その他の記者会見 平成23年7月度 電事連・大野副社長会見

2011年7月7日

中部電力株式会社

  • 中部電力の大野でございます。
  • 本日、私からは、「この夏の電力需給対策」についてお話しいたします。

この夏の電力需給対策

(経緯)

  • 当社は、5月9日に、浜岡原子力発電所4,5号機の運転停止と3号機の運転再開の見送りを決定いたしました。
  • 浜岡原子力発電所の運転停止に伴い、最大電力に対して供給力が大幅に不足することから、当社は、5月9日に、社長の水野を本部長とする「電力需給対策本部」を設置し、電力の安定供給を果たすためのあらゆる対策について検討を重ねてまいりました。
  • 本日は、当社における電力の供給面・需要面の対策につきまして、ご説明いたします。

(供給面の対策)

  • 資料1の「1 供給面の対策」をご覧ください。
  • まず、供給面では、7つの対策を実施いたします。
  • 1点目は、火力発電所の定期点検時期の変更や工程短縮です。
    当初の計画では、この夏に予定していた発電所の定期点検を「前倒し」や「繰り延べ」する、あるいは 工程を短縮いたします。
    具体例としては、
  • 新名古屋火力発電所7−2号(出力:24.3万kW)および川越火力発電所4−4号(出力:24.3万kW)の定期点検をいったん中断して、7月下旬から9月上旬は稼働する、
  • また、四日市火力発電所3号機(出力:22万kW)の定期点検開始時期を6月上旬から9月中旬に繰り延べる、
  • さらに、川越火力発電所2号機(出力:70万kW)の定期点検の完了を7月下旬から7月上旬に前倒しする(15日間)、

などが挙げられます。

  • 2点目は、50Hz地域への応援融通の取り止めです。
    当社の厳しい電力需給状況を踏まえて、5月19日までに、50Hz地域への応援融通を取りやめさせていただきました。
  • 3点目は、火力発電所の長期計画停止の繰り延べです。
    本年3月に再開する予定であった浜岡原子力発電所3号機の運転開始が遅れたため、不測の事態に備えて準備していた武豊火力発電所3号機(出力37.5万kW)を供給力に織り込みました。
  • 4点目は長期計画停止中の火力発電所の再稼働です。
    再稼働に必要となる機器点検や部品の交換などを、全力を挙げて早急に行うことにより、武豊火力発電所2号機(出力:37.5万kW)を7月下旬から再稼働いたします。
    また、知多第二火力発電所2号機ガスタービン(出力:15.4万kW)につきましては、2012年1月から再稼働することを決定いたしました。
  • 5点目は、水力発電所の停止作業時期の変更です。
    二軒小屋水力発電所(出力:2.6万kW−静岡県静岡市)、北又渡水力発電所(出力:2.42万kW−長野県飯田市)、三穂水力発電所(出力:0.6万kW−長野県飯田市)などの作業停止時期を10月以降に変更いたしました。
  • 6点目は、他事業者からの電力購入です。大規模な発電所を保有する事業者から、7月から9月を通じて、3万kWの電力を購入いたします。
  • 7点目は、電力の安定供給を支える3つの対策の実施です。
    具体的には、
  • 関西電力株式会社との連系線である三重東近江線の緊急的な運用容量の拡大(+28万kW)、
  • 発電所や関連する送変電設備などの重点的な点検、
  • 火力発電所の燃料となる、LNG、石油の追加調達

を行います。

(需要面の対策)

  • 次に、需要面の対策について、主な2点をご説明いたします。
    「2 需要面の対策」をご覧ください。
  • 1点目は、自家用発電設備を保有するお客さまに発電量を増加していただくことにより、当社からの受電電力が約6万kW減少する見込みです。
  • 2点目は、法人のお客さまに計画調整契約の拡大をご協力いただくことにより、約9万kWの追加調整力を得ることができました。

(電力需給の見通し)

