プレスリリース バックナンバー(2007年)

浜岡原子力発電所5号機 原子炉平均出力モニタ機器動作不良の原因と対策について

平成19年8月3日
中部電力株式会社

 浜岡原子力発電所5号機(改良型沸騰水型、定格電気出力126.7万キロワット)で発生した原子炉平均出力モニタ(B)系(※1)の動作不能について、これまで原因の調査および対策の検討を実施してまいりましたが、その結果をとりまとめましたので、お知らせいたします。なお、この結果については、本日、国に報告しました。


1.原因調査について

(1)現地における調査

 事象発生直後に、運転員が原子炉平均出力モニタ(B)ユニットの画面に「システム イニシャライズ中」(※2)が表示されていることを確認しました。
 その後の調査で、ユニット本体ならびに、これに接続されているケーブル及びコネクタに、変色、変形、緩み等の異常がないことを確認しました。また、当該ユニットを取り外し、内部を確認したところ、異常は認められませんでした。

(2)メーカ工場における調査

 当該ユニットを製造メーカの工場に持ち込み、調査を行ったところ、イニシャライズの再現が確認されました。
 このため、ユニット内のソフトウェア動作履歴を確認したところ、中央演算処理装置基板(以下、「CPU基板」という。)内でウォッチドックタイマー(以下、「WDT」という。※3)エラー信号が発生していたことを確認しました。
 WDTエラー信号が発生した原因を調査するため、CPU基板に対する各種試験を実施した結果、異常は確認されませんでした。


2.発生原因について

 原子炉平均出力モニタ(B)系の動作が不能となった原因は、同ユニット内のCPU基板の故障によりWDTエラー信号が発生し、同ユニットがイニシャライズされたと推定しました。


3.対策について

 本事象の対応措置として、原子炉平均出力モニタ(B)系の動作不能期間を最短とするため、当該ユニットを予備品に取り替えました。

 なお、5号機の原子炉平均出力モニタは、4系統あるうちの2系統で原子炉の異常な出力の上昇等を計測した場合、原子炉を緊急停止させる設計としています。この4系統の内、1系統が故障又は点検により動作不能となった場合には、それを除外し、残りの3系統のうち2系統により原子炉を緊急停止させる設計としており、今回の事象のような1系統の故障も想定した設計となっています。(※4)
 以上のことから、設備設計面での措置は、予備品へ取り替えることで十分な対策が講じられていると評価しました。


(※1)
原子炉平均出力モニタは4系統((A)~(D))あり、原子炉全体の平均的な出力を計測するものです。
(※2)
異常のあったシステムを使い始めの状態に戻すことを初期化、あるいはイニシャライズと言います。
(※3)
プログラムが正常に動作していることを監視する機能です。
(※4)
原子炉施設保安規定においても、上述の1系統が故障又は点検により、動作不能となった場合を想定した設計を反映した記載となっていますが、本事象発生時には、同規定を安全側に解釈し、出力抑制措置を講じました。
今後は、同規定をより明確に解釈できるよう検討して行きます。
なお、原子炉施設保安規定は、原子炉等規制法第37条第1項に基づき、原子炉設置者が原子力発電所の安全運転を行う上で守るべき事項を定めたもので、国の認可を受けているものです。

PDF添付資料:「5号機 原子炉平均出力モニタ機器動作不良の原因と対策について」[PDF:176KB]


以上


(これまでお知らせした内容)

 浜岡原子力発電所5号機(改良型沸騰水型、定格電気出力126.7万キロワット)は、調整運転中の平成19年7月5日午前8時58分、4系統ある原子炉平均出力モニタのうち(B)系について動作不能の警報が発生したため、原因調査にあたるとともに、原子炉施設保安規定にしたがって、原子炉熱出力を75%未満(発電機出力約92万キロワット、原子炉熱出力約73%)まで抑制しました。


 当該原子炉平均出力モニタ(B)は予備品と取り替えたのち、プラントを復旧させる予定です。
 プラントの運転状態は安定しており、本事象による外部への放射能の影響はありません。

平成19年7月5日 公表済み


 その後、原子炉平均出力モニタ(B)は予備品と取り替えました。
 機能確認検査など取り替え後の確認がすべて終了したことから、プラント出力を上昇し、本日、午後0時31分に定格電気出力に復帰しましたので、お知らせいたします。
 動作不能の警報が発生した当該原子炉平均出力モニタ(B)については、引き続き、原因調査を進めてまいります。


 なお、一両日中に定格熱出力一定運転へ復帰する予定です。

平成19年7月8日 公表済み