中部電力|国際がん研究機関(IARC) - 公的機関の見解

公的機関の見解 国際がん研究機関(IARC)

WHOの付属機関である国際がん研究機関(IARC)は、国際電磁界プロジェクトの一環として、超低周波電磁界の人への発がん性を評価し、2002年にモノグラフ(専門書)を公表しました。

人の発がん性評価に関するIARCモノグラフ(2002年)

  • 超低周波磁界について、グループ2B「発がん性があるかもしれない」と評価
  • 超低周波電界について、グループ3「発がん性を分類できない」と評価

    (注)送電線・変電所などの電力設備や家電製品などから発生する60Hzの電磁界は、超低周波電磁界です。

IARCでは、人に対する証拠(疫学研究)と動物に対する証拠(生物学的研究)を別々に評価し、その結果をもとに総合的に発がん性の可能性を判定します。

この評価は、その物質や環境が発がん性があるかどうかを5つのグループに分類したものです。発がん性の強さや、どれだけの量を摂取すれば発症するといった「リスク」を評価したものではありません。

以下にIARCによる発がん性分類をまとめました。

分類 分類事例
グループ1:発がん性がある。
(Carcinogenic to humans)
PCB、アスベスト、たばこ、アルコール飲料、紫外線、太陽光、ディーゼルエンジン排ガス 118種
グループ2A:おそらく発がん性がある。
(Probably carcinogenic to humans)
クレオソート(木材の防腐剤)、アクリルアミド、日内リズムを乱すシフト労働 79種
グループ2B:発がん性があるかもしれない。
(Possibly carcinogenic to humans)
コーヒー、漬物、わらび、ガソリンエンジン排ガス、超低周波磁界、無線周波電磁界 290種
グループ3:発がん性を分類できない。
(Not classifiable as to its carcinogenicity in humans)
コレステロール、お茶、水銀、カフェイン、原油、サッカリン、超低周波電界、静電磁界 501種
グループ4:おそらく発がん性はない。
(Probably not carcinogenic to humans)
カプロラクタム(ナイロンの原料) 1種

(注)この表の分類事例は2016年2月時点のものです。

各グループの分類基準について、代表的な考え方は次のとおりです。

  • グループ1:人への発がん性を示す十分な証拠がある。
  • グループ2A:人への発がん性を示す証拠は限定的だが、動物での発がん性を示す十分な証拠がある。
  • グループ2B:人への発がん性を示す証拠は限定的であり、動物での発がん性を示す十分な証拠がない。
  • グループ3:人への発がん性を示す証拠、動物での発がん性を示す証拠ともに不十分である。
  • グループ4:人および動物の発がん性研究で発がん性のない証拠がある。

送電線や変電所からの電磁界(電磁波)のうち、磁界については動物実験などにより発がん性を示す十分な証拠は得られておりませんが、人を対象とした疫学研究において、一部では相関がある研究結果が得られたため、グループ2B(発がん性があるかもしれない)に位置づけられました。一方電界は、人と動物どちらも発がん性を示す証拠が不十分であったことから、グループ3(発がん性を分類できない)に判定されております。

なお、モノグラフ(専門書)へリストアップされるということは、その因子(物質や環境)が発がん性があることを意味するのではなく、審査されたことを意味します。したがって、リストアップされていない物質や環境は、発がん性がないことを意味するものではありません。また今後、新たな知見により、現在リストアップされている因子の分類(グループ区分)が変わることもあります。

国際がん研究機関 IARC(International Agency for Research of Cancer)

WHO(世界保健機関)の付属機関で、1969年に発足しました。がんの原因究明や発がんメカニズムに関する研究を調整し、がんの抑制に対する科学的手法を開発しています。また、世界各国のがんの疫学や実験室研究に関する情報を出版物、会議、奨学金などを通じて広めています。

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