定例記者会見

定例記者会見

2018年3月度 定例記者会見 勝野社長挨拶

2018年03月27日
中部電力株式会社

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  • 本日、私からは、
    • 2017年度の業績予想および配当予想の修正 
    • 「中部電力グループ 経営ビジョン」の改定および「2018年度 経営課題への取り組み」
    • この冬の中部エリアの電力需要実績
    • 西名古屋火力発電所

    について、お話しいたします。

業績予想および配当予想の修正

  • 初めに、「2017年度の業績予想および配当予想の修正」について、お話しします。
  • 当社は、最近の業績動向を踏まえ、今年1月に公表いたしました2017年度の「業績予想」および「期末配当予想」を修正することといたしました。
  • まず、業績予想の修正についてお話しします。
  • 連結売上高は、前回公表の2兆7,800億円から2兆8,000億円と、200億円の「増収」を見込みました。
  • これは、この冬の気温影響による販売電力量の増加などによります。
  • また、連結経常利益は、前回公表の1,100億円から1,250億円と、150億円の「増益」を見込みました。
  • これは、販売電力量の増加や円高による期ずれ差損の減少などによります。
  • なお、期ずれなどを除いた利益につきましては、1,450億円を見込んでおります。
  • 「2018年度までに連結経常利益1,500億円以上」とする経営目標に向け、経営効率化の成果に対する確実な手応えを感じております。
  • 次に、期末配当予想の修正について、お話しします。
  • 当社は、電力の安全・安定的なお届けに不可欠な設備の形成・運用のための投資を継続的に進めつつ、財務状況などを総合的に勘案したうえで、安定配当に努めていくことを基本としております。
  • 2017年度の期末配当予想につきましては、これまでの経営効率化の成果などによる収支の改善や今後の中期的な財務状況や経営環境等を勘案し、これまで1株につき15円と予想していた配当を、20円に修正いたしました。
  • 引き続き、グループを挙げての経営効率化を推進し、お客さまや株主、社会の信頼と期待にお応えできるよう取り組んでまいります。

資料1

経営ビジョンの改定および経営課題への取り組み

  • 次に、「経営ビジョンの改定」および「経営課題への取り組み」について、お話しします。
  • 当社は、2016年2月に掲げた「中部電力グループ経営ビジョン」の改定を行うとともに、新たな経営ビジョンの実現に向けた取り組みを「経営課題への取り組み」としてまとめました。
  • 今回、改定した経営ビジョンは、安定・安価なエネルギーサービスをお届けする中で、人口の減少や経済成長の鈍化、それに起因し深刻化する様々な社会課題に対し、「当社グループがお客さま・社会に提供すべき価値は何であるか」を改めて見つめ直し、お客さま・社会からの信頼と期待に応え、選ばれ続けるために、更なる変革を行う強い意志とその方向性を掲げたものであります。
  • 今後、送配電部門の分社化など事業制度の変化に加え、IoT、AIをはじめとするテクノロジーの進化やEVの普及などにより、お客さま・社会を取り巻く環境が急激に変化していくことが予想されます。
  • 当社グループは、このような変化の中にこそ成長のチャンスがあると考えています。
  • 今回の経営ビジョンでは、先端技術の活用による更なる安定供給や効率的運用の推進とともに、大きな2つの柱を掲げております。
  • 1つ目は、発電事業と販売事業を分離する、いわゆる発販分離型の事業モデルに移行し、事業体ごとの自律的な取り組みによって、より強靭な企業グループに成長し、「エネルギー事業における収益を拡大」することです。
  • 2つ目は、様々な社会課題の解決につながる「新しいコミュニティの形」の提供を新たな成長分野として確立し、収益の柱に育てていくことです。
  • まず、1つ目の柱である「エネルギー事業における収益の拡大」についてお話しします。
  • エネルギー事業において、当社は、火力発電事業のJERAへの統合、送配電・販売部門の分社化の実施による発販分離型の事業モデルへの移行を進めていきます。
  • 発販分離型の事業モデルの本質は、発電、送配電、販売の各事業体が、それぞれの事業活動エリアで、事業パートナーやお客さまと向き合い、自律的にサービス水準の向上を図ることで、より高い価値をお客さまにお届けすることにあります。
  • JERAにおいては、従来の供給エリアを超えた大規模な事業拡大を実施することにより、スケールメリットを活かし、より安価で安定的なエネルギーをお届けしてまいります。
  • 販売会社においては、柔軟なエネルギー調達に加え、幅広い事業者との協業を実現し、安価なエネルギーおよび新たなサービスを、より多くのお客さまにお届けしてまいります。
  • 一方、送配電会社においては、良質な電気を安全・安価で安定的にお届けするという「変わらぬ使命」の完遂に向け、先端技術を活用した電力需給の調整や、送配電設備の合理的運用により、効率的なネットワークの形成を実現してまいります。
  • 次に、2つ目の柱である「新しいコミュニティの形」の提供についてお話しいたします。
  • 当社は「コミュニティ」の概念を、自治体、老人会や学区のような社会生活上の人々の集まりだけでなく、個人と個人を含めた「人と人との繋がり」すべてを指すものと捉えています。
  • 当社グループには、エネルギー事業で培われた、確かな技術力や提案力と、地域のお客さまとのつながりや信頼関係を築いてきたという強みがあります。
  • この当社グループの強みと、最新のIoT、AI等の技術を組み合わせることで、希薄化の進む現代のコミュニティに新たなサポートサービスを提供し、コミュニティが抱えるさまざまな社会課題の解決に寄与していきます。
  • 具体的には、子供の移動データを把握し、登下校の様子をスマートフォンで見守ったり、家庭内データや医療データの連携により、遠く離れた親の健康を確認できるなど、誰もが安心して生活できる新しいコミュニティの形を提供していきます。
  • 続いて、当社グループの定量的な目指す姿についてお話しします。
  • 当社グループは、お話しした2つの柱を中心とする取り組みを推し進め、バランスの取れた事業ポートフォリオを構築し、2020年代後半に連結経常利益2,500億円以上の企業グループを目指してまいります。
  • 「経営課題への取り組み」は、経営ビジョンの実現に向けた「4つの重点的な取り組み」をお示ししています。
  • その4つの取り組みとは、
    1. 浜岡原子力発電所における安全性のさらなる向上
    2. 新たな時代の安定供給
    3. 成長に向けた事業基盤の強化と持続的な成長の実現
    4. 環境変化に即応できる事業体制・経営基盤の構築
    であります。
  • これらの取り組みを進めることによって、まずは経営目標として掲げた「2018年度までに連結経常利益1,500億円以上」の達成を目指してまいります。
  • そして、更なる経営効率化や、新しい成長分野の開拓・事業化を進めるなど、成長に向けた事業基盤の強化に取り組み、新しい成長分野を収益の柱として育てあげてまいります。
  • 事業環境がどのように変化しても、「くらしに欠かせないエネルギーをお届けし、社会の発展に貢献する」という当社グループの企業理念の考え方に変わりはありません。
  • 当社グループは、本日お示しした経営ビジョンの実現に向け、「4つの重点的な取り組み」を推進することで期待を超えるサービスを、競合他社に先駆けてお客さまにお届けする「一歩先を行く総合エネルギー企業グループ」として、持続的な成長を目指してまいります。

