プレスリリース バックナンバー(2009年)

浜岡原子力発電所3号機の調整運転開始について

2009年10月1日

中部電力株式会社

浜岡原子力発電所3号機(沸騰水型、定格電気出力110万キロワット)は、平成21年6月14日より第16回定期検査を開始し、各機器の点検作業等を行ってきました。
  また、平成21年8月11日に発生した駿河湾の地震に伴い、特別な保全計画※1を策定し、これに基づき設備の点検、健全性確認を行ってきました。

3号機は、これまでに、プラント停止中に実施する予定としていたこれらの点検等が全て完了したことから、現在、原子炉起動に向けた準備を進めており、準備が整い次第、本日中にも調整運転を開始します。
  調整運転においては、徐々に出力を上げ、原子炉で発生した蒸気を用いて確認する設備の点検や検査を実施するとともに、特別な保全計画に基づく起動過程・起動後の運転状況確認を実施してまいります。
  これらの検査等が終了した後、最終検査となる国の総合負荷性能検査を受けることとしています。

なお、調整運転中に異状が確認された場合には、必要に応じて修理を行います。修理の方法によっては、原子炉を停止する場合もあります。

※1 特別な保全計画とは、安全・安定運転に必要な設備の健全性を確認するための点検計画(地震観測記録を用いた設備健全性の評価を含む)をまとめたものです。

別紙

添付資料

以上

添付資料1

浜岡原子力発電所3号機定期検査中の主な点検、工事

1.主な点検

(1)原子炉本体

原子炉圧力容器の点検、炉内構造物の点検、燃料の点検

(2)原子炉冷却系統設備

配管類、熱交換器、ポンプ、弁類の点検

(3)計測制御系統設備

制御棒駆動系の点検、各種計測装置の点検、校正

(4)放射線管理設備

各種放射線管理用計測装置の点検、校正

(5)原子炉格納施設

原子炉建屋、格納容器の気密試験

(6)蒸気タービン設備

復水器の開放点検、補機類、弁類の点検

(7)その他

廃棄設備、燃料設備、非常用予備発電装置、電気設備等の点検

 

2.主な作業・工事

(1)原子炉内の全燃料764体のうち184体を新燃料に取り替えました。

(2)復水タンク※1運用水位の変更

定期検査時に、建屋内(放射線管理区域)設備・機器に補給する水のタンクからの取出位置(高さ)をタンク中部から下部へ変更することで、定期検査中のタンクの運用水位を変更します。
次回の定期検査からこの運用を行うため、今回の定期検査時に必要な検査を実施しました。

(3)窒素供給配管取替工事

原子炉格納容器内の弁を駆動するための窒素を供給する配管について、必要な肉厚は確保しているものの、広範囲に腐食箇所が確認されたため、予防保全の観点から取替工事を実施しました。

(4)自動停止用地震計設定値変更

電力の安定供給の観点から、不必要な停止を招くことなく、かつ早期に原子炉を自動停止させるように設定値を変更しました。

※1 復水タンクは発電所の運転に必要な水を貯蔵するタンクで、わずかな放射能を含みます。非常時に原子炉へ注水するポンプの水源としても使用します。

添付資料2

特別な保全計画に基づく点検等の結果

1.機器単位の点検結果

安全・安定運転に必要な設備約27,000台の機器※1や建物・構築物について、外観点検や漏えい確認等を行い、全ての設備において機能や安全に影響を及ぼす損傷がなく、健全であることを確認しました。

2.系統単位の点検結果

「運転による系統機能の確認」および「安全上重要な機能の確認」として、プラント停止中に実施することとしていた全ての機能確認を行いました。

(1)運転による系統機能の確認

安全・安定運転に必要な設備約70系統について、プラント停止中に確認できる範囲において、系統を運転しての機能確認を行い、警報の作動、弁の動作、系統流量等の状況を確認し、全ての系統について、系統全体の機能が正常に発揮されることを確認しました。

(2)安全上重要な機能の確認

「止める」「冷やす」「閉じ込める」の観点から安全上重要な機能の6項目について機能確認を行い、全ての項目について、安全機能が維持されていることを確認しました。

3.地震観測記録を用いた設備健全性評価結果(平成21年8月21日公表済み)

原子力安全・保安院からの指示文書※2および当社の特別な保全計画に基づき、耐震設計上重要な設備※3(耐震As、Aクラスの設備)について、地震時に敷地内の地盤および建物・構築物で取得した地震観測記録と基準地震動S1※4による応答を比較した結果、地震観測記録は基準地震動S1による応答を十分下回っており、分析した全ての設備(建物・構築物および機器・配管系)が弾性状態にあったことから、設備の健全性が確保されていることを確認しました。

4.地震後の点検等で確認した事象への対応結果

3号機でこれまでに確認した地震に関連するもしくは関連する可能性があると判断した事象および特別な保全計画に基づく点検等により確認した事象4件について、全ての対応を完了しました。
  なお、これらの事象は、全て安全機能および安定運転に必要な機能に影響を与えない軽微な事象です。

5.今後の対応

特別な保全計画に基づき、起動過程・起動後の運転状況確認として、安全・安定運転に必要な設備約70系統のうち約20系統について、「運転による系統機能の確認」を行うとともに、安全上重要な機能の1項目について「安全上重要な機能の確認」を実施してまいります。

※1 機器には、動的機器として、ポンプ、モータ、圧縮機、弁など、また、静的機器として、容器、熱交換器、支持構造物、配管、変圧器などがあります。

※2 原子力安全・保安院からの指示文書とは、「浜岡原子力発電所における地震観測データの分析について(指示)」(21原企課第71号:平成21年8月11日受領)です。

※3 耐震設計上重要な設備とは、「耐震設計審査指針」(昭和56年7月20日原子力安全委員会決定)で定められた耐震As、Aクラスの設備です。

※4 基準地震動S1は、「耐震設計審査指針」(昭和56年7月20日原子力安全委員会決定)に基づいて策定し、原子炉施設の耐震設計に用いる地震動です。