技術開発ニュース No.169

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研 究 成 果
第 2 図 稼働状態推論の例
第 2 図は 1 日分の定速機 1 台の稼働状況と判定結果の例
を、第 2 表は代表的な判定結果を図中①~④の 4 か所を選
定して時系列データ(折れ線)と比較した結果を示す。
第 3 表 判定結果と時系列データの比較(定速機)
第 3 図 全コンプレッサ稼働状態の文字列化
時系列データで見ると、①(しわ取り)と④(ハンチン
グ)はともにロード・アンロードの状態を繰り返している
第 4 図 運転状態良否判定結果の表示例
が、①に比べ④はアップダウンの頻度が多く、適切に判別
ができている。第 2 図のように画像と推論結果の枠色の同
第 4 図は定速機 2 台、インバータ機 2 台の工場における
時表示によって AI 判定結果を視覚的に容易に把握可能と
運用状況の良否判定を行った例である。状態文字列を正規
した。
表現ルールと照らし合わせ、緑(良)、黄(不明)、赤(不
良)、灰(欠損)の判定が実現した。
4
設備全体での運用状況の良否判定
設備全体の運用状況の良否を判断するには、個別号機の
5
まとめ
稼働状況の判別だけでなく、その組合せが重要となる。
今回開発した手法は、これまで人間が行ってきた設備稼
そこで、各号機の判別結果ラベルを組合せて全コンプレッ
働状況の判断を説明可能な形での自動化を実現できた。今
サの稼働状況を表現する文字列を毎分生成し、中部電力ミ
後、コンプレッサ以外の設備にも活用方法を模索して行き
ライズがこれまで培った知見に基づいて作成した正規表現
たい。
ルールと照らし合わせ、良否判定を行うロジックを作成し
た(第 3 図)。
技術開発ニュース 2025.03/No.169
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