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プレスリリース 2016年

空冷ヒートポンプチラー「MSV」の共同開発・販売について~ビル用ガス空調や工場用ボイラーからの更新で大幅な省エネを実現~

2016年2月16日

三菱重工業株式会社
中部電力株式会社

三菱重工業株式会社(取締役社長:宮永俊一、所在地:東京都港区)と中部電力株式会社(代表取締役社長:勝野哲、所在地:愛知県名古屋市)は、ビル用のガス空調や工場用のボイラーからの更新で大幅な省エネが可能な空冷ヒートポンプチラー(以下「チラー」という)(注1)「MSV」を共同開発しました。

商業ビル等の空調設備には、標準加熱温度60℃の吸収式冷温水機(注2)が広く使われています。この機器を従来のチラー(最高加熱温度55℃)へ更新する場合には、加熱温度が変わる影響から屋内空調設備の改修が必要となるため、より高温に加熱できるチラーの開発が求められていました。

また、各種製造工場の洗浄工程等においては、ボイラーで加熱された約60℃の温水が使用されています。省エネを目的としたチラーへの更新については、同様に、加熱可能温度が55℃までであること、また、運転可能な外気温度が限定されている(一部の地域では年間を通じて加熱や冷却ができない)といった課題がありました。

本開発機「MSV」では、高効率な圧縮機の採用やヒートポンプの運転最適化により、60℃までの加熱運転を可能(注3)とし、また、運転可能な外気温度範囲を大幅に拡大することにも成功し、ビル用空調や工場用ボイラーからの更新を容易にしました。

同時に、高効率なチラーのなかでも、高い省エネ性能を実現しました。

本開発機は、三菱重工業より、年間200台を目標に本年10月から販売します。

【開発機の特長】

1. 60℃の加熱運転が可能

60℃の加熱運転が可能となりました。それに伴い、工場用ボイラーやビル空調における吸収式冷温水機からの更新が容易(付帯設備の大幅改修が不要)になりました。

2. 工場向けに年間を通じて加熱や冷却が可能

運転可能な外気温度範囲が大幅に拡大したことで、夏季における加熱(機械工場の洗浄工程等)や冬季における冷却(飲料工場の冷却工程等)にも適用できるようになりました。(別紙4項 参照)

3. 大幅な省エネの実現

空冷ヒートポンプチラーとして、加熱COP3.41(冷却COP3.28)(注4)を実現しました。例えば、工場用ボイラーからの更新の場合、年間エネルギー量および年間ランニングコストを約40%削減可能(注5)としました。(別紙5項 参照)

(注1)ヒートポンプチラーとは、ビルの空調や工場内の各種産業設備等へ冷水や温水を作り出し供給する装置の総称で、主に冷却に使うことから「chiller(chill=冷やす)」と呼ばれていますが、温めることもできるため、「Heat pump(熱を低温から汲み上げて高温で加熱するもの)」という言葉を加えています。装置内部は冷媒を使った回路と水を循環させる水回路からなり、水熱交換器を通して冷媒と水が熱交換を行います。

(注2)吸収式冷温水機は、ビル等の大型施設を中心に従来から広く使われている、ガス等を熱源として冷水と温水をつくる機器です。

(注3)加熱能力118kW機(40馬力相当機)、150kW機(50馬力相当機)で外気温度-7℃から43℃までの60℃加熱運転に対応します。

(注4)加熱能力150kW機(50馬力相当機)の性能値です。
COP(Coefficient of Performanceの略)は、熱源機のエネルギー消費効率を示す成績係数のことで、値が大きいほど省エネ性能は高まります。COP=定格能力(kW)÷消費電力(kW)で、消費電力は、圧縮機、ファンモーター、制御動力の合計です。本機の加熱COP3.41は、外気温度7℃DB/6℃WB、温水入口温度38℃、温水出口温度45℃の条件、冷却COP3.28は、外気温度35℃DB、冷水入口温度14℃、冷水出口温度7℃の条件における値です。

(注5) 総合効率70%のガス式ボイラシステムを熱源とした洗浄工程に屋外に設置した開発機を適用した場合の低減効果です。実際の運転状態によって効果は変動します。

別紙

以上