中部電力|今、総力を結集して(2016年12月)の内容 - 今、総力を結集して

今、総力を結集して 今、総力を結集して(2016年12月)の内容

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浜岡原子力発電所は、従来から常に最新の知見を反映し、安全性向上に努めてきました。

東京電力福島第一原子力発電所の事故以降も、津波対策や重大事故等対策を自主的に進めるとともに、新規制基準を踏まえた追加対策に取り組むなど、安全対策を積み重ねています。

「福島第一のような事故を起こさない」

浜岡原子力発電所では、この決意のもと、今、全力で取り組んでいます。

原子力発電の安全を守る基本は、「止める」「冷やす」「閉じ込める」です。

原子力発電は、運転を「止めた」あとも、燃料から熱が発生し続けます。そのため、原子炉への注水などによって燃料を「冷やし」続け、放射性物質を 「閉じ込める」ことが重要です。

福島第一の事故を振り返ります。

原子炉は地震による大きな揺れを感知して自動停止しました。送電鉄塔の倒壊などにより、外部からの電源供給が途絶えましたが、非常用の発電機が正常に働き、ポンプなどに電源を供給することができたため、「冷やす機能」を維持しました。

しかし、地震発生からおよそ40分後、敷地高さを上回る津波が押し寄せ、敷地内および建屋内が浸水。海水を使って冷やすためのポンプや非常用の発電機などの重要な設備が使えなくなり、さらに、蓄電池が切れ「冷やす機能」を失いました。

その結果、燃料から発生する熱を冷やすことができずに燃料が溶けるという重大事故に至り、その後、格納容器の破損や水素爆発を起こして、放射性物質を放出しました。

福島第一では、津波の浸入や重大事故に備える対策が不十分でした。

浜岡原子力発電所では、同様の事故を起こさないため、内閣府が想定する南海トラフ巨大地震の検討状況なども踏まえ、
・巨大地震に耐える、
・津波を浸入させない、
・冷やす機能を確保し重大事故に至らせない、
などの対策を実施しています。

さらに、重大事故が発生した場合にも備え、放射性物質の放出を抑制する対策などを実施しています。

巨大地震に耐える

浜岡原子力発電所は、想定東海地震の震源域内に位置することを踏まえ、建設当初から余裕を持たせた耐震設計としています。燃料が納まる原子炉建屋は、地表からおよそ20m掘り下げ、かたい岩盤に直接設置。基礎面積を広く・厚く、厚い壁を多く・規則正しく配置し、ピラミッドのように重心を下げることで、地震の揺れに強い安定した構造としています。

さらに2005年には、中央防災会議による想定東海地震も考慮したうえで、岩盤上でおよそ1,000ガルという揺れの強さを当社独自に設定。これに対し耐震性を確実に保てるよう、建屋内の配管などへのサポート改造工事や排気筒の改造工事を実施するなど、耐震性の向上に取り組んできました。

また、東海・東南海・南海地震の3連動地震に対し、耐震性が確保されていることを確認しています。

2013年9月には3連動地震よりも更に大きな南海トラフ巨大地震などを踏まえ、3号機、4号機について追加対策の実施を公表。

その対策の前提となる地震の揺れについては、最大クラスとして想定された内閣府モデルに基づいて評価した地震動、最大1,000ガル程度を踏まえ、「1,200ガル」を設定。また、2009年8月の駿河湾の地震において、5号機の揺れが他号機に比べ大きかったことを踏まえ、この増幅を仮想的に反映した地震動、最大1,900ガル程度をもとに、「2,000ガル」を設定。

耐震設計上重要な施設などを対象に、敷地内の地震観測結果を踏まえ、顕著な増幅が見られない観測点周辺の施設は1,200ガル、顕著な増幅が見られた観測点周辺の施設は2,000ガルを用いて、必要な工事をすることとしました。

具体的には、3号機および4号機の配管などへの更なるサポート改造工事、5号機周辺の防波壁の地盤改良工事などを実施しています。なお、原子炉建屋や原子炉圧力容器などについては、評価の結果、改造工事が必要ないことを確認しています。

津波を浸入させない

浜岡原子力発電所では、津波を敷地内に浸入させないよう、海岸側の敷地前面およそ1.6kmにわたり、高さ海抜22mの防波壁を建設しています。この壁は、深いところで地下30mの堅い岩盤まで基礎を根入れし、津波や地震にも強い構造としています。

また、敷地側面からの津波の浸入を防ぐよう、敷地の東西に、海抜22m~24mの「改良盛土」を設置しています。さらに、海とトンネルでつながる取水槽からも海水を流入させないようその周囲に壁を設置するなどの対策をおこなっています。

