定例記者会見

定例記者会見

2016年12月度 定例記者会見 勝野社長挨拶

2016年12月20日
中部電力株式会社

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  • 本日、私からは、
    • 今年1年の振り返りと来年の抱負

    について、お話しいたします。

今年1年を振り返って

  • エネルギー事業を取り巻く環境は、今年4月の電力小売全面自由化に続き、来年4月にはガス小売りの全面自由化が開始されるなど、急激な変化の中にあります。
  • 当社は、この歴史的転換点をさらなる成長に向けた第二の創業期と位置づけ、本年は、当社が進むべき方向性をあらためて確認し、新たな基盤づくりに、一丸となって取り組んだ年でありました。
  • まず、2月には、「中部電力グループ経営ビジョン」をとりまとめ、目指す姿として「一歩先を行く総合エネルギー企業グループ」を実現する挑戦を開始いたしました。
  • 3月には、この「経営ビジョン」の実現に向けた具体的な取り組みを示した「経営課題への取り組み」を公表しました。
  • この「経営課題への取り組み」においては、中期的に目指す定量的目標として「2018年度までに連結経常利益で1,500億円以上を実現できる企業グループ」を掲げました。
  • 浜岡原子力発電所が稼働していない中、極めてチャレンジングな目標ではありますが、グループを挙げた効率化や成長の加速に向けた取り組みを行い、目標達成に向けて努力しているところです。
  • また、4月からは、発電・送配電・小売の各事業分野においてカンパニー制を導入し、カンパニー社長のもと、責任と権限がより一体となった自律的な事業運営を行うことで、環境変化に柔軟かつ迅速に対応できる体制を整えました。
  • 各カンパニーが変化を先取りした取り組みを進め、お客さまに価値あるサービスをよりスピーディにお届けすることで、事業領域の拡大を進め、収益の拡大を目指します。

全面自由化

  • 次に、今年4月に開始となった電力の小売全面自由化について、お話しします。
  • まず、中部エリアにおきましては、4月に導入しました新しい料金メニューに12月8日現在で、約105万件のお客さまにお申込みをいただき、手応えを感じております。
  • 好調な背景といたしましては、お客さまのニーズを反映した料金メニューやサービスをお示ししたことに加え、これらを「カテエネ」、「中部電力はじめる部」など、複数のルートでお客さまにお伝えしてきた成果だと考えております。
  • ただし、様子見をされているお客さまもいらっしゃることから、競争は、今後、ますます厳しさを増してくるものと考えております。
  • 当社としては、中部エリアの約600万世帯の少しでも多くのお客さまに、当社を引き続き、お選びいただきたいと考えており、気を緩めることなく、お客さまのニーズを捉えた、付加価値の高いサービスをお届けしてまいります。
  • 続いて、首都圏での取り組みについて、お話しします。
  • 首都圏での事業拡大は、当社の重要な販売戦略のひとつでありますが、事業基盤がない首都圏ですので、「当社による直接販売」、「ダイヤモンドパワーによる電力卸販売」、「パートナー企業による斡旋・販売」など、様々なルートを活用し、事業展開しております。
  • グループの総力を挙げた営業活動は、着実に成果をあげてきており、12月8日時点で、約50,000件のお申込みをいただいております。
  • できるだけ早い時期に首都圏で10万件のお客さまを獲得できるよう努めてまいります。
  • 次に、来年4月から始まるガスの小売全面自由化について、お話しします。
  • 当社は、ガスの小売全面自由化を、ガス市場におけるシェア拡大の絶好の機会と捉え、来年4月よりまずは東邦ガスエリアにおいて、ご家庭のお客さま等へのガス販売事業に参入することとし、5年間で20万件のお客さまを獲得するという高い目標を設定いたしました。
  • 先月24日には、ガス小売事業の登録がされ、現在は、安価で分りやすい料金メニューを検討しているところです。
  • 料金メニューの公表につきましては、来年1月を予定しております。
  • 加えて、当社のガスをお客さまに安心してお使いいただくためには、ご信頼いただける販売・保安体制の確立が不可欠であると考えており、新規参入者として、販売・保安両面でのレベルアップを図り、お客さまにお選びいただくよう努めてまいります。
  • 当社は、引き続き、お客さまの立場に立ってお客さまの視点で考えることに努め、「エネルギーの枠を超えて、お客さま一人ひとりにご満足できる暮らしのコーディネーター」を目指してまいります。

