定例記者会見

定例記者会見

2016年3月度 定例記者会見 勝野社長挨拶

2016年03月23日
中部電力株式会社

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  • 本日、私からは、
    • 経営課題への取り組み 
    • 徳山水力発電所1号機の営業運転開始
    • 女性活躍推進の取り組み
    • 「カテエネ」100万会員の突破

    について、お話しいたします。

経営課題への取り組み

  • はじめに「経営課題への取り組み」について、お話しいたします。
  • 当社は、これまで中期的な経営方針と具体的な取り組みについて、「経営の目指すもの」として毎年お示ししてきました。
  • 今回から、先月に公表しました「経営ビジョン」の実現に向けた具体的な取り組みを、より明確にお示しするため、「経営課題への取り組み」としてお示しすることとしました。
  • 先月の会見で紹介させていただきましたように、当社グループは「目指す姿」として、期待を超えるサービスを、他社に先駆けてお客さまにお届けする「一歩先を行く総合エネルギー企業グループ」を掲げております。
  • 今回の「経営課題への取り組み」において、当社グループは、「目指す姿」の実現に向けて、「2018年度までに連結経常利益で1,500億円以上を実現できる企業グループ」を中期の目標として目指すこととしました。
  • 浜岡原子力発電所が稼働していない中、多くの困難を伴う目標だと考えておりますが、グループを挙げた効率化や成長の加速に向けた取り組みを通じて、目標達成に向けて努力していきます。
  • 当社は、この中期目標達成に向け、「4つの重点的な取り組み」を実施してまいります。
    その取り組みは、
    1. 浜岡原子力発電所の安全性をより一層高める取り組み
    2. 新たな時代の安定供給に向けた取り組み
    3. 成長の加速に向けた取り組み
    4. 環境変化に即応できる事業体制の構築に向けた取り組み

    であります。

  • 「4つの重点的な取り組み」のうち、先ず「浜岡原子力発電所の安全性をより一層高める取り組み」についてお話しいたします。
  • 当社は、福島の事故を教訓に、二度と同様の事故を起こさないとの固い決意のもと、浜岡原子力発電所の安全性向上のための取り組みを進めているところであります。
  • 浜岡3、4号機につきましては、現在、原子力規制委員会による新規制基準の適合性確認審査を受けており、早期に適合性をご確認いただけるよう、真摯に対応しているところであります。
  • 今後も、新規制基準を踏まえた設備対策を着実に進めるとともに、現場対応力の強化に継続して取り組むなど、ハード、ソフトの両面で安全性の向上に努めてまいります。
  • 原子力の安全対策に終わりはないとの考えを徹底し、新規制基準への適応で満足することなく、常に最新の知見を反映した設備対策を自主的に実施するとともに、運転・保守の技術・技能をしっかり高めていくことで、浜岡原子力発電所の安全性を向上させていくことが肝要であると考えています。
  • 加えて、私をはじめとする経営トップが、原子力の安全性向上に資するガバナンス、リスクマネジメントおよびリスクコミュニケーションの強化にも努めてまいります。
  • 一方、社外に目を向けますと、お客さま、特にモノづくりの盛んな中部地域の産業界のお客さまからは、中長期的な生産計画が立てやすいよう、価格の変動の少ない、安価で安定的な電気料金の水準を、維持することを期待されております。
  • そのためには、浜岡原子力発電所の活用は必要であり、安全を最優先に取り組み、地域の関係者のご理解を賜った上での話ではありますが、浜岡原子力発電所の活用を通じてお客さまからのご期待にお応えしていきたいと考えております。
  • 次に、「新たな時代の安定供給に向けた取り組み」についてお話しいたします。
  • 当社を取り巻く経営環境は、電力の小売全面自由化の開始や2020年の送配電事業の法的分離、再生可能
    エネルギーの導入拡大などにより大きく変化しております。
  • こうした変化に対し、各カンパニーが役割を適切に果たしながらグループ内で連携し、「地球環境に配慮した、良質なエネルギーを安全・安価で安定的にお届けする」という、変わらぬ使命を果たし続けてまいります。
  • 具体的には、「高効率LNG火力の西名古屋火力発電所7号系列」、「安価なベース電源である石炭火力の武豊火力発電所5号機の開発」や「再生可能エネルギーの積極的な開発と送配電網への接続可能量の拡大」などを進めております。
  • これらの取り組みを実施していくことで、バランスの取れた電源構成を実現し、CO2排出量の抑制、安定供給の確保、価格の低減を図ってまいります。
  • 続いて、「成長の加速に向けた取り組み」について、お話しします。
  • 当社はエネルギー事業を取り巻く大きな環境の変化を、「第2の創業期」と位置づけ、成長を加速させるための絶好の機会と捉えております。
  • 各カンパニーやJERAなどがそれぞれの事業分野において、積極的な取り組みを展開することで
    • 電気・ガス市場におけるさらなる販売の拡大
    • 最新鋭電源の開発による競争力の強化
    • 燃料調達における競争力の強化
    • 国際エネルギー市場での成長

