定例記者会見
定例記者会見
2013年11月度 定例記者会見 水野社長挨拶
2013年11月26日
中部電力株式会社
- まずはじめに、先月29日に申請をさせていただきました、電気料金の値上げについて一言申し上げます。
- ご案内のとおり、当社は来年4月1日からのご家庭用など規制部門の電気料金値上げを申請しましたが、現在、電気料金審査専門小委員会で審査いただいている状況にあります。
- また、自由化部門のお客さまの電気料金につきましても、同じく4月からの値上げをお願いさせていただくこといたしました。
- 電気料金審査専門小委員会においては、委員の皆さまはじめ、消費者団体や中小企業の代表の方々からも様々なご意見を頂戴しております。
- 当社のお客さまからは、
「電気料金負担を抑える方法を教えてほしい」
「経営努力の内容をもっと知らせてほしい」
「値上げに関する資料が見づらい」
などのご意見を頂いております。 - 当社としましては、頂戴しているご意見を真摯に受け止め、これまで以上に徹底した経営効率化をやり切っていくとともに、電気料金値上げについて、ご理解をいただけるよう、あらゆる機会をとらえて、今回の申請内容について「丁寧に」「分かりやすく」ご説明を行ってまいります。
- さて、本日、私からは、
- この冬の電力需給
- 当社のスマートメーターの導入計画
- 原子力の安全技術に係る公募研究の実施
の3点について、お話しいたします。
今冬の電力需給
- 来週から12月に入(はい)り、いよいよ本格的な冬を迎えます。
- 電力需給検証小委員会において、電力各社が報告した電力需給見通しに基づき、この冬の全国の電力需給について、検証されました。
- その結果、国からは、当社管内については、「数値目標を伴わない」節電が正式に要請されました。
【ご参考】国の節電要請期間・時間
2013年12月2日(月) ~ 2014年3月31日(月)の平日 9:00~21:00
(12月30・31日、1月2・3日を除く)
- この冬の当社の需給については、既にお知らせした内容もありますが、あらためてご説明いたします。
- まず、この冬の最大電力ですが、
- 最大3日平均電力では、来年(2014年)1月および2月において2,267万kW、
- 今冬を2011年度並みの厳寒と見込み計算した1点最大電力は、来年(2014年)1月および2月において2,355万kWと想定しております。
- 供給力につきましては、2014年1月における当社エリアの供給力を、2,485万kWと報告しました。
- これは、中部地域の安定供給に必要な供給力を確保した上で、需給ひっ迫が見込まれる他の電力会社の要請を受けて実施する最大194万kWの応援融通を反映したものです。
- この結果、供給予備率につきましては、最大1日平均電力に対し、安定供給の目安となる8%の予備率を確保できる見通しですが、この冬の電力需要においても、お客さまの定着した節電分を54万kWとして想定いたしております。
- お客さまにおかれましては、この冬も、これまでと同様に無理のない範囲で節電の取り組みを「継続」していただきますよう、お願い申し上げます。
当社のスマートメーターの導入計画
- 次に、当社のスマートメーターの導入計画についてお話しさせていただきます。
- 東日本大震災以降、全国的に電気の需給がひっ迫し、お客さまの節電への動きが広がっております。
- こうした中、スマートメーターは電気の使用状況を「見える化」することで効率的な電気の使用に役立つことから、早期導入に対する社会的な要請が高まっております。
- 当社としましても、スマートメーターの普及により、お客さまに対する省エネへの最適な料金メニューの提案や、業務効率化を図れる効果があるため、スマートメーターの導入を進めております。
- 本日開催されました「第13回スマートメーター制度検討会」において、当社の導入計画を説明いたしました。
- 特別高圧および500kW以上の高圧のすべてのお客さまにつきましては、すでに設置を完了しております。
- 中規模工場やオフィスビルなどの、500kW未満の高圧のお客さまにつきましては、2012(平成24)年1月から設置を開始しており、2016(平成28)年度までに完了する予定としております。
- 小規模工場や一般家庭などの、低圧のお客さまにつきましては、2014(平成26)年10月から一部の地域で設置を開始し、2015(平成27)年7月からは、すべての地域で設置を開始する予定としております。
- また、低圧のお客さまの設置完了時期につきましては、これまでの設置完了時期を2年3か月前倒して、2023(平成35)年3月とし、早期導入へのご要望にお応えしていきます。
- 今後、当社は、競争方式の調達等を活用して、スマートメーターの導入に関わる最大限のコスト削減に努め、着実にスマートメーターの設置を進めてまいります。
- また、時間帯ごとのきめ細やかな「見える化」サービスの提供や、より柔軟な料金メニューの導入等、引き続き、お客さまに効率よく電気をお使いいただけるサービスの提供に取り組んでまいります。
参考
原子力の安全技術に係る公募研究の実施
- 続きまして、原子力の安全技術に係る公募研究の実施について、お話しいたします。
- 当社は、原子力の安全性向上に資する研究について、新たな視点で幅広い技術を見出すことを目的とした公募研究の募集を行い、本年3月に、13件の研究を採択しました。
- 新しいテーマに関し、密度の濃い研究が行えていることを評価し、来年度も継続して、今年度と同様の「一般公募」を実施してまいりたいと考えております。
- さらに、来年度は「一般公募」に加えて、将来にわたって原子力発電を利用していくために必要性の高い新技術についてテーマを特定し、研究の規模を拡大した、「特定公募」を新たに行う考えであります。
- 「一般公募」では、1件あたりの研究期間は2年以内、研究費用は年間500万円で、採択件数は年間10件程度を予定しております。
- これに対し、「特定公募」につきましては、採択は1件ですが、費用は1億円の大掛かりな研究を予定し、研究期間も最大で5年を考えております。
- 将来にわたって原子力発電を安全に利用していくためには、使用済み燃料や放射性廃棄物の処理・処分技術などのように、大規模な実験設備を用いて、時間と費用をかけなければ確立できない基礎・基盤的な技術があります。
- これまで、そうした技術開発は大学や公的機関等で行われてきましたが、当社としても早期に獲得したい技術であることから、「特定公募」によって、研究機関と連携しながら、技術開発を一層推進させたいと考えています。
- また、こうした取り組みは、将来の原子力発電を担う人材の育成や技能の習得にも貢献できるものと考えております。
- 公募研究の詳細については、決定次第、皆さまにもお知らせいたします。
- 私からは以上です。
以上