総括
- 2010年6月に阿摺水力発電所の不適切事象が発覚した。これを受け阿摺水力発電所の不適切事象ならびに同種事象に対する再発防止対策(以下「阿摺発他再発防止対策」という。)を策定し、2010年度行動計画を見直した。見直し後の行動計画については、各施策とも着実に実施してきた。
- アンケート調査結果からは、「阿摺発他再発防止対策」を含む「再発防止行動計画」の理解度が向上し、「コンプライアンス意識の一層の定着・浸透」、「風通しの良いコミュニケーションのしくみづくり」および「不適切な事象を発生させないしくみの充実」への取り組みについては、「阿摺発他再発防止対策」を含む各施策が有効であったものと判断する。
- 2011年度も引き続き、「阿摺発他再発防止対策」を含む再発防止行動計画を推進して、コンプライアンス意識の高いレベルでの定着・浸透、風通しの良いコミュニケーションのしくみづくりに努めていく。
詳細
1. 阿摺発他再発防止対策を含んだ2010年度再発防止行動計画の実施状況
- 2010年6月に発覚した水力部門(工務)における阿摺水力発電所の不適切事象および同種事象に対する「阿摺発他再発防止対策」が電力設備保安推進会議で同年9月に承認を受けた。
- 水力部門(土木・工務)のコンプライアンス意識については、過去のアンケート結果から定着・浸透しつつあると判断しているが、阿摺発他不適切事象の原因調査の結果、水力部門(工務)においては、「原理原則に則り正しい選択をする強い意志」、「隠ぺいであるという意識の欠如」、「疑念の声を活かせない職場風土」といった点で教育・定着が不十分であったことが明らかになった。このため、「コンプライアンス意識の一層の定着・浸透」、「風通しの良いコミュニケーションのしくみづくり」および「不適切な事象を発生させないしくみの充実」に向け、各施策について強化した。
- 2010年度再発防止行動計画は、「阿摺発他再発防止対策」の内容を加えて見直し、この計画どおりに実施した。
2. 2010年度再発防止行動計画の実施状況に対する評価
(1)コンプライアンス意識の一層の定着・浸透
- コンプライアンスに関する基本的な意識面に対する理解度は高いレベルにあると評価する。また、阿摺発の再発防止策を盛り込んだ「経営トップによる継続的な啓発」、「発電設備に係る点検結果の周知と活用」、「コンプライアンス教育・研修の実施」の各施策は計画どおり実施され、「管理職としての役割」、「4つの問いかけ」などコンプライアンス意識を再認識するためにも有効であったと判断する。
- 水力部門(工務)においては、法令について「法令解釈が複雑で理解しづらい」、「法令対応に関する経験が不足している」などの意見もあることから、改善策について検討を進める。
(2)風通しのよいコミュニケーションのしくみづくり
- 「言い出すしくみづくり」および「情報の共有化の促進」の各施策は、計画どおり実施されている。
- アンケート結果から、職場内や他部署の間で「言い出しやすい雰囲気づくり」が過去3年間と比較して著しく向上しており「阿摺発他再発防止対策」を含む各施策の効果が大きかったものと判断する。
- 「阿摺発他再発防止対策」として、現場サポートについて拡大および再周知した結果、利用者から高評価を得ている。ただし、水力部門(工務)においては、現場サポート窓口に対する認知度が低いことから再周知を実施する。また、水力部門(土木)においては、「懸案事項に対する本店によるサポート」の認知度をさらに高めるため再周知する。
(3)不適切な事象を発生させないしくみの充実
- 「不適切な事象を発生させないしくみの充実」の各施策は、計画どおり実施されている。
- アンケート結果から、各施策の認識・理解度は、高いレベルで維持あるいは向上しており、確実にしくみの定着が図られていると評価する。
- 水利使用に係る3つの要領書については一部に「要領書の内容が膨大であり、理解できない」や「要領書の知識が不十分」との意見があることから、教育方法や教材の改善などをおこない定着・浸透を図る。
- 水力部門(工務)においては、「阿摺発他再発防止対策」は十分認知されていたが、水利使用に係る再発防止の取り組みについて認識が不足していることから、認知度向上を図るため再周知する。
以上

