プレスリリース

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「2019年度 省エネ大賞 経済産業大臣賞」の受賞について

2019年12月23日
中部電力株式会社

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当社は、本日、株式会社トリドールホールディングス(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:粟田貴也、以下「トリドール」)、ニチワ電機株式会社(所在地:兵庫県三田市、代表取締役社長:岡田 望、以下「ニチワ電機」)と実施した「茹で釜の自動制御による省エネルギーの取り組み」に関し、2019年度省エネ大賞(主催:一般財団法人省エネルギーセンター)の省エネ事例部門において、「経済産業大臣賞」を共同で受賞しました。

「省エネ大賞」は、国内の産業、業務、運輸各部門における優れた省エネの取り組みや、先進的で高効率な省エネ型製品などを表彰する制度です。

このたびの受賞は、トリドールが運営するうどん専門飲食店「丸亀製麺」で使用する茹で釜について、ヒーター出力とさし湯(注)量を自動制御できるものを3社で共同開発し、実際の店舗における電力使用量とさし湯量の大幅な削減を達成した取り組みが高く評価されたものです。

当社は、お客さまとともに現場の多様化する課題に深く入り込み、省エネや生産性の向上を図る「開発一体型ソリューション」を展開しており、今回の取り組みもその一環です。

今後も「開発一体型ソリューション」を始めとする、お客さまのニーズを捉えた様々なソリューションサービスを展開していくことで、お客さまからの期待に応えてまいります。

(注)さし湯:麺を茹でながら追加する湯。

【経済産業大臣賞受賞の概要】

  • 受賞テーマ:「茹で釜の自動制御による省エネルギーの取り組み」
  • 事業者:トリドール、中部電力、ニチワ電機
  • 対象事業所:丸亀製麺 掛川店
  • 事例概要
    • 丸亀製麺の各店舗では、麺を茹でる工程におけるヒーター出力とさし湯量の調整は、従業員の経験に委ねられていた。
    • そこで、従業員の培った経験等をデータ化し、また、ヒーター出力とさし湯量を最適値に自動制御できる茹で釜を共同開発し、掛川店に導入した。
    • 導入の結果、電力使用量を約3割、さし湯量を約5割削減するとともに、省力化・生産性向上にも寄与した。

別紙

以上

別紙1

茹で釜の自動制御による省エネルギーの取り組み

1 課題認識

  • 丸亀製麺の各店舗において、麺を茹でる工程のヒーター出力とさし湯量の調整は、熟練従業員の経験に委ねられている。そのため、必要量以上の電気と湯が使用され、過剰な沸騰・放熱が発生している状況が散見される。
  • 複数店舗の調査・エネルギー計測の結果、恒常的に、ヒーターの出力は高めに設定され、また、さし湯が多めになされている傾向がみられた。

2 実施内容

  • ヒーター出力とさし湯量を自動制御できる装置を搭載した茹で釜を3社で共同開発するとともに、来客数・注文数などから、曜日別・時間帯別のヒーター出力・さし湯量の最適値を設定した。

(1)茹で釜の開発

  • ヒーター出力、さし湯量を制御装置でコントロールし、曜日・時間帯別に自動運転を行える茹で釜を開発。更に、従業員の労働負荷低減のために、容易に操作できる仕様とした。

開発した茹で釜の写真

(開発した茹で釜)

(2)最適値の設定

  • 開発した茹で釜を用いて、テストキッチンや掛川店にて検証を行い、麺の茹で上がり状況を確認しながら、ヒーター出力・さし湯量の最適値を設定した。

制御装置の画面の写真

(制御装置の画面)

3 導入効果

  • 従来の茹で釜と比較して、電力使用量を約3割、さし湯を約5割削減し、大幅な省エネを実現するとともに、省力化・生産性向上(従業員の労働負荷低減)にも寄与した。

【具体的な効果】

  • 電力使用量マイナス31.3%
    (注)CO2排出量も削減
  • さし湯量マイナス47.6%
  • その他(省力化・生産性向上にも寄与)

電力使用量とさし湯量のグラフ

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