過去の「事故・故障など」に関連する情報

浜岡原子力発電所の発電設備の点検結果(不適切な事案)に対する再発防止対策について

浜岡原子力発電所におけるデータ改ざんなどの不適切な事案につきまして、皆さまに大変ご心配をおかけしましたことを深くお詫び申しあげます。
このたび、「社外の有識者によるご意見を聴く会(仮称)の設置」をはじめとする具体的な再発防止対策をとりまとめ、5月21日、国に報告いたしましたので、その概要についてお知らせいたします。
(この内容は2007年5月21日の状況をもとに作成しています。)

不適切な事案について

  • 昨年11月、他の電力会社で明らかになったデータ改ざんなどの一連の不祥事をきっかけに、国からの発電設備に係るデータ改ざんや必要な手続きの不備などの有無に関する調査指示が全国の電力会社に対してなされました。
  • 国からの指示に基づき、社員・社員の退職者・協力会社の社員を対象に聴き取り調査などをおこなった結果、浜岡原子力発電所においては、過去にデータ改ざんなど14件の不適切な事案があったことを確認しました。(火力、水力も含めると、中部電力全体で40件)

データ改ざんなどの不適切な事案は2002年度以前におこなったものであり、現在は全て是正され、継続的におこなわれているものはありませんでした。

再発防止対策について

当社は2002年9月以降、「自主点検作業の適切性確保に関する調査」をおこない、コンプライアンス(法令・企業倫理遵守)の徹底、情報共有化の推進、積極的な情報公開に努めてきました。

2002年度以降の主な取り組み

  • コンプライアンス推進体制を構築し、ディスカッション活動などを通して、コンプライアンス意識の定着・浸透を図ることとしました。
  • 不適合情報を共有する会(情報共有化会合)を設置し、発電所内における情報の共有化を図ることとしました。
  • 安全・安定運転に影響のない軽度な故障などを含む運転情報などを積極的に公開することとしました。
    このほか、品質マネジメントシステムの導入、社長直属組織の発電所への常駐による内部監査の実施、他電力との情報共有化などの改善を図りました。

2003年度以降に担当部署の認識・確認不足による事案はあったものの、データ改ざんなど不適切な事案がなかったことからも、こうした取り組みは、着実に機能しつつあると評価しています。

不適切な事案が二度とおこなわれることがないよう、今後は、こうした2002年度以降の取り組みに加え、以下の新たな再発防止対策を着実に実践してまいります。

新たに実施する主な取り組み

コンプライアンス意識の一層の定着・浸透

  • 発電本部長から所員へ直接メッセージを発信するなど継続的な啓発活動
  • 今回の不適切な事案を活きた教材として活用・教訓の継承
  • 再度、管理職、主任技術者への安全文化教育の実施
  • 情報共有化会合への協力会社社員の参加など情報共有化の更なる推進
  • 「理念(ミスを責めるのでなく改善の種を拾う場)」を浸透させ、不適合情報を言い出し易いしくみづくり
情報共有化会合の写真
協力会社社員を含めた情報共有化会合の様子

発生させないしくみの充実

  • 過去の不適切な事案についても、今後明らかになった時点で公表するようルールの見直し
  • 品質保証・検査グループを部に改組し、情報共有化会合の運営と不適合事象の根本原因分析をおこなう専任部署を設置
  • 計器調整ネジの位置管理の実施

第三者目線の導入

  • 社外の有識者によるご意見を聴く会(仮称)を設置し、不正防止対策の実施状況や情報発信などについて、ご意見・ご提言をいただく
  • 計器やデータの改ざんがおこなわれていないことを確認するため、第三者検査機関により、現場や記録の確認を受ける

(注)各種再発防止対策については、その有効性を検証するとともに、継続的な改善に取り組んでまいります。

まとめ

今後とも、皆さまに信頼される発電所を目指し、「安全最優先」、「発電所運営に関する透明性の向上」に努めてまいります。

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