火力発電所の取り組み 大気を汚さないために

ボイラーで燃料が燃える際には燃料の中にある硫黄分が、硫黄酸化物(SOx)となります。また空気中の窒素が酸素と結合して窒素酸化物(NOx)が発生する他、ばいじんも出ます。これらの物質は大気汚染の原因となるため、法律や環境自治体と締結している環境保全協定などにより、排出基準などが定められています。
発電所ではこれらの基準を超えないように、いろいろな対策を講じています。

火力発電所の排ガス対策
硫黄酸化物対策 硫黄分の少ない石油や硫黄分を含まないLNGを燃料としたり、排ガスが流れる煙道に排煙脱硫装置(上図[1])を設置し、硫黄酸化物(SOx)の排出量を抑制しています。
窒素酸化物対策 燃料の燃える速度を遅くして燃焼温度を下げ、窒素酸化物の発生を少なくする方法や、排ガスが流れる煙道に排煙脱硝装置(上図[2])を設置し、窒素酸化物(NOx)の排出量を抑制しています。
ばいじん対策 LNG火力では、燃料にばいじんの発生がないLNGを使用したり、燃焼状態を常に監視し、ばいじんの発生を抑制しています。また、石炭火力や石油火力では、排ガスが流れる煙道に静電気を利用した電気式集じん装置(上図[3])を設置し、ばいじんを捕集しています。

発電電力量あたりのSOx、NOx排出量

SOx、NOxの発電電力量あたりの排出量は、LNGコンバインドサイクル発電方式の採用や、高効率排煙脱硫・脱硝設備の採用により、世界でも最高の水準を達成しています。

世界各国火力の発電電力量あたりのSOx、NOx排出量

1キロワットアワーあたりのSOx、NOx排出量は、2005年アメリカ(SOx3.3グラム、NOx1.2グラム)、2005年イギリス(SOx1.4グラム、NOx1.4グラム)、2005年ドイツ(SOx0.7グラム、NOx0.8グラム)、2005年フランス(SOx3.1グラム、NOx3.2グラム)、2007年日本(SOx0.2グラム、NOx0.2グラム)、2008年中部電力(SOx0.05グラム、NOx0.08グラム)です。

出典:排出量はOECD「Environmental Data compendium (2006/2007)」、
発電電力量はOECD「ENERGY BALANCES (2005-2006)」、
日本は電気事業連合会調べ

当社の発電電力量あたりのSOx、NOx排出量

1990年に、NOx0.20グラム・SOx0.19グラムだった1キロワットアワーあたりの排出量が、2008年には、NOx0.08グラム・SOx0.05グラムに減少しています。

自治体と連携した環境保全対策

関係自治体と環境保全(公害防止)協定を締結し、地域の状況に応じた諸対策を実施して、環境保全に万全を期しています。
なお、自治体との取り決めにより、環境データは遠隔監視システムにより伝送され、監視・記録されています。