  • これらの供給面・需要面の対策を反映した、この夏の電力需給の見通しにつきまして、ご説明いたします。
    資料2上段の「1 月別需給計画」の(表1)と(表2)をご覧ください。
  • ご説明申しあげました供給面の対策により最大で232万kWの供給力の上積みが可能となりました。
    具体的には、浜岡原子力発電所の全号機を停止したことにより、7月におきまして、2,574万kW(発電端)に低下した供給力を、2,806万kW(発電端)まで高めることができました。
  • また、需要面の対策を反映し、7,8月の最大電力を見直しました。
    7,8月の最大電力は、浜岡停止時の計画より15万kW低い、2,622万kW(発電端)と想定しております。
  • 供給予備率につきましては、浜岡原子力発電所の全号機停止によってマイナスとなり、お客さまへの電力供給を果たせないレベルにまで低下いたしましたが、供給面・需要面の対策を実施することで、この夏における月別の供給予備率は、6〜7%を確保できる見通しです。
    しかし、安定供給の目安である供給予備率8〜10%には未だ達しておりません。
  • 続きまして、資料2下段の「2 週別需給計画」をご覧ください。
  • 当社は、お客さまに特別にご協力いただいた生産や操業の調整などを反映し、皆さま方に、きめ細かく需給見通しをお知らせすることが、より適切であると判断いたしました。そこで、今回は、月別の供給予備率に加えて、週別の供給予備率をお示しいたしました。
  • 供給面・需要面での様々な対策を講じても、7月の第3週〜第4週、8月の第4週〜第5週、9月の第2週につきましては、安定供給の目安である供給予備率(8〜10%)を下回ると想定しております。

(節電のお願い)

  • 電力需要は、夏の平日の昼間にピークとなります。
    この夏においては、自動車産業界の方々に、木曜日・金曜日の操業を土曜日・日曜日にシフトしていただくというご協力をいただきました。
    しかし、それを踏まえても月曜日から水曜日の13時から16時における電力需給が厳しい状況となると想定しております。
  • 当社は、発電所および関連する送変電設備などの重点的な点検・保守を確実に実施して、安定供給に万全を期してまいります。
  • お客さまにおかれましては、誠にご迷惑をおかけしますが、月曜日から水曜日の13時から16時に、節電のご協力をお願いいたします。
    特に、7月の第3週〜第4週、8月の第4週〜第5週、9月の第2週の、各週の月曜日から水曜日の13時から16時においては、安定供給の目安となる供給予備率を下回り、特に厳しい需給状況となることが想定されるため、特段の節電のご協力を賜りたく重ねてお願い申し上げます。
  • 当社は、お客さまに節電をお願いするにあたり、毎日の電力の需給状況を解りやすくお伝えすることを目的として、「中部電力でんき予報」を作成いたしました。6月27日から9月30日の間、ホームページや携帯電話のサイト上で情報をご提供しており、お客さまの節電にご活用いただけるものと考えております。

(まとめ 節電への感謝と安定供給へ決意)

  • 最後に、あらためまして、法人のお客さま、ご家庭のお客さま、地域の方々に心より御礼を申し上げます。
    今回は、節電に向けて、自動車産業界の方々が、業界全体で生産のシフトを行ってくださいました。加えて、その他の多くの事業者の方々にも、休業日の変更などのご協力をいただきました。これらは、極めて例外的な措置であり、企業にとっては痛みの伴う対応であると考えております。
    この場をお借りしまして、重ねて厚く御礼を申し上げます。
    また、当社管内のあらゆる支店、営業所で、地域住民の皆さまから節電の具体的な方法などについてお問い合わせを頂戴しております。
    このような皆さまからのご支援、ご協力に対しまして、深く感謝申し上げます。
  • 中部地域は、日本の「ものづくり」の原点とも言える地域であり、自動車を始めとして、現在の日本経済の根幹を支える産業だけではなく、航空機やナノテクノロジーといった将来の産業育成にも積極的に取り組んでいる地域です。
  • 「正念場の夏」を迎えて、当社の供給力をフル活用し、お客さまの多大なご協力をいただきながら、地域経済を支える電力の安定供給を確保できるよう総力を挙げて取り組んでまいる覚悟であります。
  • 私からは以上であります。

以上