その他の記者会見 平成24年3月度 電事連・社長記者会見

2012年3月16日

中部電力株式会社

  • 3月11日で「東北地方太平洋沖地震」より1年が経過いたしました。東京電力福島第一原子力発電所の重大事故により、被災地では、今もなお、多くの方々が、避難生活を余儀なくされております。また、復興に向けて、大変なご苦労やご努力をされております。震災で被害を受けられた方々が、一刻も早く通常の生活にお戻りになられるように心よりお祈り申し上げます。
  • 本日、私からは、
  • 浜岡原子力発電所の津波対策

について、お話しいたします。

浜岡原子力発電所の津波対策

  • 昨年7月、当社は、浜岡原子力発電所の安全性をより一層高めることを目指して津波対策を取りまとめました。現在は、着実に工事をすすめております。
  • 資料に基づき、浜岡原子力発電所の津波対策についてお話しいたします。
  • 資料2頁をご覧ください。
    東北地方太平洋沖地震は、「通常の地震の連動」と強い揺れを伴わない「津波地震」が同時に起きたとされています。
  • 三陸沖から茨城県沖までの非常に広い範囲で連動したことで地震のエネルギーを表すマグニチュード(M)が9.0まで大きくなり、また、プレート境界の浅い部分のすべりが大きかったことで非常に大きな津波を発生させた可能性があるとされています。
  • 資料3頁をご覧ください。
    当社は,想定を上回る津波により発生した福島第1原子力発電所の事故を踏まえ、M9.0津波の特徴である「非常に広い範囲で連動」を考慮し、東海・東南海・南海の3連動地震に日向灘沖も震源域に加えました。
  • さらに、M9.0津波の特徴である「プレート境界の浅い部分のすべり」を考慮し、南海トラフ沿いに波源域を広げて仮想的にM9規模の津波モデルを作成いたしました。
  • 資料4頁をご覧ください。
    仮想的に想定したM9規模の津波モデルによる試算の結果、仮想津波の遡上高はT.P.+10m程度となり、発電所前面の砂丘堤防の高さ(T.P.+10~15m)を上回るものではないと考えております。
  • また、現在、建設中の防波壁の高さは、T.P.+18mであり、仮想津波の遡上高に対して十分余裕を持った高さであると考えております。
  • 耐震性については、
    ①約1,000ガルの揺れにも耐えることを目標に耐震性を強化する工事を行ったこと
    仮想的M9津波モデルによる地震を想定した場合でも、
    ②震源域に加わる日向灘沖は、浜岡原子力発電所から遠方であることから、揺れは弱まり殆ど伝わらないこと
    ③プレート境界の浅い部分の堆積物は比較的やわらかいため、「強い揺れ」は発生しにくいこと
    などから、発電所の敷地への影響は小さく、耐震安全性は確保できるものと考えています。
  • 津波や地震については、現在、中央防災会議の検討などが行われているところであり、今後、新たな知見に対して、適切に対応してまいります。
  • 津波対策の具体的な内容についてご説明いたします。
    当社は、東北地方太平洋沖地震による東京電力福島第一原子力発電所の事故などから、これまでに得られた知見を反映して、浜岡原子力発電所における津波対策を策定いたしました。この津波対策は、浜岡原子力発電所の安全性をより一層高めることを目的としたものです。
  • 資料7頁をご覧ください。
    津波対策では、まず、発電所敷地内への浸水を防止するために、防波壁の設置や発電所前面の砂丘堤防の一部や防波壁両端部の盛土などを行う対策、加えて、敷地に浸水しても、建屋内への浸水を防止するために建屋外壁の防水構造扉の信頼性を確保するなどの対策を講ずることといたしました。
  • さらに、発電所において、仮に「全交流電源」が喪失し、「海水冷却機能」が喪失した場合でも、確実かつ安全に原子炉を冷温停止に導くことができるよう、多重化 ・多様化の観点から冷却機能を確保する対策とし、「緊急時対策の強化」を図ることといたしました。
  • それでは、主要な津波対策工事の現在の状況についてご説明します。
    資料9頁をご覧ください。
    津波対策工事は、30項目に及ぶものですが、工事規模が大きく期間も長い、防波壁の設置や緊急時海水取水設備の設置などについては、昨年の秋に着手し、本年12月の完工に向けて、着実に作業を行っています。
  • 防波壁工事の状況につきまして、資料10頁をご覧ください。
    発電所敷地海側の砂丘堤防背面および側面の一部に高さT.P.+18m、総延長1.6kmの防波壁を設置し、その両端部はT.P.+18~20mの盛土をすることにより、T.P.+20m以上の地山に接続します。
  • 防波壁は、昨年11月11日に本体工事に着手いたしました。
  • (資料11頁)現在、浜岡の現地では鉄筋建て込みなどの基礎工事を昼夜連続して作業しており、昨日(3月15日)時点で全218か所の基礎部のうち94箇所が完了しました。
  • (資料12頁)また、工場では、たて壁の製作を行っており、今後、発電所構内へ搬入し、4月中旬頃を目安に、基礎工事が完了した箇所から順次設置してまいります。
  • 資料13頁をご覧ください。
    海水冷却機能の代替として緊急時海水取水設備(EWS)を3~5号機にそれぞれ新たに設置いたします。海水取水ポンプを防水構造の新設ポンプ室に設置することにより、浸水の影響を受けることなく海水冷却機能を維持します。また、2~5号機取水槽の連絡トンネルと接続することで取水源の多重化も図ります。
  • (資料14頁)現在は、3、4号機の新設ポンプ室の鉄筋組立作業や5号機の新設ポンプ室の掘削作業を行っています。
  • 資料15頁をご覧ください。
    その他にも、昨年11月より緊急時対策の強化として、炉心を冷却する設備などに電力を供給するガスタービン発電機や電源盤、また、緊急用資機材倉庫などを設置するため、高台の造成工事に着手しております。
  • (資料16頁)当社は、本年12月の完了を目指して津波対策工事を、丁寧に、確実に進めてまいります。
  • 最後に、防災対策についてお話しいたします。
  • 資料17頁をご覧ください。
    現在は、地震・津波と原子力災害の同時発生による複合災害を想定した防災体制の見直しを検討しております。
  • 今回の検討の要点は、
  • 事故防止の体制の整備に加えて、重大事故の発生時を想定した防災体制を強化すること、
  • 国・自治体が行う地域への情報発信、避難される方々のスクリーニングなどの対応が円滑に実施できるように連携強化を図ること、

の大きく2点であります。

  • これらは、未だ検討中であり、皆さまに新しい対策の内容をお示しできる段階ではありません。
  • 資料18頁をご覧ください。
    3月13日には、浜岡原子力発電所において、緊急事態に対応する能力の向上を図るため、全交流電源喪失および原子炉への注水機能喪失を想定して、緊急事態対策訓練を実施いたしました。今後も、設備面の津波対策の進捗に合わせて、訓練内容に織り込みながら、繰り返し訓練し、実効性を高めると同時に、問題点を抽出して、さらなる改善を図ってまいります。

私からは、以上でございます。

 

以上