されている。

主な特徴

(1) エネルギーの有効活用ができる!
 従来、利用用途が限られ、ほとんど捨てられていた50~60℃の低温排熱などを活用して、 10℃程度の冷水を得ることができます。
(2) 効率が高く省エネに最適!
  エネルギーコストが大幅に低減! 吸引ポンプで消費する電力に対し10倍以上(COP=10以上※2)の冷熱出力が得られ、 大幅な省エネルギーが達成されます。そのため、ガス焚吸収式冷凍機に比べ、ランニングコストは約半額になります。
(3) 環境にやさしい!
  冷媒が水のためオゾン層破壊、温暖化の心配が全く有りません。また、省エネルギーによる炭酸ガス排出抑制にも大きく貢献します。
※2 COP: 使用電力量に対する冷熱能力の比(排熱利用量を投入エネルギーに考慮しない。)値が大きい程省エネルギー性が高い。

以  上

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