プレスリリース バックナンバー(2006年)

木質バイオマスを燃料とする高効率ガスエンジン発電システムの開発について

平成18年11月8日
中部電力株式会社

 当社および、新日鉄エンジニアリング株式会社(代表取締役社長:羽矢 惇)、新潟原動機株式会社(代表取締役社長:橋本 伊智郎)の3社は、木質バイオマス等を燃料とした高効率ガスエンジン発電システムの開発・実証試験に成功しました。

 3社は、新潟原動機(株)製のガスエンジン(※1参照)を低カロリーガス用にチューニングし、平成18年5月より2ヶ月間、中部電力(株)新名古屋火力発電所構内にて実証試験を実施しました。
 ガスエンジンの燃料ガスは、同発電所構内に建設した新日鐵(株)製の噴流床型ガス化設備により木質チップを原料として製造した低カロリーガス(H2、COを主成分とする合成ガス)であり、ガス熱量の範囲を800~1,300kcal/Nm3(都市ガス(=11,000kcal/Nm3)の1/10程度)として運転データを収集しました。

 本実証試験において、ガスエンジンは充分に安定した運転が可能であること、およびガス熱量1,300kcal/Nm3の条件で、発電効率は最大38%(ガスエンジン単体効率)が確認されました。これは、低カロリーガスを燃料とする同クラスのガスエンジンとしては世界最高の水準です。

 なお、ガス化ガス利用で問題となるタールや煤塵による燃料供給設備・フィルター等の閉塞トラブルは発生しておらず、停止後の開放点検においても、タールや煤塵の影響は確認されませんでした。

 バイオマスは再生可能エネルギーであり、化石燃料の代替や地球温暖化防止の観点からも注目されています。今後は、木質バイオマスのみならず、食品残渣、建築廃材等の多様なバイオマスを対象に、高効率ガスエンジン発電システムの実用化を目指してまいります。

※1 新潟原動機株式会社と関西電力株式会社の共同開発ガスエンジン(出力450kW、都市ガス使用時)


以上


別紙1:バイオマスを燃料とするガスエンジン発電システムの開発

別紙2:バイオマスガス化ガスエンジン発電試験設備の概要


<別紙1>

バイオマスを燃料とするガスエンジン発電システムの開発

 中部電力は従来より「CO2をはじめとする温室効果ガスの積極的な削減」の一環として、再生可能エネルギーであるバイオマスエネルギー利用技術の研究開発に取り組んでおり、これまでにもバイオマス部分酸化ガス化技術を用いたメタノール合成や燃料電池(MCFC)発電に取り組んできました。
 バイオマス資源は広く薄く分布しているため、一箇所で収集可能な資源量には限りがあります。今回実証試験に成功したバイオマスガス化発電は、中規模(バイオマス 数十~200t/日以下、出力 千~数千kW)でも発電効率が高いため、バイオマスのエネルギー利用に最適な発電方式です。そのため、中部電力では、温暖化ガス発生抑制につながる技術として研究開発を進めています。

研究開発スケジュール


研究開発の実施体制


<別紙2>

バイオマスガス化ガスエンジン発電試験設備の概要