プレスリリース

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化学・食品工場向け防爆型電気式反応釜の開発について 電気で高い安全性と省スペースを実現

2010年06月15日
中部電力株式会社

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当社は、伊藤工機株式会社および日本電熱株式会社と共同で、化学・食品工場向けに、高い安全性と省スペースを実現した「防爆型電気式反応釜」を開発いたしました。
本開発品は、本年7月から伊藤工機株式会社および日本電熱株式会社より販売を開始する予定です。

化学・食品工場において、液状の材料を200℃〜300℃に加熱する工程では、「反応釜」と呼ばれる加熱装置が使われています。従来の反応釜は、「熱媒油」と呼ばれる油をガス・重油焚きのボイラで300℃~400℃の高温にし、反応釜の外側に流して加熱する熱媒油方式が主流でした。しかし、熱媒油は引火性が高いため、化学・食品工場では慎重に取り扱われており、熱媒油方式に替わる安全な新しい方式が求められています。

本開発品は、電気によって反応釜を加熱するため、安全で容易な取り扱いが可能です。具体的には、反応釜の周囲に設置したコイルに交流電流を流して、電磁誘導の作用により反応釜を発熱させるIH方式を採用しています。

また、プロパンやアルコールなどの可燃性ガスを使用している工場において、可燃性ガスが漏れた場合でも、引火・爆発しにくい「防爆構造」を採用しているため、多くの工場で安心して使用できます。

さらに、従来の熱媒油方式では、ボイラ、ポンプ、配管、膨張タンクなどの多くの付属設備が必要であるのに対し、開発品の付属設備はインバータのみであり、大幅な省スペースとメンテナンスの省力化が可能となりました。

「防爆型電気式反応釜」の主な特長

1 高い安全性

引火性の高い熱媒油を使用しないため安全です。また、引火・爆発しにくい防爆構造を採用しています。

2 省スペース

設備構成は反応釜とインバータのみであり、設置面積は、従来の熱媒油方式の2割程度(注)です。

(注)工場の個別事情や反応釜の加熱能力などにより異なります。

3 省メンテナンス

従来の熱媒油方式は、ボイラ・膨張タンクなどの点検・修理や熱媒油の交換が必要でしたが、一般の電気設備と同様に、年一回程度のメンテナンスで済みます。

別紙

以上

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