プレスリリース バックナンバー(2006年)

マレーシア国でのパーム椰子房バイオマス発電事業への参画について ~マレーシアにおける当社初のプロジェクト~

平成18年7月28日
中部電力株式会社


 当社は、平成22年度までの5年間を「海外エネルギー事業の発展期」として位置付けており、長期かつ安定的な収益の確保を目指した「発電事業」と、収益を確保しつつCO2排出権の獲得を目指した「環境関連事業」の積極的な事業展開を行っております。
 このたび、「環境関連事業」の一環として、新たにマレーシア国において、「パーム椰子房バイオマス発電事業」への参画を決定いたしました。

 マレーシア国は、世界一のパーム油生産国ですが、その製造過程で発生するパーム椰子房(注)の大半が廃棄処分され、温室効果ガスであるメタンを大気中に放出しています。
 本事業は、マレーシア国ボルネオ島サバ州東部に、パーム椰子房を燃料とする出力1万kWの小規模発電所を2地点開発するものです。

 このパーム椰子房を燃料として有効活用する本事業は、地域の環境保全に貢献できるとともに、CDM(クリーン開発メカニズム)プロジェクトとして国連に登録済の案件であり、CO2排出権獲得が確実に期待できるものと考えています。
 2地点の発電所からは、2012年までにCO2排出量約200万トンの削減が見込まれます。当社は、その全量をCO2排出権として獲得する予定です。
 まず、第一地点の発電所について、2008年3月の運転開始を目途に、今年8月にも建設工事に着手する予定です。

 当社は、環境への取り組みを重要な経営課題と位置付け、「中部電力グループ環境宣言」を制定し、具体的な目標を定めて環境問題に取り組んでいます。
 京都メカニズムを活用する取り組みとしては、すでに、地球温暖化の防止、途上国の環境保全に資するものとして、「世界銀行炭素基金」、「日本温暖化ガス削減基金」への出資や「タイ国籾殻発電事業(A.T.バイオパワー社)」への参画などを行っています。

(注)パーム椰子房(Empty Fruit Bunch):パーム油製造過程においてパーム椰子(油椰子)から油の原料となる実房を取り除いた後の空房のこと。


以上



<別紙>

マレーシア・パーム椰子房バイオマス発電事業

1 プロジェクトの概要


事業会社 ・キナ・バイオパワー社(第一地点)
・セグントール・バイオエナジー社(第二地点)
 ※所在地:マレーシア国ボルネオ島サバ州コタキナバル市
出資者 ・当社
・ゴー・バイオ社(マレーシア) 
 ※地元建設会社が出資する本事業への投資会社
・SMECエナジー社(マレーシア)
 ※発電事業等のエンジニアリング・コンサルティング会社
・(株)農業技術マーケティング社(AMC)(日本)
 ※バイオマス発電事業の開発・投資会社
発電設備 出力1万kW/地点
燃料 パーム椰子房(年17万トン/地点)
建設予定地 マレーシア国ボルネオ島サバ州サンダカン市
売電予定先 サバ電力会社
 ※政府等所有の電気事業者
プロジェクト費用 約24百万米ドル(約29億円)/地点
 ※1米ドル=120円で換算
着工予定 2006年8月(第一地点)
2006年10月(第二地点)
運転開始予定 2008年3月(第一地点)
2008年5月(第二地点)

2 プロジェクト・スキーム(計画)


3 建設予定地


以上



(参考)

参画済の環境関連海外事業


事業 概要
世界銀行炭素基金
(PCF)
  • ・京都メカニズムの制度設計に先導的な役割を果たすため、平成12年に発足した温室効果ガス削減ファンド。
  • ・CO2排出権を基金が購入、出資者に配分。
  • ・総額1億8,000万ドル(当社出資1,000万ドル)。
  • ・17か国22件のプロジェクトについて、CO2排出権購入契約を締結済。
  • ・国際協力銀行、日本企業8社、欧州の政府・企業が出資。
日本温暖化ガス削減基金
(JGRF)
  • ・平成16年度に発足したアジア初の温室効果ガス削減ファンド。
  • ・CO2排出権を基金が購入、出資者に配分。
  • ・総額1億4,150万ドル(当社出資1,000万ドル)。
  • ・国際協力銀行、日本政策投資銀行、日本企業31社が出資
豪州アデレード植林事業
  • ・豪州・南オーストラリア州で計1万ヘクタールのユーカリ植林を行う計画。
  • ・三菱製紙、北越製紙、イオン、東京ガス、日本郵船、三菱商事と共同実施。
タイ籾殻発電事業
(A.T.バイオパワー)
  • ・タイ北中部の穀倉地帯に籾殻を燃料とする出力2万kWの小規模発電所複数地点を開発。
  • ・第一地点(ピチット県)が平成17年12月運転開始。
  • ・国連CDM理事会登録に向け、タイ国政府承認申請手続き等を進めている。
アジア環境ファンド
  • ・アジア・東欧諸国におけるESCO事業(注)、コジェネ事業および再生可能エネルギー発電事業など複数の小規模なエネルギー効率化事業に投資。
  • ・小水力発電(インド、中国)、ゴミ発電(シンガポール)、ESCO事業(タイ)に投資済。
  • ・国際協力銀行、アジア開発銀行、三菱商事他と共同出資。
中国CDMプロジェクト等からのCO2排出権の購入
  • ・中国・浙江省の代替フロン製造プラントで排出されているフロンガス・HFC23(トリフルオロメタン)の回収・分解を行うプロジェクトのCO2排出権約200万トンの購入契約を締結。
  • ・日本カーボンファイナンス株式会社とCO2排出権約200万トン(最大)の譲渡条項付共同購入契約を締結。

(注)ESCO(Energy Service Company)事業:顧客(工場・ビル等)に対し設備改善によるエネルギー効率化サービスを提供、効率化を保証し、顧客の光熱費削減分から収益を受け取る事業。


以上