地震対策について 敷地の地質・地盤

原子力発電所を建設する基礎岩盤は、原子炉施設そのものの重量や想定される最大の地震による荷重に対して耐えられること、地震に伴って原子炉施設に影響を及ぼすような沈下などの大規模な変位・変形が発生しないことなどが必要となります。

浜岡原子力発電所の地質

浜岡原子力発電所の基礎岩盤=相良(さがら)層

浜岡原子力発電所の安全上重要な施設は相良層という岩盤に直接支持されています。
相良層は、新第三紀中新世後期から鮮新世前期(今から概ね数百万年から1千万年前)に堆積した泥岩・砂岩の互層で、軟岩に分類されますが、原子炉建屋の基礎岩盤として地震時にも十分な強度を有していることを確認しています。

敷地内に存在する断層=H断層系

浜岡原子力発電所の敷地内にはH断層系と呼ばれる4本の断層が海岸線にほぼ平行して存在することが、ボーリング調査、試掘坑調査により確認されています。詳細な地質調査の結果、H断層系は第四紀後期の活動はなく、地震を起こしたり、地震に伴い動くものではないことを確認しています。

相良層およびH断層系露頭(5号炉建設現場の状況)

相良層およびH断層系露頭の写真

原子炉建屋の基礎岩盤

試掘坑調査

浜岡原子力発電所では、幅約2m×高さ約2mの断面の試掘坑を、原子炉建屋(炉心位置)を中心に東西方向約100m、南北方向約200mの合計300mにわたり、原子炉建屋基礎底面付近に掘削して、原子炉建屋基礎岩盤の地質や岩石・岩盤の物性を直接、確認・調査しています。

5号炉試掘坑平面図

5号炉原子炉建屋断面図

原子炉建屋の基礎岩盤の安定解析

基礎岩盤が地震時に(局所的に)破壊しないか、原子炉施設に影響を及ぼすような沈下などの変位・変形が生じないかなどを検証するため、試掘坑調査により確認した基礎岩盤やH断層系の物性データを用いて、有限要素法による安定解析を実施しています。

5号炉解析モデル

5号炉解析モデルの画像

原子炉建屋の基礎岩盤の安定性

試掘坑において実施した岩石・岩盤試験の結果を用いて、原子炉建屋基礎岩盤は地震に対しても十分な強度を有していることを確認しています。また、安定解析の結果、原子炉建屋の基礎岩盤は、地震においても破壊したり、問題となるような変位・変形を生じたりすることはなく、十分安全であることを確認しています。

地殻変動(地盤隆起)に対する安全性

地盤の隆起に対する安全性

海域で発生するプレート境界地震では、地殻変動は広い範囲に及ぶため、傾斜は非常になだらかなものとなるとされています。このことは、近代的な測量がおこなわれるようになった明治以降に発生した1923年関東地震や1944年東南海地震の際にも確かめられています。
浜岡原子力発電所の敷地周辺においては、東海地震に伴い、1m程度隆起することが想定されますが、敷地に生じる傾斜は非常になだらかで、また、敷地内には地震に伴って動くような断層は存在しません。
したがって、地震に伴う地殻変動に対しても、原子炉施設に影響を及ぼすような傾斜や地盤の変位・変形が生じることはありません。