技術開発ニュース No.169

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研 究 成 果
CO₂濃度(ppm)
21:00
20:00
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10:00
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21:00
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9:00
10:00
8:00
外調機消費電力(kw)
21:00
20:00
80
60
15
40
10
22:00
21:00
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10:00
0
8:00
0
8:00
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20:00
21:00
22:00
20
0
負荷率(%)
負荷率(%)
負荷率
20
0
第 4 図 消費電力と負荷率(左:ビルマル制御前 右:制御後)
O21エリア
O22エリア
O23エリア
O24エリア
30
29
29
28
28
O21エリア
O22エリア
O23エリア
O24エリア
温度(℃)
27
27
26
22:00
21:00
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16:00
12:00
24
14:00
25
24
8:00
26
25
第 5 図 室温の比較(左:ビルマル制御前 右:制御後)
2022/9/7制御前
時別受電電力量(kwh)
500
2023/9/9制御後
y = 60.419x - 1209.7
700
R² = 0.8116
制御前
制御後
300
100
4.2 ビルマルチエアコンの制御と結果
y = 57.46x - 1187.2
R² = 0.9012
23
25
27
29
31
時別平均外気温(℃)
33
35
第 6 図 時別外気温と受電電力量の関係
外調機日積算消費電力
下回った場合に、抑制制御を解除する歯止め制御も追加し
た。第 8 図には、日平均外気温と日積算のビルマルチエア
コンの消費電力量の関係を示す。また、外気温の出現状況
によっても効果量に差が生じるため、第 9 図には 2022 年
制御後
不具合
400
300
200
y = 4.6351x - 60.437
100
0
~ 2024 年と平年値の 1、2 月の気象データを利用し、第 8
図に示した式を利用したビルマルチエアコンの消費電力量
制御前
500
[kWh]
夏期と同様な制御を行い、エリアの平均室温が 17℃を
R² = 0.7865
40
60
80
日積算人流指数
100
第 7 図 日積算人流と外調機電力量
制御前
線形 (制御前)
制御後
線形 (制御後)
y = -26.156x + 564.12
R² = 0.8762
500
400
300
200
y = -14.197x + 401.08
100
0
R² = 0.7127
0
2
4
6
8
日平均外気温[℃]
10
12
月積算削減量 1月
月積算削減量 2月
4,000
3,500
3,000
削減予測値【kWh】
600
省エネ制御によるビルマルの月積算消費電力量
日積算ビルマルチエアコン消費電力量[kWh]
削減予測値の結果を示す。削減量は、一ヶ月のビルマルチ
装をすすめていく。
消費電力量
O24
O24
100
5
外調機消費電力量の削減効果は約 30%となった。
る結果を得た。今後は本成果を活用したシステムの社会実
O23
O23
20
る。制御後の直線回帰式と人流実績値から求めた一ヶ月間の
ショーケース省エネにも効果があり、費用対効果を見込め
O22
O22
5
日であるが、制御後は人流に応じて変化していることが分か
ジメントシステムの実証を行った結果、換気量を含めた
19:00
10
O21
O21
25
80
40
数との関係を示す。制御前は人流に関係なく、約 350kWh/
食品小売店を含む商業施設において、空調・換気マネ
30
60
追加した。第 7 図に外調機日積算消費電力量と日積算人流指
まとめ
18:00
負荷率
15
700ppm を超えた場合には、100%風量とする歯止め制御も
5
17:00
16:00
15:00
14:00
13:00
12:00
9:00
消費電力量
O24
O21
100
20
とした。CO2 センサ濃度が高くなりやすい地点のデータが
空調電力消費量に対しては、20 ~ 30%程度の割合である。
17:00
16:00
15:00
14:00
12:00
11:00
13:00
O23
O23
13:00
その人流を基に時間別に必要な外調機風量を決定する方法
O22
O22
温度(℃)
冬期には人流を気象情報なども用いた機械学習で予測し、
O21
O21
25
30
4.1 外調機の制御と結果
5
0
消費電力量(㎾h)
30
11:00
冬期試験の内容と結果
⑦
第 3 図 消費電力(左:外調機制御前 右:制御後)
9:00
4
⑥
10
5
消費電力量(㎾h)
に適用した制御は、省エネルギー効果があると考えられる。
⑤
15
10
0
④
25
15
8:00
は制御後が全体を通して小さい。これより外調機とビルマル
③
20
第 6 図に夏季の制御前後の時間別外気温と受電電力量
る。外気温と受電電力量には相関が確認でき、受電電力量
②
20
上昇する時間もあるが、全体を通して変化は小さい。
の関係を示す。いずれも外気温変動が近い日を抽出してい
11:00
①
25
8:00
一日の室温変動を示す。負荷率の高い O24 エリアのみ少し
400
第 2 図 CO2 濃度(左:外調機制御前 右:制御後)
外調機消費電力(kw)
幅に消費電力が削減されていることがわかる。第 5 図に同
10:00
8:00
500
第 4 図の左、右に 29℃の最高気温時の比較として、制御
は負荷率 40%制限の条件である。4 系統すべてにおいて大
⑦
600
500
3.4 ビルマルチエアコン制御結果
前後の室外機別 4 系統の負荷率と消費電力を示す。制御後
⑥
700
600
とを確認できた。
⑤
800
700
400
④
1000
800
9:00
基準値内に抑えながら消費電力は大きく削減できているこ
③
900
10:00
社内の CO2 濃度基準値である 800ppm を超える以外は、
②
900
10:00
の時別消費電力を示す。制御後は特売日 ( 休日)に僅かに
①
1000
CO₂濃度(ppm)
後の時別 CO2 濃度変化、第 3 図の左、右に制御前、制御後
2,500
2,000
1,500
1,000
500
0
2024年 2023年 2022年 平年値
第 8 図 日平均外気温と日積算 第 9 図 省エネ制御によるビルマ
ビルマル消費電力量関係
ル消費電力量削減予測値
技術開発ニュース 2025.03/No.169
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