定例記者会見

定例記者会見

2015年6月度 定例記者会見 勝野社長挨拶

2015年06月25日
中部電力株式会社

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  • 勝野でございます。私は、本日、代表取締役社長に就任いたしました。大任を仰せつかりまして、責任の重さにあらためて身の引き締まる思いであります。
  • 本日、私からは、
    • 「社長就任にあたっての私の考え、思い」
    • 「7月1日付役付職の人事異動」
    • 「今夏の電力需給見通し」

    について、お話しいたします。

社長就任にあたっての私の考え、思い

  • 中部電力グループは、これまで前社長の水野のもとで、「エネルギーに関するあらゆるニーズにお応えし、成長し続ける企業グループ」を目指して、その実現に向け、着実に前進してまいりました。
  • 私も、中部電力グループのさらなる成長を目指し、微力ではございますが、皆さま方のお力添えをいただきながら、ご期待に沿えるよう全力を尽くしてまいります。
    どうぞよろしくお願いいたします。     
  • さて、当社を取り巻く環境は、東日本大震災以降大きく変化し、震災から4年以上経過した今も、全国の原子力発電所が再稼働できていない状況が継続するなど、極めて厳しいものとなっております。
  • また、電力システム改革につきましては、今年から第一弾である電力広域的運営推進機関が業務を開始しました。
  • 来年4月には、第二弾として小売全面自由化が開始され、5年後には、第三弾の送配電事業の法的分離が実施される予定であります。
  • さらに、電力だけでなく、ガスのシステム改革も並行して進められるなど、エネルギー業界は今まさに歴史的転換点に立っております。
  • こうした大きな変化のなかで、当社は受け身ではなく、自ら変革に取り組んでいかなければならず、私をはじめとする経営陣が従業員と一体となって、新たな発想で「新しい中部電力」を創りあげていきたいと考えております。
  • 一方、当社が引き続き守り続けなくてはならない大事なものもあります。「エネルギーを安全、安定、安価にお届けすることにより、お客さまや地域社会とともに発展していく」という当社の使命であります。
  • 電気事業者としてこれまで持ち続けてきた安定供給の使命感は、当社にとって連綿と築き上げてきた財産であり、この財産を私は三田、水野からしっかり引き継ぎ、将来にわたり守り続けていきます。
  •  当社はこれまで、「変えるべきを変え、守るべきを守り」ながら、東京電力との包括的アライアンスやフリーポートLNGプロジェクト、新電力の買収など、成長戦略の実現に向けた様々な布石を打ってまいりました。
  • その布石が具体的な成果につながるよう実行に移し、中部地域と中部地域以外のエリア、国内と国外あるいは電気とガスといった領域を超えて、着実に発展していかなければなりません。
  • 当社は、成長戦略を実現することで企業価値を高め、お客さま、株主・投資家の皆さま、そして従業員とその成果を分かちあっていきたいと考えております。
  • 成長戦略を進めていくなかにおいても、これまで中部電力グループを支えていただき、育てていただいた中部地域が今後も、私たちにとっての基盤であることに変わりはなく、引き続き中部地域とともに発展していけるよう努力を重ねてまいります。       
  • 社長就任にあたり、3つの抱負を述べさせていただきます。
  • まず、一つ目の抱負は、「躍動する新しい中部電力グループを創造する」ということであります。
  • 今後、加速する事業環境の変化は、中部電力グループが大きく発展するチャンスであると考えております。
  • 電力システム改革に対応するための部門別の取り組みは、
    ハイフン発電部門は成長戦略を具体化することによりグローバルな観点からも競争力をさらに高めていくこと
    ハイフン小売部門はお客さまの目線に立ってお客さまの想像を超えるサービスを産みだし、提供していくこと
    ハイフン送配電部門は発送電分離という新たな枠組みにおける安定供給をさらに効率的に実現すること
    などであり、それぞれの部門で積極的に取り組んでいきます。
  • 電力システム改革という大きな変化の中においても、今、お話した取り組みを全社一丸となって行うことで、安価なエネルギーを安全に安定してお届けするという使命を果たしていきますが、事業環境が大きく変化する状況では、従業員一人ひとりが、そして各職場が常に高い目標を掲げ、それぞれの課題に前向きに取り組んでいくことが重要です。
  • 私たち経営者が示す明確な会社の将来像に対し、
    ハイフン従業員はしっかりと理解したうえで、新たな発想で大いにチャレンジする
    ハイフン現場を束ねる責任者は、各事業場の活力を引き出すだけでなく、事業場同士が連携して互いを刺激し合うよう目配りする
    そんな職場づくりを目指してまいります。
  • 会社全体で、組織同士が横にも縦にもお互いが刺激し合うことで躍動感が生まれると考えており、「躍動する新しい中部電力グループを創造する」ことが私の務めであります。
  • 二つ目の抱負は、山積する経営課題に対して、「私自らが現場経験を活かし、先頭に立って従業員を引っ張る」ということです。
  • 私の現場経験からしますと、現場には必ず答えがあります。
  • 平成の初めの頃、私が発変電関係の保守・保全業務に携わった際、それまで一律定期的に分解点検、部品取替えを行っていたものを、運転や劣化状況に応じてメンテナンスする手法に転換し、コストダウンと品質向上の両立を達成したことがあります。いわゆる状態監視保全であります。
  • この経験が、「現場に答えあり」という私の信念の原点となっております。
  • 販売部門も同様です。小売全面自由化のなか、お客さまに当社をお選びいただくためには、お客さまにご満足いただける新しい価値を見出し、どのようにお客さまにお届けするかを常に問いかけ、実現していく必要があります。
  • その答えは、お客さまのなかに、すなわち、お客さまと接する第一線の「販売現場」にあると確信しています。
  • 当社が「エネルギーの枠を越えて、お客さま一人ひとりにご満足を提供する暮らしのコーディネーター」として、 お客さまにお選びいただけるよう、お客さまの懐に飛び込み、お客さまのニーズをしっかりととらえ、お客さまの想像を超えるきめ細やかなサービスの提供をしてまいりたいと考えております。
  • そして三つ目の抱負は、電力業界が本格的な競争時代を迎えるなか、当社の成長を加速させるため、「勝ちにこだわる」ということであります。
  • 勝つためにはいろいろなことに先手を打って挑戦することが必要です。
  • もちろん、ときには失敗することもありますが、くじけることなく、高い目標を掲げ、次の手立てを講じ何度でも挑戦し、勝ちにこだわるという気概を持って取り組んでまいります。
  • そして、繰り返しになりますが、勝つための答えは「現場」にあります。全社一丸となって、常に競争を意識し、どうしたら他社に一歩でも、半歩でも先駆けられるか、知恵を絞り続けてまいります。
  • 中部電力グループは、競争力強化・収益基盤の拡大に向け、たゆまない挑戦を継続するとともに、一人ひとりのあらゆる業務がお客さまにつながっている、という意識をもって、品質・サービスの向上に努めつつ、それぞれの役割に応じた努力を重ね、お客さまの信頼を勝ち取っていきます。
  • 以上が私の3つの抱負であります。
  • 次に、当社の最重要課題である「浜岡原子力発電所」についてお話しいたします。
  • 原子力発電は、国のエネルギー基本計画において、重要なベースロード電源として明確に位置付けられており、安全性を大前提に安定供給や経済性、環境保全性のS+3E(注)を同時に達成するためにも、必要不可欠な電源であると考えております。(注)Safety + Energy Security, Environmental Conservation, Economy
  • また、モノづくり産業の集積地である中部地域のお客さま、特に産業界のお客さまからは、中長期的な生産計画を立案する上で、安価な電気料金水準を安定的に維持することが期待されております。このご要望にお応えするためにも、原油価格等の影響をうけにくい原子力発電の活用は不可欠であります。
  • 当社は、浜岡原子力発電所の安全性向上に向けた設備対策に真摯に取り組むとともに、防災体制の整備や訓練の充実、自治体との連携を強化するなど、ソフト面での対策も充実させてまいります。
  • さらに、国の規制要求を満たすことにとどまらず、原子力の安全性を自主的・継続的に向上させていくため、「ガバナンスの強化」、「リスクマネジメントの強化」、「リスクコミュニケーションの強化」を柱とする取り組みを進めてまいります。
  • 今後とも、これらの当社の取り組みについて、地域をはじめ広く皆さまに丁寧にご説明し、双方向のコミュニケーションを通じて一人でも多くの方にご理解いただけるよう、一丸となって取り組んでまいります。
  • 以上、社長就任にあたっての私の考えを述べさせていただきました。
  • 皆さま方には引き続き、中部電力グループをご支援いただくとともに、よろしくご指導賜りますようお願い申し上げます。     

