定例記者会見(2005年) 浜岡原子力発電所の耐震裕度向上工事について

平成17年1月28日
中部電力株式会社

1  浜岡原子力発電所の耐震安全性

  浜岡原子力発電所は、想定東海地震を上回る安政東海地震や、これを上回るこの地域の限界的な地震(マグニチュード8.5)を踏まえ、600ガルの地震動(岩盤上における地震の揺れ)に対しても、耐震安全性を確保しています。

2  浜岡原子力発電所の耐震安全性に対する考え方

 当社は、浜岡原子力発電所について、現行の耐震指針※1に基づく1・2号機の耐震安全性確認、想定東海地震に対する1~5号機の耐震安全性確認など、常に最新の知見を反映してきました。

<現行の耐震指針に基づく1・2号機の耐震安全性確認>

 現行指針は、昭和53年に策定(昭和56年に一部改訂)され、3号機以降の国による安全審査で用いられました。
 当社は、指針策定前に建設された1・2号機についても、それに基づき解析評価を行い、耐震安全性が確保されていることを確認しました。

<想定東海地震に対する1~5号機の耐震安全性確認>

 平成13年に国の中央防災会議が最新の知見に基づき想定東海地震の地震動を見直しました。
 当社は、この地震動を用いて解析評価を行い、1~5号機の耐震安全性が確保されていることを確認しました。

3  耐震裕度向上工事の実施について

  東海地震が想定されている地域で浜岡原子力発電所を運営している当社としては、最新の知見を反映し、その耐震裕度を向上させていくことが重要であると認識しており、耐震裕度向上工事を順次実施することとしました。そのための準備として調査工事等を開始します。耐震裕度向上にあたっては、現行の基準地震動S2※2に対して耐震上の余裕を持たせた目標地震動を設定し、必要な工事を実施します。

(1)耐震裕度向上の目標地震動
 耐震裕度向上の目標地震動は、現行の基準地震動S2に対して、中央防災会議による想定東海地震の地震動を考慮し、短周期側および長周期側における余裕、さらに全体に3割程度の余裕を持たせます。 これにより目標地震動は、約1,000ガル(岩盤上における地震の揺れ)となり、中央防災会議による想定東海地震の地震動に対して2~3倍となります。

(2)耐震裕度向上工事の内容
 現時点では、以下の工事を計画しています。準備が整い次第、順次工事を実施していく予定です。


  •   ・ 屋外原子炉機器冷却設備の改造(1~5号機 )
  •   ・ 排気筒の改造(1~5号機 )
  •   ・ 屋外油タンクの追加設置(1~5号機 )
  •   ・ 屋内機器の基礎部の改造(1・2号機 )
  •   ・ 屋内配管のサポートの追加設置(1・2号機 )

 1・2号機の工事については、3~5号機に比べ規模が大きいことから、炉心シュラウドの取替工事に併せて実施することとし、1号機については平成19年3月まで、2号機については平成18年6月までの予定としていた定期点検期間を、平成20年3月まで延長します。3~5号機の工事については、今後2年程度かけて実施します。
 現在、国の原子力安全委員会の下に設置された耐震指針検討分科会において、耐震指針改訂の審議が行われています。今回の耐震裕度向上工事は、原子力安全委員会において平成13年7月より開始された耐震指針改訂の審議を契機として、自主的に実施することとしたものです。指針が改訂された段階で、その指針に基づく耐震安全性確認など、必要な対応を実施します。


※1:耐震指針 「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」のことです。
※2:基準地震動S2 浜岡原子力発電所の耐震設計に使用している地震動です。この地域で考えられる限界的な地震(マグニチュード8.5)を踏まえ、余裕を持たせて、地震動を設定しています。

以上



【参考】裕度向上の目標地震動と、基準地震動S2や想定東海地震の地震動との比較

(1)地震動の応答スペクトルによる比較



(2)地震動の加速度波形による比較




参考 用語解説