プレスリリース

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甘い香りのする新品種のキク「アロマム」の開発について 品種改良により従来のキクにはない香りを実現

2010年08月03日
中部電力株式会社

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当社(代表取締役社長:水野明久、所在地:愛知県名古屋市東区東新町1番地)は国立大学法人広島大学(学長:浅原利正、所在地:広島県東広島市鏡山1丁目3番2号)と共同で、甘い香りのする新品種のキク「アロマム」を開発しました。

中部地域はキクの生産が盛んにおこなわれています。特に愛知県は、全国一のキクの生産地であり、その約半分は、夜間に電気をつける電照栽培で周年生産されています。

近年、他県の生産量や輸入量の増加により、愛知県の生産量は減少傾向にあります。そのため、当社は付加価値の高い新しいキクの開発が地域活性化につながると考え、研究に取り組んできました。開発した「アロマム」は、従来のキクとキク属野生種との人工交配により、試験管での人工増殖と屋外での栽培試験を繰り返した結果、香りの改良に成功したものです。従来のキクにはない甘い香りのするキクとして、本年4月、「アロマム」を農林水産省に品種登録出願しました。

「アロマム」は従来のキクの管理方法で栽培でき、電照による開花調整も可能です。独特の甘い香りは、鉢花や切り花および、室内用ポット商品などで楽しむことができます。また、シックハウス症候群の原因物質であるホルムアルデヒドの浄化能力や大気汚染の原因となる二酸化窒素の吸収能力に優れており、環境浄化植物としての活用も期待できます。

「アロマム」の鉢花は、蟹江町鉢物部会(愛知県海部郡)が、今月20日頃から豊明花き市場(愛知県豊明市)に、切り花は、JAあいち中央が、今秋から関東方面の市場に、それぞれ出荷を予定しています。また、メナード青山リゾート(三重県伊賀市)内のハーブガーデンにも植栽し、本年10月頃にご覧いただくことができます。

「アロマム」の特徴

1 従来のキクにはない甘い香り

アロマムの花は、従来のキク(白輪ギク)と比べると、キク特有の香り成分が5分の1以下です。また、アロマムの香り成分のうち、従来のキクにはない甘い香り(梅の甘酸っぱい香りやヒヤシンスの香りなどと同じ成分)が約1割~4割(注)を占めています。

(注)アロマムの種類(アロマムは12品種を登録出願中)や、生育条件、測定条件などにより異なる。

2 高い環境浄化能力

シックハウス症候群の原因物質であるホルムアルデヒドについては、浄化能力が高い観葉植物ポトスの約1.5倍、大気汚染の原因となる二酸化窒素については、吸収能力が高いヒマワリと同等の、高い環境浄化能力があることを確認しています。

資料

以上

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