原子力炉は運転を停止した後も、燃料は一定期間熱を発生し続けるため、ポンプなどの設備を運転し、原子炉を冷やし続ける必要があります。
万が一、津波が防波壁を超えるなどして敷地内に浸水し、屋外にある海水取水ポンプが使えなくなった場合に備えて、バックアップとして新たに3~5号機に緊急時海水取水設備を設置しました。
この設備は屋外の海水取水ポンプと同じ機能を持つポンプを防水構造の建屋内に2台設置しています。
地下は約25~28m掘り下げ、海水を貯めた大きな水槽となっており、引き津波により海水面が下がった場合でも十分な海水を確保することが可能です。さらに、各号機の取水槽を結ぶ連絡トンネルによって地下水槽の多重化を図っており、緊急時に熱を取り除きつづけるための重要な設備となっています。