電気の安定供給事例
Elecyricity Sharing






Vol
01
ドローンの活用で、簡単・安全に
送電設備を点検
【事例】
ドローンによる送電設備自動点検
誰もが簡単にドローンを
扱える技術を開発。
中部電力グループでは、日常的な昇塔点検や送電線故障時の点検にドローンを活用し、送電線や鉄塔を撮影、状態の確認をおこなっています。これまで、ドローンの手動飛行による送電線や鉄塔への接近撮影では、設備の損傷リスクに加え、操縦者のスキルによって撮影画像の品質に差が生じていました。また、ドローンで取得した膨大な量の画像を鉄塔や設備部位ごとに仕分け・整理するのに多くの時間を要していました。そこで、ドローンの自動点検飛行技術を開発。モバイル通信を利用し、現場で「自動飛行ルート作成~自動点検飛行~点検画像データの自動仕分け・管理」という送電設備点検業務のサイクル全体を一貫して実行できる専用クラウドアプリケーションを用いて、実用化しました。これによって、安全かつ簡単に高品質な画像の収集・管理が可能となりました。加えて本技術は、特定のドローンに制限せず、機種の種別を問わず連携が可能なため、導入のハードルが低いこともポイントです。
高度な操作スキルの有無を問わず、多くの作業員が簡単に高い精度でドローンを扱えることで、対応できる人財の幅が広がり、将来の労働人口減少に備えると共に、倒木や土砂崩れなどの災害発生時に素早い対応が可能です。
電力事業の枠を越える、
空飛ぶドローン。
ドローンの活用は、電力事業の枠を越え展開。地域社会への貢献など将来性も期待されます。
例えば、静岡鉄道株式会社との連携では、日本平ロープウェイにおける通信線の設備点検に本技術を活用しています。本技術により、高所での設備点検が容易になり、安全性の向上に貢献しています。さらには、点検に掛かる時間も短縮できています。
また、中部電力グループ内においては、さらなる点検品質の向上と保全業務の高度化を目指し、機能の拡張も進めています。将来的にはAI異常検出システムとの連携や、完全目視外飛行を実現し、さらなる巡視・点検業務の省力化を実現していく予定です。膨大なデータを収集・分析し、有効的に活用することで、さらに広がりを見せる中部電力グループの保守・保全DX。今後はさらにデータを蓄積し、経年傾向の把握から余寿命推定をおこない、より円滑かつ効率的な電力運用を拡大していきます。データから広がる新しい世界は、まだまだ可能性を秘めています。

