電気の安定供給事例
Elecyricity Sharing






Vol
02
安定した電力供給を、デジタルの
力で実現
【事例】
状態保全監視システム
安定供給の要、保守・保全業務の
デジタル化は急務。
いつも安定した電力を供給するために、電力設備の保守・保全業務は欠かせないものです。保守・保全の品質を維持することはもちろん、絶えず手段のアップデートを続けることも中部電力グループの使命です。
社会においてテクノロジーが急速に進化したように、電力設備の保守・保全技術も常に進化しています。電力設備の開発や更新、より優れた機器・システムの導入、さらに近年は再生可能エネルギーの発電量の増加への対応など、未来に目を向けたエネルギー改革も進んでいます。電力供給において目を配る範囲が増えた今、保守・保全を合理化・高度化し、ひいては省力化させることは、電力の品質維持を縁の下で支えるために大切な工程です。デジタルを活用した保守・保全技術を確立することは、適時適切な点検の実施や不測の停電などの発生を減らせ、コストの削減にも繋がります。
今に留まらず、未来の電力インフラまで考える。中部電力グループの保守・保全は、日々進化を続けています。
蓄積したデータが、
新たな保安技術を作り出す。
電力がお客さまの元に届くまでには、さまざまな設備を通過します。当然、保守・保全の範囲も広く、街中から山間部まで、日々どこかで点検・整備がおこなわれています。中部電力グループでは、その点検・整備のサポートをDX化しています。
高い電圧を家庭用や工業用に変換する変電所では、開閉器に対して<状態保全監視システム>を導入。機器動作時に流れる電流波形をその都度自動分析することで、機器状態を常時監視することができるようになりました。
従来は設備の健全性を保つための点検を3~6年に1回の頻度で実施してきましたが、劣化の兆候や故障の予兆をキャッチできるようになり、故障前の適切なタイミングで点検・手入れをおこなうことで、故障防止と保全コスト削減の両立が可能となりました。2021年の試行運用開始以来、約40件の故障兆候を把握し、手入れや部品交換をおこなうことで安定した電力供給を維持しています。
今後は、さらにデータを蓄積し、異常・劣化予知の精度向上を図るほか、開閉器以外の機器への展開も実現しようとしています。