    など、様々な事業領域での成長を図ってまいります。

  • 重点的な取り組みの最後として、「環境変化に即応できる事業体制の構築に向けた取り組み」について、お話しします。
  • 当社は、ご案内のとおり、来月4月からカンパニー制を導入し、各カンパニーによる自律的な業務運営のもと、事業環境の変化に迅速かつ柔軟に対応してまいります。
  • 各カンパニーが変化を先取りした取り組みを深め、事業領域を拡大しながら、競争に勝ち抜く考えです。
  • 当社グループは、「4つの重点的な取り組み」を実施することで「地球環境に配慮した、良質なエネルギーを安全・安価で安定的にお届けする」という、「変わらぬ使命の完遂」と時代の変化を見据えた「新たな価値の創出」に挑戦し続けてまいります。

徳山水力発電所1号機の営業運転

  • 次に、徳山水力発電所1号機の営業運転開始について、お話しいたします。
  • 徳山水力発電所1号機は、昨年5月の試験運転中に機器の不具合が判明し、運転開始が遅れておりましたが、原因究明と対策を終え、明日、24日から営業運転を開始する運びとなりました。
  • 今回の不具合は、発電機の回転軸の一部に、製作工程において形成された微細な突起が、その軸を乗せて滑らせる固定部と接触して、過剰な摩擦熱が発生し、温度が想定を超え上昇したことにあります。
  • 突起をなくす対策を施し、試験運転において、正常な運転状態であることを確認できましたので、このたび営業運転を開始する運びとなりました。
  • 今回の不具合により、地元の関係者をはじめ、多くの皆さまにご迷惑とご心配をおかけしましたこと、あらためてお詫びいたします。
  • 徳山水力発電所1号機の最大出力は13万9千kWで、2014年5月に営業運転開始した2号機と合わせた徳山水力発電所の最大出力は16万1900kWとなり、揚水発電所を除く当社の一般水力発電所としては、最大規模の発電所になります。
  • 明日から1号機の営業運転を開始できますのは、ひとえに揖斐川町をはじめとする地域の皆さま、関係者の皆さまのご理解とご協力の賜物であると、深く感謝いたします。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
  • 水力発電は、純国産エネルギーであり、地球環境に配慮したエネルギーであると同時に、安定的な電力量を期待できるというメリットもあります。
  • 先ほどお話しした「経営課題への取り組み」の中でも、再生可能エネルギーを積極的に開発することを紹介しておりますが、水力発電に関しましては、当社はグループ会社と一体となり、今後も一般水力や維持流量発電の開発に取り組んでまいります。
  • 今月7日に公表しました清内路(せいないじ)水力発電所につきましても、阿智村および飯田市をはじめとする地域の皆さまや関係者の皆さまのご理解とご協力をいただきながら、着実に開発を進めてまいります。

女性活躍推進の取り組み

  • 続きまして、当社の女性活躍の推進への取り組みについて、お話しいたします。
  • 当社は経営上の重点課題として、女性をはじめ高年齢者や障がい者を含めた多様な人財の活躍支援に積極的に取り組み、企業競争力を高めております。
  • 本日、当社は女性活躍推進法に基づき、女性活躍推進に向けた行動計画を愛知労働局に提出しました。
  • 現在、当社は女性の育成強化に関し、「2020年度に女性役付職を2014年度の2倍以上とする」という数値目標を掲げて取り組んでいます。
  • その目標の達成に向け、
    • 全役付職を対象としたダイバーシティ教育の実施
    • 中堅社員として一層の活躍が期待される、30歳直前の女性全員を対象としたキャリア面談の実施
    • 仕事と育児の両立支援セミナーの実施
    • 柔軟な働き方を促進するための勤務制度の拡充

    など、女性の育成ならびに仕事と家庭の両立支援を、積極的に取り組んでまいります。

  • 女性の一層の活躍については国も後押ししており、経済産業省と東京証券取引所が共同で、女性活躍推進に優れた上場企業を「なでしこ銘柄」として選定しています。
  • ご案内のとおり、今月16日に、当社は電力会社として初めて選定されましたが、当社のこれまでの取り組みと成果に対して、一定の評価をいただいたものと、大変光栄に思っております。
  • 当社は、引き続き、女性をはじめ、高年齢者や障がい者を含めた多様な人財の活躍支援に積極的に取り組んでまいります。

カテエネ100万会員突破

  • 最後に、カテエネの100万会員突破についてお話しします。
  • 当社はWeb会員サービス「カテエネ」を展開し、ご家庭のお客さまに、暮らしに役立つ情報発信、ポイントサービスの提供など、サービスの拡大を図っております。
  • おかげさまで、多くのお客さまにご加入いただき、昨日、今年度の目標である100万会員の登録を突破いたしました。
  • 今後も、より多く方にカテエネを知っていただき、ご利用いただけるよう、お客さまのニーズを捉えたサービスを提供し、お客さまのご期待に応えてまいります。
  • いよいよ来週4月1日から、小売りの全面自由化が始まりますが、お客さまから引き続き、当社をお選びいただけるよう、私が先頭に立って営業活動を進めてまいります。
    私からは以上であります。


以上

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