プレスリリース

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溶湯保持用高出力ヒータの開発~世界最高水準のワット密度35 W/cm2を達成~

2017年07月18日
中部電力株式会社
株式会社ヤマト

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中部電力株式会社(本社:名古屋市東区、代表取締役社長:勝野 哲)と株式会社ヤマト(本社:大阪市平野区、代表取締役社長:辻井 竜太)は、世界最高水準のワット密度(注1)35 W/cm2を有し、同一出力で従来より面積比で10分の1程度に小型化が可能となった溶湯保持用高出力ヒータ「AL-TIMATE-HEATER」(アルティメットヒータ)を共同開発しましたのでお知らせします。本開発ヒータは、本日から株式会社ヤマトが受注を開始いたします。

(注1)ワット密度…ヒータの電力をヒータの表面積で割った値。この値が高いほど、高出力であることを示す。

アルミ等非鉄金属の鋳造工場において溶解した金属(以下、溶湯)を保温する際、バーナの代わりにヒータを使用することで、エネルギー消費量を削減できるうえ、溶湯の品質を高く保つことができます。

しかし、従来のヒータはワット密度が低く、高い出力を必要とする場合には大型になってしまうため、設置できる場所が限られていました。このため、設置場所が制約されないコンパクトなヒータの開発が期待されていました。

今回開発したヒータは、熱を伝えやすい充填材(注2)や保護管(注3)を採用することで溶湯への伝熱性能を向上させるとともに、発熱線の直径およびピッチ(注4)の最適化や、ヒータの電圧を上昇させることによる発熱量の増加を実現し、世界最高水準のワット密度35 W/cm2を達成しました。

これにより、ヒータを小型化できるため、設置可能場所が拡大しました。

また、国内製ヒータのため、海外製ヒータと比べて納期が大幅に短縮できます。

今後、鋳造工場等のお客さまを中心に「AL-TIMATE-HEATER」をご提案することで、省エネ実現に向けた取り組みを支援してまいります。

「AL-TIMATE-HEATER」の主な特長

  1. 世界最高水準のワット密度を実現
    溶湯保持用ヒータとして世界最高水準のワット密度35W/cm2を達成
  2. 設置可能場所の拡大を実現
    ヒータ形状が従来のヒータより面積比で10分の1と小さいため、保持室だけでなく面積の小さな保持炉汲出口にも設置可能
  3. 省エネを実現
    保持熱源をバーナ単体とした時に比べ、バーナとヒータの併用でエネルギー使用量の削減が可能

(注2)充填材…発熱線の過剰な膨張を防ぐため、保護管内部に詰めるもののこと。今回採用した充填材は、国立研究開発法人 産業技術総合研究所中部センターおよびヤマトの技術を活用。

(注3)保護管…溶湯と発熱線を絶縁するために、発熱線を納める管のこと。

(注4)ピッチ…発熱線における巻きの間隔のこと。

別紙

以上

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