地震対策について 具体的な耐震設計

原子力発電所の機器や配管は、考慮すべき最大の地震に耐えられるよう設計をおこなっています。また、世界最大級の振動台で、安全上重要な施設を対象に、実物大もしくは精密な相似模型を揺らせてみることにより、耐震安全性を確認しています。

建物との共振を避ける機器や配管の設計

原子力発電所の機器や配管は、建物の床や壁にしっかりと固定し、建物より剛性の高い構造とすることにより、建物と共振して揺れが大きくならないようにしています。

機器

ポンプなどの機器については、多数の基礎ボルトで、建物の鉄筋コンクリート構造の床などに、直接またはポンプ基礎台を介してしっかり固定しています。

ポンプの例

ポンプの写真

配管

配管については、鋼鉄製の支持構造物(サポート)を、適切な間隔で配置し、建物の鉄筋コンクリート構造の床や壁にしっかり固定しています。

配管の例

配管の写真

地震時のずれを考慮する機器や配管の設計

原子炉建屋、タービン建屋などの建物間をわたる配管や、建物の壁を貫通する屋外の配管については、地震時に生じる建物の揺れ方の違いによるずれを考慮して設置しています。

建物間をわたる配管

原子炉建屋とタービン建屋は、地震の際それぞれ異なる揺れ方をして、ずれが生じることが考えられます。
下図のように、建物間をわたる配管には、適切な曲がり部(エルボ部)を設けることで、ずれを吸収できるよう設計しています。

原子炉建屋とタービン建屋をわたる主蒸気配管の例

【図解】原子炉建屋とタービン建屋をわたる主蒸気配管の例

建物の壁を貫通する屋外の配管

地盤と建物も、地震の際それぞれ異なる揺れ方をして、ずれが生じることが考えられます。
下図のように、建物の壁を貫通する屋外の配管には、伸縮が自在な継ぎ手などを設けることで、ずれを吸収できるよう設計しています。

原子炉建屋の壁を貫通する配管の例

【図解】原子炉建屋の壁を貫通する配管の例

大型振動台による実証試験

1982年から(財)原子力発電技術機構の多度津工学試験所において、世界最大級の振動台を用いて耐震信頼性実証試験をおこないました。
この振動台は、1,000トンの試験体を載せて、水平方向に最大1,800ガル、上下方向に最大900ガルで、同時に揺らすことができます。

安全上重要な施設を対象に、実際の設備の実物大もしくは精密な相似模型を載せて、設計上想定している地震(基準地震動S1、S2)を上回る地震動で揺らせて、設備の耐震安全性を確認しています。

原子炉格納容器の試験の例

原子炉格納容器の試験の写真