プレスリリース バックナンバー(2011年)

浜岡原子力発電所3号機 原子炉建屋4階での火災の原因と対策について

2011年2月3日

中部電力株式会社

当社は、2011年1月19日に、第17回定期検査中の浜岡原子力発電所3号機(沸騰水型、定格電気出力110万キロワット)の原子炉建屋4階(放射線管理区域内)で発生した火災について、これまで原因の調査および再発防止対策の検討を行ってまいりました。

このたび、これらの結果をとりまとめましたのでお知らせします。

1 原因の調査結果について

(1) 鎮火後の火災現場の確認結果

鎮火後に火災現場を確認した結果は、以下のとおりでした。なお、原子炉建屋や発電設備に焼損等の異状はありませんでした。

  • 溶断作業現場下部のコンクリート遮へい蓋の隙間に敷いてあったシートが約14m2焼失。
  • 焼失場所から、溶断作業時に発生したと思われる金属屑(以下、「回収金属屑」という。)を回収。

(2) 火災の原因調査結果

火災発生に関する要因分析を行い、その結果に基づき、現場調査、再現試験等を行いました。

その結果、溶断作業時の金属屑の落下以外に今回の火災の着火源となる要因は確認されませんでした。また、回収金属屑の成分が溶断作業現場に残っていた金属屑と同種であること、燃焼したシート等の成分と同じ炭素、ケイ素、カルシウムを含んでいること、ならびに、再現試験により溶断時の金属屑でシートが燃焼することを確認しました。

また、当社の火気作業エリアにおける防火管理ルールの遵守状況について確認を行い、当該溶断作業は、当社の防火管理ルールに基づき行っていたものの、床面に敷いたブリキ板の重ね目にアルミテープのはがれや隙間、金属屑の飛散防止用の耐火シートに穴(約20mm×20mm)や隙間が発生する等、防火養生の維持に関する問題点があったことを確認しました。

これらの調査結果から、今回の火災発生の原因は、(1)溶断作業時の金属屑が防火養生の隙間からその下部に落下したこと、(2)火気作業エリアの下部にあったシート等の可燃物が発火したことであると推定しました。

2 火災を発生させるに至った問題点について

火災発生の推定原因から、以下の問題点を抽出しました。

  • 当社社員および作業を行っている協力会社の現場監督者による防火養生の確認が作業の着手前のみであり、日々の作業時の確認が十分ではありませんでした。
  • 火気作業エリアを防火養生することで、火気作業エリアは下部と切り離されていると認識し、下部エリアの可燃物に対する注意が十分ではありませんでした。

3 再発防止対策について

(1) 防火養生の見直し

ア.防火養生の日常点検

現場監督者が日々の作業開始時や終了時に、防火養生が健全(耐火シートに隙間がないこと、ブリキ板間に隙間がないこと等)であるか確認する運用に変更しました。

イ.火気作業エリアの明確化

足場を組み、その上にブリキ板等で火気作業エリアを設置する場合は、当該作業エリアの下部も火気作業エリアとして取り扱い、可燃物の除去等の防火対策を行うこととしました。

ウ.可燃性シートの使用禁止

今後、浜岡原子力発電所内の工事で養生等に用いるシートは、全て難燃シートまたは耐火シートに変更します。

(2) 防火管理体制の強化

ア.専任監視員の配置

溶断、溶接作業においては、火気作業中の現場状況を把握し、防火の指導・監視を行うため、専任の監視員を配置します。

イ.作業担当部署以外による防火管理状況の確認

作業担当部署(当社社員および協力会社の現場監督者)が行う防火養生の日常点検等に加え、当社の防火管理部署による防火養生、火気使用状況の確認を行います。

(3) 火災防護に対する継続的な取り組み

当社は、2010年5月に発生した5号機の電動ノコギリからの出火を契機に進めている以下の項目について継続的に取り組むとともに、引き続き、火災が発生した際は情報収集を確実に行い、迅速かつ正確な情報発信を行うように努めてまいります。

ア.防火意識の高揚

当社および協力会社で構成する防火管理分科会で、これらの再発防止対策の周知や火災事例の勉強会等を行い、引き続き、当社社員および協力会社社員の防火意識の高揚に努めます。

イ.外部機関による防火管理レビュー

再発防止対策については、日本原子力技術協会(注)による防火管理レビューを受け、その妥当性について評価いただきます。

 

【これまでの公表状況】

  •  浜岡原子力発電所3号機 原子炉建屋4階における火災について(2011年1月19日公表
  •  浜岡原子力発電所3号機 原子炉建屋4階における火災について(続報)(2011年1月20日公表

 

(注)日本原子力技術協会は、技術基盤の整備、自主保安活動の促進および原子力産業の活性化を図る目的で、2005年3月に設立された組織であり、日本の電力会社やメーカー等、122社が会員となっています。

 

資料

以上