これらの対策をおこなうことで、最大クラスとして想定された内閣府モデルによる津波に対しても、敷地内への浸入を防ぎます。

仮に、津波が防波壁を越えた場合にも備えます。

原子炉建屋の防水扉を水密扉に取り替え、強化扉を新設して二重化するなど、建屋外壁の耐圧性・防水性を強化しています。

ここからは、万が一、福島第一と同様に「冷やす機能」を失った場合の対応について、ご説明します。

「冷やす機能」に必要な、電源供給、注水、除熱について、複数の代替手段を講じます。

その柱となるのが、「電源供給」です。

浜岡原子力発電所では、3ルートの送電線から受電ができる対策や、非常用の発電機を浸水から守る対策などを実施していますが、そのうえで、これらがすべて使えない場合にも備えます。

海抜40mの高台にガスタービン発電機を新たに設置し、この電源を用いて大容量のポンプを動かして原子炉へ注水します。また、海水を使って冷やすためのポンプを防水構造の建屋内に新設しており、このポンプにもガスタービン発電機から電源供給することで、原子炉から発生する熱を取り除きます。

さらに、ガスタービン発電機が使えない場合は、蓄電池から電源供給し、原子炉停止後の余熱蒸気の圧力を使ってポンプを回し原子炉へ注水します。また、必要な場所に移動できる電源車の電源でポンプを回し、原子炉へ注水する手段も備えます。

仮に、電源がなくなった場合でも、可搬型の注水ポンプによって、海抜30mの高台に新設した緊急時淡水貯槽や、貯水タンク、敷地の西側を流れる新野川などを水源とし原子炉につながる配管につなぎ注水します。

こうした代替手段を幾重にも講じることで、「冷やす機能」を確保して、重大事故への進展を防ぎます。

それでも、もし、何らかの理由で、「燃料が著しく損傷するような重大事故に至った場合」も仮定して、対策を実施しています。

まず、格納容器の破損を防止するため、容器の上蓋の接合部や容器内の蒸気を冷やす設備の強化、容器内に溶け落ちた高温の燃料を冷やす設備の設置などを実施しています。

次に、フィルタ付きのベント設備を設置し、放射性物質の大規模な放出を防ぎます。

格納容器内の圧力を下げるため、気体を外部へ放出する際は、放射性物質を吸着するフィルタを通して排気することで、セシウムなどの粒子状の放射性物質の放出量を1,000分の1以下に抑えます。

2013年7月、福島第一の事故や海外の知見などを踏まえ、新たな規制基準が施行されました。2014年2月には、4号機について、2015年6月には3号機について、新規制基準 への適合性の確認審査を受けるため、原子力規制委員会へ申請をおこないました。

原子力規制委員会による審査に真摯に対応し、新規制基準に適合しているとの確認をいただけるよう、最善の努力を尽くしてまいります。

どれだけ設備面の対策を講じたとしても、最終的には、「人の対応力」が重要です。

浜岡原子力発電所では、防災体制の整備や訓練の充実を図り、緊急時対応の実効性向上など「現場対応力」を強化。重大事故に陥った場合などにも対応できるよう、「防災訓練」を繰り返し実施しています。

本店と現地に「対策本部」を設置。社長の指揮の下、連携をとり、情報収集や災害対応に当たります。

これは発電所の頭脳ともいえる中央制御室を模擬した、シミュレーターによる訓練です。福島第一のような事故を想定し、緊急事態に対応できるようにしています。

このほか、「電源を接続する訓練」、「ポンプを用いた注水訓練」、など、「個別訓練」を繰り返し実施しています。

安全性をさらに追及するため、リスクと向き合い、安全を確保します。

原子力災害のリスクに対し、多重・多様な対策を講じ、リスクを低減します。

事故の発端となるトラブルの発生を防止。

仮にトラブルが発生しても、トラブルを早期に発見し、原子炉の運転を止めるなどの対応により、事故への進展を防止します。

たとえ、事故に発展しても多重・多様な対策により著しい炉心損傷・重大事故を防止します。

万が一、炉心が損傷したとしても、機動性の高い可搬型の電源・注水・除熱設備なども活用した柔軟な対応によって重大事故の影響を緩和します。

このように「仮に」「たとえ」「万が一」が重なり、放射性物質の重大な放出を伴うような原子力災害が発生した場合に備えます。

今後とも、さらなる安全性の向上に努め、地域をはじめ、社会の皆さまにご理解を賜るよう取り組んでまいります。

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