技術開発ニュース No.168

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Internet
LAN
PC
…
WiFi
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WiFi
LTE
AP
5
WiFi
…
研 究 紹 介
WiFi
5
第 3 図 計測ボックスおよび中継ボックスの開発
AP
第 2 図 ネットワークの全体構成
第 1 表 ダッシュボード開発の OSS 活用
4
評価
分類
OSS
クラウド用
管理事務
所用
Web サーバ
Nginx
○
○
2023 年 9 月より検証を開始し、遠隔による制御で計測
ダッシュボード
Grafana
○
○
値をリアルタイムに確認できている(第 4 図)。
データベース
InfluxDB
○
○
MQTT ブローカ
Mosquitto
○
○
OS
Linux
○
○
コンテナ管理
Docker-Compose
○
○
第 2 表 計測ボックスの OSS 活用
分類
OSS
計測ボックス
マイコン開発環境
ArduinoIDE
○
時刻同期
NTPClient
○
第 4 図 検証データサンプル
汎用的なデバイスと OSS の活用で、導入費用が従来型の
方式に対し 5 分の 1 程度まで大幅に削減できる見込みであ
(3) ハードウェア構成と開発
る。また、Wi-Fi ネットワークでのシステム構築により、
揚圧力測定用途のみならず、監査廊内での作業安全確保や
電動弁制御と圧力センサ値の取得のため、計測ボックス
作業効率向上にもつながっている。2024 年 3 月までの検
と中継ボックスを開発した。(第 3 図)
証の中で、長期的な安定稼働に向けた評価を実施するとと
旧バージョンの計測ボックスは、計測点に固定設置するも
もに、課題の洗い出しを行う予定である。
のであった。新バージョンはコネクタケーブの接続切替により
移設可能な方式に変更した。各計測地点の計測ボックスを使
いまわすことで、コスト削減と保守性向上を狙った。
中継ボックスの追加のため複雑性が増加したが、中継
5
今後の展開
ボックスを最小限の機能とすることで、複雑性の増加を抑
引き続き測定システムとしての検証および揚圧力計測以
えた。また、計測ボックスと中継ボックスを汎用的なイン
外の機能追加を予定している。他のダムでの実証検証に
タフェースにすることで、揚圧力以外の新規用途の実現を
て、水平展開へ向けた評価・改善を実施する予定である。
容易にした。中継ボックスとセンサの取り換えのみで多様
また、ダム以外での利用を目指して、顧客拡大、多様な
な計測が可能である。
ニーズの取り込みを実施していく。
技術開発ニュース 2024.03/No.168
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