大昔、人間は太陽と星を見て、昼と夜に合わせて生活していたよ。やがて国が栄えるとともに「いつ、何をする」というように、計画をたてて行動するようになったんだ。
だから「時間」を決める必要が出てきたんだよ。
では、1時間、1分、1秒といった時間の長さは、どうやって決まったのかな。

1日を昼と夜で12時間ずつ、合計24時間とすることを思いついたのは、約4000年前ごろ栄えた古代バビロニア<=現在(げんざい)のイラクのあたり>の人々。これは、1年が12か月ということや「12」が2、3、4、6と多くの数で割り切(わりき)れる数だということに関係があったようだよ。1時間は60分、1分は60秒だけど、この「60」という数も多くの数で割り切れるね。
実は、地球の自転は月や太陽の引力の作用で少しずつゆっくりになっていて、1日はほんの少しずつ長くなっているんだ。1年間で、100億分の2秒ほど長くなっているよ。
だから10億年前までさかのぼると1日は今より短くて、19時間だったらしいよ。
太陽の動きで時刻を決めると、場所によって時刻がちがってきてしまうね。そこで1884年、アメリカのワシントンで開かれた「国際子午線会議(こくさいしごせんかいぎ)」で、イギリスのグリニッジ天文台を通る子午線(しごせん)<=北極と南極をむすぶ線>を基準(きじゅん)として、その場所の時刻を世界の標準時(ひょうじゅんじ)とすることが正式に決められたんだよ。
各国が太陽の動きで時刻を決めると国の場所によって時刻がちがってしまうから、グリニッジ天文台を基準(きじゅん)に世界共通の時刻を決めた。ところで、日本国内でも地域(ちいき)によって日の出・日の入りの時刻がちがうから、同じ問題が出てくるよね。そこで1888年、東経(とうけい)135度にある兵庫県明石市(あかしし)の時刻を日本全国共通の時刻<=標準時(ひょうじゅんじ)>とすることに決めた。これはイギリスのグリニッジ天文台からちょうど9時間進んだ時刻だよ。だから日本が昼の12時のとき、イギリスではまだ当日の午前3時なんだよ。