定例記者会見

定例記者会見

2017年5月度 定例記者会見 勝野社長挨拶

2017年05月30日
中部電力株式会社

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  • 本日、私からは、
    • 浜岡原子力発電所における訓練
    • 当社カーリング部のオリンピック代表決定戦

    について、お話しいたします。

浜岡原子力発電所における訓練

  • 先ず、「浜岡原子力発電所における訓練」について、お話しいたします。
  • 2011年(平成23年)5月に、当時の総理大臣の要請に基づき、浜岡原子力発電所の運転を停止してから今月で 6年が経ちました。
  • 当社は、福島の事故を教訓に、二度と同様の事故を起こさないとの固い決意のもと、浜岡原子力発電所の安全性向上のための取り組みを進めているところであります。
  • 原子力発電は、徹底した安全対策を施し、安定的に運転することを前提とすれば、エネルギー資源の乏しい我が国の課題である「エネルギーの安全保障の面」、「安価な電気料金水準維持の面」および「地球温暖化防止の面」でメリットがある電源であります。
  • 当社は、安全性向上に向けた工事を着実に進めるとともに、防災体制の整備や訓練の充実および自治体との連携強化を図ることで、緊急時対応の実効性向上のための対策についても、全力で取り組んでいるところであります。
  • また、新規制基準への適合性の審査に真摯に対応していますが、基準への適応はもとより、常に最新の知見を反映した設備対策を実施するとともに、運転・保守につきましても技術・技能をしっかり高めてまいります。
  • 浜岡原子力発電所での日頃の取り組みとして、当社は、トラブルを未然に防ぐため、プラントや機器の異常兆候を見つける技能習熟に加え、万一、事故が発生した場合を想定し、事故の速やかな収束活動、社内・社外との迅速・確実な情報共有など、原子力災害対策の更なる充実に向けた訓練を積み重ねております。
  • 本日は、当社の浜岡原子力発電所の取り組みの中から、各種訓練についてお話しします。
  • 当社では、浜岡原子力発電所の訓練を「総合訓練」、「現場訓練」、「図上演習」と大きく3つのカテゴリーに分けて実施しております。
  • 「総合訓練」は毎年2回実施するもので、緊急事態対策本部を本店と浜岡原子力発電所に設置し、本店の対策本部長には社長である私が、浜岡の対策本部長には発電所長が就き陣頭指揮を執ります。
  • 今年3月に実施した総合訓練では700名余りの社員が参加しました。
  • この訓練は、指揮者の判断能力や実践力の向上のほか、指揮者の指示の下での対応手順の確認や、情報連携などの対応能力の向上を図る目的で実施するものであります。
  • 今年3月の総合訓練では、原子炉への注水ができなくなる過酷事故を想定し、
    • 適切な事故収束活動
    • 刻々と変化するプラント状況の把握
    • 本店と浜岡原子力発電所の連携
    • 国・自治体への通報連絡
    • 公表資料の作成

    などを確認しました。

  • 最近の総合訓練では、事故の内容について事前に知らせないシナリオレスの形式を採用するなど、より実践に近い形での訓練としています。
  • 当社は、事故の発生を防ぐ様々な設備対策を施しておりますが、万一、事故が発生した場合には、発電所員が事故の進展防止・収束活動を担います。
  • 当社は、早期に事故収束できるよう注水機能や電源機能を備えた可搬型車両や重機を配備していますが、「現場訓練」は、緊急時における現場作業の習熟や、可搬型車両や重機の操作技能の維持・向上を目的とする訓練です。
  • 2016年度(平成28年度)は、
    • 通常「ERF」と呼んでおります緊急時即応班による電源車操作訓練、瓦礫撤去訓練
    • 放射線管理班による環境モニタリング訓練
    • 夜間に災害が発生した場合に備えた夜間訓練

