プレスリリース バックナンバー(2010年)

水力発電所における無許可工事などに関する全社調査結果について

2010年8月11日

中部電力株式会社

当社は、阿摺水力発電所の無許可工事などが判明したため、本店内に調査委員会を設置し、同発電所を管轄する豊橋河川事務所管内の水力発電所(25箇所)を対象に、類似する不適切事案の調査をおこない、その結果を公表いたしました(2010年7月7日および2010年7月16日お知らせ済み)。その後、調査対象を当社の水力発電所に拡大し、調査(以下、「全社調査」とする。)を実施いたしました。

このたび、全社調査の結果をとりまとめましたのでお知らせいたします。なお、本調査結果につきましては、関係する地方整備局長および河川事務所長へ報告いたしました。

 

1 全社調査結果の概要

(1)全社調査の内容

ア 対象

調査を完了した豊橋河川事務所管内の水力発電所を除く水力発電所(157箇所)

(注)当社の所有する全ての水力発電所:182箇所 豊橋河川事務所管内の水力発電所:25箇所

イ 調査事項

  • 河川法に係る工事許可申請手続き不備について
  • 2010年度に各地方整備局へ報告した資料(注1)(以下、「2007年度是正協議資料」とする。)への記載漏れについて

(注1)当社は、2007年5月16日に中部・北陸・関東・近畿の各地方整備局長から「一級河川における水力発電に係る報告徴収などについて」を受領しました。これに対し、同年6月18日までに各地方整備局長に「冷却水・雑用水などの取水に係る是正計画」を報告しました(2007年6月18日お知らせ済み)。

その後、当社は、同計画に基づいて是正協議資料を作成し、各地方整備局に報告しました。それ以降、当社は、同資料を水力発電所の設備状況を把握するための基本資料としています。

ウ 方法

  • 工事の実績と河川事務所への事前相談実績との照合
  • 2007年度是正協議資料と現地設備との照合

 

(2)調査結果

ア 河川法に係る工事許可申請手続き不備について

阿摺水力発電所や越戸水力発電所でおこなわれたような、無許可工事を隠したままおこなった復旧工事や架空件名を立てて工事費用を確保した事案はありませんでした。

しかし、新たに「無許可で工事を実施した事案」、「設計変更を申請しないまま工事を実施した事案」、「許可受領前に工事を実施した事案」が、計4件判明いたしました。事案の概要は以下のとおりです。

 

(ア)無許可工事  2件(静岡河川事務所長へ報告済み)

発電所名

川口水力発電所(静岡県島田市大字身成:静岡支店管内)

事案の概要

河川区域外であると誤認し、事前におこなうべき事前相談をせず、水銀灯の撤去・移設工事を実施した。

原因

河川区域境界を詳細に確認せず、工事実施範囲を河川区域外と誤って判断したため。

発電所名

久野脇水力発電所(静岡県榛原郡川根本町久野脇:静岡支店管内)

事案の概要

河川区域外であると誤認し、事前におこなうべき事前相談をせず、発電所名板および照明器具の撤去工事を実施した。

原因

河川区域境界を詳細に確認せず、工事実施範囲を河川区域外と誤って判断したため。

 

(イ)設計変更の申請漏れおよび許可書受領前の工事実施  2件〔事案a:1件 、事案b:1件〕

(浜松河川国道事務所長へ報告済み)

発電所名

 西渡水力発電所(静岡県浜松市天竜区佐久間町太井:岡崎支店管内)

 事案の概要

a 設計変更を申請しないまま工事を実施

水車発電機撤去工事などについて許可申請した後、同工事でおこなう冷却水配管の撤去範囲を一部変更したが、その変更を申請しないまま許可を受け、工事を実施した。

b 許可書受領前に工事を実施

同撤去工事に追加して実施した入口弁漏油修理などについて、変更申請をおこなったが、許可書を受領する前に工事を実施した。

 

 原因

工事実施部署と河川法申請など実施責任部署との間で、工事計画の変更や申請手続きの状況に関する連絡調整や確認が欠落していたため。

イ 2007年度是正協議資料への記載漏れ(中部地方整備局長および関東地方整備局長へ報告済み)

2007年度是正協議資料への機器用水、雑用水などの記載漏れが新たに22件判明いたしました。(詳細は別紙のとおり)

2 今後の対応

(1)是正措置について

今回の調査で判明した不適切事案について、関係行政のご指示、ご指導をいただき、是正手続きをおこなってまいります。

(2)再発防止について

当社は、これまでに立案した再発防止策(2010年7月16日お知らせ済み)を着実に実施してまいります。同時に、調査委員会において、当該再発防止策の有効性を検証してまいります。調査委員会は、社外有識者の方にも参加いただいているコンプライアンス推進会議や関係行政のご指導を受けながら、再発防止策のさらなる改善を図ってまいります。

これらによって従前以上に実効性の高い再発防止策を策定、実践してまいります。

そのうえで、従業員一人ひとりがお客さまから安心、信頼していただける電気事業を継続していくことに全力を挙げて取り組んでまいります。

[参考]発電所の概要

 

川口水力発電所

久野脇水力発電所

西渡水力発電所

 運転開始年月

1960年(昭和35年)11月

1944年(昭和19年)3月

1927年(昭和2年)12月

 最大出力

58,000(kW)

32,000(kW)

2,300(kW)

 最大使用水量

90.00(m3/s)

78.00(m3/s)

3.26(m3/s)

 

添付資料

別紙

以上

別紙1

2007年度是正協議資料の記載漏れについて

全社調査によって、新たに判明した2007年度是正協議資料への記載漏れ(22件)は、以下のとおりです。

 発電所

 用途

内容

 吉田川

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 雑用水

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 機器試験用

 

 

 

 

 

排水ポンプ試験のための給水用

 

 

 赤石沢

 北又渡

 小黒

 西山(注2)

 奥矢作第二

 

 

 

 

清掃用

 

 

 

 

 

 

 

発電所内フロアーなどの清掃用

 

 

 

 奥矢作第一

 矢作第一

 時瀬

 西平

 豊

 奥矢作第二

 トイレ他

 トイレ・手洗い用

 中呂

 排水用

 水車室の集水槽の排水用

 奥矢作第二

 

 

非常用水
(消火栓など)

 

 

 

消火用

 

 屋外変圧器の消火用

 矢作第一

 

屋内設備の消火用

 

 久瀬

 長貫(注2)

 屋外設備の消火用

 奥矢作第二

 

 

 

機器用水
(冷却水など)

 

 

 計測用水

 ダム水の濁度計測用(0.00017m3/s)

 奥矢作第二

 

冷却水

 

 非常用エンジン発電機の冷却水

 瀬戸

 水車排水を利用した水車軸受の冷却水

 川辺

 

封水(注1)

 

 給水量の算出間違い

 瀬戸

 予備給水用

(注1)水車軸を伝わって流出する河川水を封じるための装置

(注2)関東地方整備局甲府河川国道事務所管内