浜岡原子力発電所

  • 次に、浜岡原子力発電所の取り組みについて、お話します。
  • 当社は、福島の事故を教訓に、二度と同様の事故を起こさないとの固い決意のもと、浜岡原子力発電所の安全性向上に向けたハード・ソフトの両面の対策を進めてきております。
  • 本年9月には、当社が設計した4号機の主な工事について施工を終了し、電源、注水、除熱といった主要な機能が強化されました。
  • 浜岡3、4号機の新規制基準の適合性審査につきましては、4号機を優先して、審査に対応しております。
  • プラント側の審査は、審査項目毎の説明をひと通り終了しており、現在、BWRプラントを保有する各事業者と合同で審査を受けているところです。
  • 地震等の審査は、「敷地周辺活断層」、「プレート間地震評価」の考え方については、概ねご理解をいただき、今後は、敷地内断層評価や、基準地震動・基準津波の設定に向けた審査に進んでまいります。
  • 引き続き、審査に丁寧に対応し、新規制基準に適合していることを早期にご確認いただけるよう最善を尽くします。
  • 3号機につきましても、4号機に続き審査していただけるよう準備してまいります。
  • 当社は、発電所内で「事故を起こさない」、「起きても早期に収束させる」ための態勢の構築に努めておりますが、万が一の地域住民の皆さまに影響を与えるような災害に拡大する場合に備え、ソフト面での対策についても対応を進めております。
  • 防災体制の整備や教育の充実を図るとともに、住民避難を含む緊急時対応の実効性向上に向けて、国・自治体との連携を強化するなど、全力で取り組んでいるところです。
  • 当社は、今後も新規制基準への対応にとどまることなく、安全性をより一層高める取り組みを継続的に進めてまいります。
  • そして、浜岡の取り組みにつきまして、今後も地域をはじめ社会の皆さまに丁寧にご説明するとともに、不安や疑問に一つひとつお答えするコミュニケーションを行い、信頼関係の構築に努めてまいります。

JERA

  • 続いて、JERAについてお話しします。
  • 昨年4月に東京電力と共同で設立したJERAは、今年7月に、両社の既存燃料事業および既存海外発電・エネルギーインフラ事業を統合いたしました。
  • この事業統合により、JERAは、燃料の上流権益、燃料調達から海外発電、国内火力発電所の新設・リプレースに至るまでのサプライチェーンを、一体的かつ最適にマネジメントする体制が整いました。
  • 両社がこれまで培ってきた資産・技術・知見を結集することにより、今後、国際エネルギー市場での中心的な役割を担うことができるものと考えております。
  • 当社としましても、JERAの事業活動の展開を通じて、国際競争力のある電力・ガス等のエネルギーを安定的に供給できることが、当社グループの企業価値向上につながると期待しております。
  • なお、既存火力発電事業の統合につきましては、来年春頃までに判断できるよう継続して検討してまいります。

来年の抱負

  • さて、当社の成長の礎は、これまで長きにわたって電力の安定供給に努め、そこで培ってきたお客さまからの信頼であり、事業環境がどのように変わろうとも、その重要性は変わりません。
  • 当社は、引き続き、地球環境に配慮した、良質なエネルギーを安全・安価で安定的にお届けするという「変わらぬ使命の完遂」に邁進いたします。
  • 一方で、多様化するお客さまのニーズにお応えするため、ICTを始めとする新技術を活用するなど、今後も、時代の変化を見据えた「新たな価値の創出」に挑戦しつづけます。
  • 来年も、期待を超えるサービスを、先駆けてお客さまへお届けする「一歩先を行く総合エネルギー企業グループ」を目指し、私が先頭に立って取り組んでまいります。
  • 私からは以上であります。


以上

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