    など、緊急時を想定し、それぞれの設備・手順ごとに合計で約700回の訓練を実施しています。

  • また、福島事故における外部電源確保の重要性を鑑みて、工務部門・配電部門が主体となる外部電源復旧訓練も毎年実施しております。
  • 「図上演習」は、2015年度(平成27年度)から浜岡原子力発電所が新しく導入した訓練です。
  • この訓練は、発電所長をはじめとする指揮者の判断能力向上を目的に、状況判断や各対応班の連携を確認するために実施するものです。
  • 具体的な事例としまして、発電所へのテロや、サイバー攻撃等、様々な緊急事態を想定し、緊急時対策所の指揮者が適切な判断や的確な指示ができるかを訓練・確認します。
  • 2016年度(平成28年度)は自主規制機関である原子力安全推進協会(JANSI)と連携した訓練を含め5回の図上演習を実施いたしました。
  • JANSIは、原子力事業者の防災訓練の準備、運営に関する助言を行う支援活動をしており、当社は訓練後にJANSIからいただく助言を踏まえ、より実効性のある訓練に繋げてまいります。
  • これまで紹介してきた緊急時を想定した訓練に加え、運転についての技術・技能を維持、向上するため、運転シミュレーターを活用した訓練も実施しております。
  • また、毎年、静岡県が主催する原子力防災訓練に、当社は積極的に参加しております。
  • 原子力災害時の避難計画の実効性を高めることは、大変重要なことですので、避難退域時の放射線測定検査や除染など、避難に必要となるスキルにつきましても、教育・訓練を通じて向上に努めています。
  • 一方、原子力災害時には、地域をはじめ関係者の皆さまに災害時の情報を確実にお届けすることも、当社の大きな使命であります。
  • 災害発生時の発電所に関する情報発信を迅速・適切に実施するための訓練に励むとともに、事故が進展し、オフサイトセンターが設置された際には、同センターに要員を派遣し、国・自治体、関係機関と連携して、発電所の情報を適宜、共有するための訓練も実施しています。
  • さらに、当社は、緊急時に適切な対応ができるよう、自衛隊とも積極的に連携し、自衛隊の訓練を視察するとともに、当社の総合訓練を視察いただき、指揮命令について、ご意見をいただいています。
  • これまで、お話ししましたように、当社は様々な訓練を実施していますが、
    • 瞬時の判断力が肝要である指揮者の危機管理能力を養う「図上演習」で気付いた点を、「総合訓練」や「現場訓練」に反映する
    • また、「総合訓練」、「現場訓練」のそれぞれの訓練の中で 気付いた改善点を、相互の訓練に活かす

    など、各種訓練毎にPDCAを回し、かつ、訓練同士を関連付け、さらに社外のご意見、ご指摘を取り入れることで、訓練全体の実効性を上げていく考えです。

  • 当社は、安全性向上の設備対策や、本日お話しした訓練など当社の取り組みについて、地域の皆さま、関係者の皆さまに丁寧に説明し、ご理解を賜った上で、浜岡原子力発電所を引き続き重要な電源として活用していけるよう、鋭意準備を進めてまいります。

資料1

「カーリング部」の代表決定戦

  • 次に、「当社カーリング部」について、お話しします。
  • 当社カーリング部は今年2月のカーリング日本選手権で、3年ぶり5度目の優勝を果たしました。
  • 平均年齢22歳という若く新しいチームの活躍は、当社にとりまして大変誇らしいものであり、私をはじめ当社の多くの従業員が元気をもらい感動したことは、記憶に新しいものであります。
  • 当社カーリング部は、9月8日から北海道北見市で開催される代表決定戦に出場いたします。明日から数えて、ちょうど100日後となります。
  • この代表決定戦は5試合制で、先に3勝したチームが来年2月に韓国で開催される平昌(ピョンチャン)五輪への出場権を獲得します。
  • 当社カーリング部は長野県軽井沢町を拠点に練習に励んでいますが、同じ軽井沢町を拠点に活動している男子チームのSC軽井沢は、ひと足先に平昌五輪の出場を決めております。
  • 地元の長野では、先月、SC軽井沢クラブと当社カーリング部をご支援いただける「カーリングサポーターズクラブ NAGANO 2018」が発足したと伺っております。
  • 軽井沢町、長野県をはじめとする関係者の皆さまの温かい応援が、選手の大きな励みとなっていますこと、この場をお借りしてお礼を申し上げます。
  • 私自身、9月の代表決定戦で、当社チームの面々がチャレンジャーとして団結し、持てる力を存分に発揮して戦う姿を、今から楽しみにしております。

資料2



以上

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