役付職の人事異動

  • 次ぎに、7月1日付の役付職の人事異動についてポイントを絞ってお話しいたします。
  • 今年度の役付職の異動者数は昨年度を上回る1,743名となり、特徴としましては、小売全面自由化、電力システム改革等の経営諸課題に対応するため、適材適所の要員配置を行ったことが挙げられます。
  • また、経営の重点課題と位置づけております女性活躍の推進に向け、今年度も女性社員の登用を積極的に行いました。
  • 今回の異動により、女性社員で現場の最前線の責任者である営業所長を務める者を1名から5名とし、その結果、全体の1割程度となる5営業所で女性社員が営業所長に就きます。
  • 当社は、引き続き女性社員の活躍を促す取り組みを積極的に進めてまいります。

資料

おわりに

  • さて、来週から7月に入り夏本番を迎えます。この夏の電力需給ですが、8月の最大3日平均電力における予備率は、9.2%となり、安定供給の目安となる8%の予備率を確保できる見通しです。
  • この夏につきましても、政府から、数値目標を伴わない節電が要請されましたので、お客さまにおかれましては、無理のない範囲での節電の取り組みを継続していただきますよう、お願い申し上げます。
  • 当社は、お客さまに節電のご協力をいただきながら、発電所、送変電設備の点検・保守を確実に実施することで、お客さまに安定して電気をお届けできるよう努めてまいります。
  • 私からは以上です。

資料



以上

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