資料2

この冬の中部エリアの電力需要実績

  • 次に、この冬の中部エリアの電力需要実績についてお話しいたします。
  • 昨年12月から昨日(3月26日)までの最大電力は最大3日平均電力が2,354万kW、1点最大電力が1月25日に記録した2,378万kWでした。
  • 1月25日は、この冬の名古屋での最低気温マイナス3.8℃を記録した日であり、また、最大3日平均電力の発生日および一日の電力使用量の冬季最大記録を2度更新した時期はいずれも1月下旬でした。
  • この時期に到来した強い寒波の影響によって暖房の稼動が増加したことが主な要因と考えております。
  • この冬の気温は、昨年12月から2月中旬にかけて平年に比べ低く推移しましたが、ご家庭、企業、自治体をはじめ広く地域社会の皆さまに節電や省エネを継続いただき、電力の安定供給を果たすことができましたことを、あらためてお礼を申し上げます。
  • 引き続き、お客さまに安定して電気をお届けできるように、設備の保守・点検に取り組んでまいります。

資料3

西名古屋火力発電所7-2号

  • 最後に、西名古屋火力発電所について2点お話しします。
  • まず西名古屋火力発電所7-2号ですが、現在、試運転の最終段階に入っており、今週末にも営業運転を開始する予定です。
  • 営業運転を開始いたしますと、西名古屋火力発電所は総出力237万6千4百kW、熱効率は62%以上と世界最高水準の最新鋭LNG火力になります。
  • 2014年1月の建設工事の開始以降、これまで安全かつ順調に工事を進められましたのは、ひとえに、飛島村、知多市をはじめとする地域の皆さま、関係者の皆さまのご理解とご協力の賜物であると深く感謝いたします。
  • 次に、昨年9月に営業運転を開始した西名古屋火力発電所7-1号ですが、発電設備が世界最高効率を達成し、この度「ギネス世界記録®」に認定されました。
  • 当社といたしましては、今後もグループを挙げて世界最高水準の技術を追求するとともに、火力発電の効率的運用を図ることで燃料消費量およびCO2排出量の削減を進めてまいります。
  • 私からは以上です。


以上

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