定例記者会見

定例記者会見

2010年12月度定例記者会見

2010年12月21日
中部電力株式会社

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  • 今月8日に発生した愛知県、三重県、岐阜県における瞬時電圧低下では、お客さまに大変なご迷惑をお掛けいたしました。今後、きちんと原因の究明を行い、その結果を踏まえて再発防止に努めてまいります。

原因と再発防止策等につきましては、改めて、公表させていただく予定であります。

安定供給への取り組み

  • 先ず、安定供給への取り組みです。
  • 当社は、安価で、高品質なエネルギーを安定的にお届けすることを重要な経営施策に掲げております。
  • 当社は、LNGを燃料とする火力発電の比率が特に高いため、
    (1)CO2の削減にも有効な高効率のLNG火力発電所の導入
    (2)契約面などでの、安定的でより柔軟性のある燃料調達の仕組みづくり
    (3)燃料のより柔軟な運用を可能にし、調達力を支える海底 ガスパイプラインの敷設、LNG受け入れ桟橋やタンクの増強
    等を積極的にすすめ、買い手としての調達力を高め、エネルギーの安定供給や地球環境保全を図っております。
  • これらの取り組みにつきまして、今年は、
    (1)高効率のLNGコンバインドサイクル発電設備を開発する「西名古屋火力発電所7号系列の開発計画」の決定(9月)
    (2)第三者への転売が可能なマーケティング会社を設立するドンギ・スノロプロジェクトからのLNG購入の決定(9月)
    (3)「伊勢湾横断ガスパイプライン」におけるシールドトンネル工事の完了(10月)
    等の重要な進展がありました。
  • 「安全で安価、かつ環境負荷の低いエネルギーを安定的にお届けする」ことは、当社の事業の根幹であり、引き続き努力を続けてまいります。

地球環境保全への取り組み

  • 次に、地球環境保全への取り組みです。
  • 先ほど、ご説明申しあげました、安定供給への取り組みは、CO2の排出量の削減という観点から、地球環境保全に十分に配慮しながら進めていくことも、重要であると考えております。
  • 当社は、地球環境保全への取り組みとして、グループ会社と一体となって、太陽光発電や風力発電をはじめとする再生可能エネルギーの積極的な導入を進めております。

(太陽光発電)

  • 太陽光発電については、「メガソーラーたけとよ」、「メガソーラーいいだ」、「メガソーラーしみず」の3地点において開発を進めております。発電出力の合計は、16,500kWとなります。
  • 今年は、長野県飯田市で開発中の「メガソーラーいいだ」が、8月に着工し、11月よりソーラーパネルの据え付け工事を行っております。
    また、今月17日には、「メガソーラーしみず」の開発に関し、静岡市と協定を締結しております。今後は、静岡市と相互に協力して、メガソーラー建設及び運用に関する事業を進めてまいります。

(風力発電)

  • 風力発電については、当社、グループ会社の株式会社シーテックおよび株式会社青山高原ウインドファームの3社が運転を行っております。営業運転を開始した発電出力の合計は、75,000kWとなります。
  • このうち、シーテックが青山高原北部で開発を進めていた「ウインドパーク笠取」の二期分は、今月15日に営業運転を開始いたしました。

(バイオマス・水力発電)

  • さらに、当社では、碧南火力発電所において、木質バイオマス燃料を混焼する計画を進めておりましたが、今年9月より本格運用を開始いたしました。また、長野県安曇野市において未利用落差を利用した小規模な水力発電所(出力240kW)を今年9月に営業運転を開始しております。
  • 当社は、引き続き、再生可能エネルギーの開発・導入に積極的に取り組み、グループ一体となって低炭素社会の実現に貢献してまいりたいと考えております。

原子力発電の推進

  • 最後に、原子力発電の推進についてお話しいたします。
  • 安定供給に加えて、地球環境保全にも優れた電源である原子力の推進は、最も重要な経営課題であり、積極的に取り組んでまいります。

(浜岡原子力発電所の状況)

  • 浜岡原子力発電所5号機につきましては、昨年8月の駿河湾の地震を踏まえた耐震安全性への影響確認等について、今月15日より、地域の皆さまへの説明を開始しております。
  • 立地市である御前崎市議会には、今月の15日に説明を行い、本日は、周辺市である掛川市議会および菊川市議会に対し説明を行っております。また、明日22日には、牧之原市議会に対し、説明を行う予定であります。
  • また、年明けの1月15日には、御前崎市を始めとした地元4市の主催で市民説明会が開催されるとともに、今後、静岡県の主催による防災・原子力学術会議の原子力分科会も開催されると伺っております。
  • さらに、市民説明会の当日には、浜岡原子力発電所安全等対策協議会が開催され、5号機の運転再開に関して意見集約を図られると伺っております。
  • 当社は、御前崎市、牧ノ原市、掛川市、菊川市の皆さまをはじめ、静岡県の皆さまにしっかりとご説明し、ご理解いただくことが、最重要であると考えております。
  • 現時点では、ご説明を行っている途中であり、5号機の運転再開時期を明確にお示しすることはできませんが、今後も引き続きご説明をきちんと行った上で、1日も早く運転を再開いたしたいと考えております。
  • 今後も、安全を最優先に浜岡原子力発電所の運営に努め、より信頼いただける発電所づくりに全力を傾注してまいりたいと考えております。

(原子力をもっと、語ろう)

  • さて、電力研究会の皆さまも御承知の通り、当社は、現在「原子力をもっと、語ろう」という対話活動を展開しております。
  • 原子力を進めるためには、私ども電気事業者が、安全運転の実績を積み重ねることが、基本であります。
  • しかし、電気事業者の実績だけでは不足であり、実際には、地域の皆さま、国や県、地元4市の行政や議会の皆さま、お客さま、株主の皆さま、メディアの皆さま、協力会社の皆さまなど実に多くの方々の真摯なご意見によって支えられていると感じます。
  • つまり、原子力は、社会の皆さまに広くご理解をいただいて、社会全体として後押しをして頂く事によって、はじめて、一歩ずつ進めることができるものであると感ずる次第です。「原子力をもっと、語ろう」を合言葉に、一歩前に進むための努力を、しっかりと続けてまいりたいと考えます。

まとめ

  • 厳しい経営環境が続くと覚悟しておりますが、社長として、従業員一人ひとりが能力を発揮できるような環境づくりに努めるとともに、しなやかで強靭な企業を目指して、しっかりとした経営の舵取りを行ってまいりたいと考えております。

私からは、以上でございます。



以上

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