お知らせ・トピックス バックナンバー(2006年)

南股えん堤ゲートからの放流事象に関する原因と対策について

2006年8月11日

中部電力株式会社

平成17年10月24日に発生しました、南股えん堤排砂ゲートの異常作動に伴う放流事象につきましては、既に次のとおりお知らせいたしました。

平成17年10月24日・・・放流事象の発生

平成17年11月24日・・・原因と今後の対応について

その後、学識経験者からなる事故調査委員会を設立し調査を進めてきた結果、このほど原因は電気系統の不具合と判明し、再発防止対策を策定いたしました。
なお、委員会の結果について、関係官庁に対して報告を行うとともに、再発防止対策を実施し、本日、停止していました南股発電所の通水を再開いたしました。
本日より、社内試験を行い、8月13日から15日の間に運転を再開する予定です。
地元をはじめ、皆さまに、ご心配をお掛けしましたことを深くお詫び申しあげるとともに、今後、再発防止に万全を期してまいります。

1 事象の概要, 2 南股発電所の設備概要, 3 発生の経緯

平成17年11月24日 プレス発表のとおり

4 放流事象の経緯・原因

排砂ゲートの開閉は、えん堤に設置された水位計の水位データにより、設定されたゲート開き幅になるよう自動制御を行っています。このゲートは、出水時には全開となり、池に堆積した土砂を排出します。これが今回、平常時にもかかわらず次の順序により開きました。

(1)えん堤建物内の蛍光灯の入切により、ノイズ(電気的な乱れ)が発生しました。
(2)水位計電気回路は、設置後、簡易カメラ用信号分配器が増設され、回路の抵抗が定められた値より大きくなり、ノイズの影響を受けやすい状態となっていました。そこに(1)のノイズが作用し、水位計電気回路内でダムの水位を伝える電流が、平常時にもかかわらず洪水時を示す値となりました。
(3)ゲート駆動スイッチ部には、送られてきた信号が実際の洪水に伴う水位変化によるものかどうかを判断するため、送られてきた信号が一定時間継続することを確認するタイマが取り付けられています。
このタイマが誘導電圧※の影響を受け、一定時間の経過を待たずに作動する状態となっていました。
(※:交流の電気が流れる場合、その影響を受けて近接する導体に発生する電圧)
(4)ここに(2)の洪水時を示す異常電流が流れたため、瞬時にタイマが作動し、排砂ゲートの開操作指令が出され排砂ゲートが開きました。

5 再発防止対策
(1)南股えん堤における対応

ア 水位計電気回路の部品取替
蛍光灯の点滅により発生するノイズの影響を受けなくなくするため、水位計電気回路の抵抗値が定格値内に収まるよう部品取替を行います。

イ タイマの取替
ゲート駆動スイッチ部に取り付けられているタイマ(旧タイプ)を、誘導電圧に強い新タイプのものに取り替えます。

(2)他地点における再発防止対策

ア 水位計電気回路の改造の確認
南股えん堤以外の地点では水位計電気回路の改造がなく、問題のないことを確認しました。

イ タイマの取替
南股えん堤と同様に交流回路(誘導電圧が発生する。)で制御を行っている地点は当社では31地点あります。これらの地点のうち南股えん堤地点と同様に誘導電圧の影響を受けやすい旧タイプのタイマを全て新タイプに取り替えます。(平成18年10月末までに完了)

ウ 制御機器設置、改造時の検査方法の見直し
制御機器の構成部品(リレー、タイマなど)に対しても、制御機器納入メーカとの間で使用承認手続を行うことや、当社が定めたマニュアル等により装置の構成部品が使用環境に適合したものであることを確認するなど、検査体制を強化します。

以上