プレスリリース

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業務用厨房向け高性能電気式フライヤーの開発について

2010年02月15日
中部電力株式会社

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業務用厨房向け高性能電気式フライヤーの開発について
~きめ細かな油温制御により安定した調理品質を省コストで実現~

当社(代表取締役社長:三田敏雄、所在地:愛知県名古屋市東区東新町1番地)とニチワ電機株式会社(代表取締役社長:岡田徹、所在地:兵庫県三田市テクノパーク12番地の5)は共同で、「業務用厨房向け高性能電気式フライヤー(注)1」を開発いたしました。本開発品は、平成22年6月からニチワ電機株式会社より販売を開始する予定です。

レストランやスーパーマーケットなどの業務用電化厨房では、コロッケや唐揚げなどの揚げ物を電気ヒーター式フライヤーで大量調理する機会が多く、消費される電力量の低減、使用されるフライ油量の削減など、さらなる省コスト化が望まれています。

そこで、きめ細かな油温制御を行う「油温フィードバック制御方式(注)2」を開発し、ヒーターの余分な加熱を抑制することで、消費電力量の低減を実現しました。
本制御方式は、油温を一定に保持するため、油温の高低による揚げムラが少なく、どのタイミングで食材を投入しても、安定した調理品質を確保できます。

さらに、本開発品には、従来の「縦型ヒーター」に替え、「横型ヒーター」を採用しました。「横型ヒーター」は熱伝導率が高いため、出力変動の小さい「油温フィードバック制御方式」とは最適な組み合わせとなります。これにより、従来の電気ヒーター式フライヤーと比べ、使用油量の削減が可能です。
また、「横型ヒーター」は発熱部の間隔が広いため、清掃作業の省力化も可能です。

なお、本開発品は、2月23日~26日に東京ビッグサイトで開催される「第10回厨房設備機器展(注)3」において、展示紹介いたします。

主な特長

1 安定した調理品質の確保を省電力で実現

安定した調理品質を確保するとともに、従来の電気式フライヤー(以下、従来品)に比べ年間の消費電力量を6%低減、CO2排出量も約200kg削減できます。

2 フライ油の使用量を削減

従来の「縦型ヒーター」を「横型ヒーター」に変更したことで、従来品に比べ年間使用油量を13%削減できます。

3 清掃作業を省力化

発熱部の間隔が広いヒーターを採用したことで清掃作業が容易になり、約50%省力化できます。

(注)1 フライヤーとは、業務用厨房で、コロッケや唐揚げなどの揚げ物を大量調理する揚物器のことをいいます。

(注)2 油温フィードバック制御方式は、食材の有無や数量などの状態変化に伴う油温変動の検出により、「立上時」、「待機時」、「調理時」などのモードを自動的に切り替え油温を一定に制御する方式です。設定油温に近づくと穏やかにヒーター温度を下げて余分な加熱を抑制するため、出力変動が小さく、油温の変動幅も小さくなります。
一方、従来品で広く採用されているON/OFF制御方式は、設定油温と実際の油温が一致するとヒーターのON/OFFを繰り返すため、出力の変動が大きく、油温は設定油温の上下を数℃の幅で変動します。

(注)3 第10回 厨房設備機器展
  開催日時:平成22年2月23日(火曜)~26日(金曜)
  10時~17時(最終日は16時30分まで)
  会場:東京ビッグサイト(東京国際展示場)東展示棟1~6ホール
(東京都江東区有明3-11-1、Tel 03-5530-1111(代表))
  主催:(社)日本厨房工業会、(社)日本能率協会
  問い合わせ先:HCJ三展合同事務局、(社)日本能率協会 産業振興本部内
Tel 03-3434-1377(平日9時-17時)

【製品に関する問い合わせ先】
  ニチワ電機株式会社 名古屋支店(担当:松山 仁史 Tel 052-701-9851)

添付資料

以上

添付資料1

「業務用厨房向け高性能電気式フライヤー」の概要

1 仕様

開発品の仕様の表

業務用厨房向け高性能電気式フライヤーの画像

2 主な特長

(1)安定した調理品質の確保を省電力で実現

ア 従来の「ヒーターON/OFF制御方式」から、業界初の「油温フィードバック制御方式」への変更により、きめ細かな油温制御を実現したことでヒーターの余分な加熱を抑制し、消費電力量を低減しました。これにより、1台あたり年間の消費電力量を6%低減でき、CO2排出量も約200kg削減できます。

イ 油温を一定に制御し、どのタイミングで食材を投入しても、安定した調理品質を確保できます(図1)。

油温動向の比較のグラフ

(2)フライ油の使用量を削減

本開発品には、従来の「縦型ヒーター」に替え、「横型ヒーター」を採用しました。「横型ヒーター」は熱伝導率が高くヒーターの熱が無駄なく油に伝わるため、出力変動の小さい「油温フィードバック制御方式」とは最適な組み合わせとなります。また、「横型ヒーター」は発熱部の高さが低いため、油面を低くできるようになり(図2)、従来品で18リットルの使用油量が15リットルとなり、3リットルの削減となりました。
これにより、従来の電気ヒーター式フライヤーと比べ、1台あたり年間の使用油量を13%削減できます。

油槽の比較の図

(3)清掃作業を省力化

「横型ヒーター」は発熱部の間隔が広いため、油槽やヒーターの清掃時間が従来の約30分から約15分に短くなり、約50%省力化できます。

ヒーターの比較の図

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