定例記者会見(2011年) 2011年5月度定例記者会見

2011年5月23日

中部電力株式会社

  • 社長の水野でございます。
  • 本日は、浜岡原子力発電所の運転停止に伴う夏の需給対策の状況について、お話しいたします。

 

浜岡原子力発電所の運転停止に伴う夏の需給対策の状況について

  • 当社は、5月9日に、浜岡原子力発電所4,5号機の運転の停止、3号機の運転再開の見送りを決定いたしました。
    福島第一原子力発電所の重大事故を契機に、社会全体に原子力発電に対する新たな不安が広がったこと、そして、その気持ちを鑑みて、内閣総理大臣が浜岡原子力発電所の停止を要請されたことは、当社として大変重く受け止めております。
  • 原子力発電は、安全の確保を最優先に、立地地域の皆さまをはじめ社会の皆さまの信頼を得て成り立つ事業であります。当社は、皆さまの新たな不安を真摯に受けとめ、安全最優先という原子力事業の基本を貫くべきであると判断いたしました。そして、あらためて地域や社会の皆さまの信頼を得ることが、最優先であると考えた次第です。
  • 浜岡原子力発電所の運転停止に伴い、最大電力に対して供給力が大幅に不足することから、当社は、5月9日に、私を本部長とする「電力需給対策本部」を設置し、電力の安定供給を果たすためのあらゆる対策について検討を重ねてまいりました。
  • 本日開催した電力需給対策本部において、現段階での供給面の対策を反映した今夏の需給見通しと、継続検討中の課題を取りまとめました。
  • まず、供給面では、新たに5つの対策を決定いたしました。別紙2の「1 供給面の対策」のうち「本日までに決定した対策」をご覧ください。
  • 一点目は長期計画停止中の2ヵ所の火力発電所の再稼働であります。再稼働に必要となる機器点検や部品の交換などを、全力を挙げて早急に行うことにより、武豊火力発電所2号機(出力:37.5万kW)を7月下旬から、知多第二火力発電所2号機ガスタービン(出力:15.4万kW)を2012年1月から再稼働いたします。
  • 二点目は、火力発電所の定期点検時期の変更や短縮であります。当初の計画では、夏季に予定していた3ヵ所の発電所の定期点検時期を、変更や短縮をいたします。
    具体例としては、
  • 四日市火力発電所3号機(出力:22万kW)の点検時期を6月上旬から9月中旬までの予定を、8月上旬から11月中旬に繰り延べる、
  • 新名古屋火力発電所7-4号(出力:24.3万kW)の定期点検の完了を7月下旬から7月中旬に前倒し(9日間)する、
  • 川越火力発電所2号機(出力:70万kW)の定期点検を7月下旬から7月中旬に前倒しする(9日間)

等が挙げられます。

  • 三点目は、水力発電所の停止作業時期の変更であります。二軒小屋水力発電所(出力:2.6万kW)、北又渡水力発電所(出力:2.42万kW)、三穂水力発電所(出力:0.6万kW)などの作業停止時期を10月以降に変更いたします。
  • 四点目は、緊急対策として、関西電力株式会社との連系線である三重東近江線の運用容量を、拡大いたします。具体的には、関西電力から当社への運用容量を暫定的に、現状の250万kWから278万kWへと、28万kW拡大いたします。
  • 五点目は、発電所や関連する送変電設備などの重点的な点検であります。例えば、夏場に大型火力機が1台でも故障した場合には、供給力の不足に直結する切迫した事態となります。したがって、トラブルを未然に防ぎ、安定供給を支えるために、夏の本番に備えて、設備のひとつひとつを確実に点検してまいります。
  • これらの対策により、5月9日にお示した供給力を積み増すことができました。別紙1をご覧ください。
  • 5月9日にお示した供給力(発電端)で最も厳しいのは、7月の供給予備力53万kW、供給予備率2.0%でした。
  • 本日までに決定した長期停止中の火力発電所の再稼働や定期点検時期の調整などで、7月の供給力(発電端)は73万kW増加して、供給予備力は126万kWとなり、供給予備率は2.8ポイント増加し4.8%となる見通しです。
  • しかし、現状では、安定供給の目安となる供給予備率8%から10%には未だ達しておりません。そこで、供給面での課題として、
  • 60Hzエリアの電力会社5社からの応援融通、
  • 卸供給事業者や大規模な自家用発電設備などからの電力購入
  • LNGや石油の追加調達

などについて、継続検討し、更なる供給力確保に最善を尽くしてまいります。

  • 次に、別紙2の「2 需要面の対策」をご覧ください。
  • 現段階では、今夏の供給予備率は5%程度であり、残念ながら厳しい状況を脱したとは言えません。当社といたしましては、計画停電や、お客さまに対して一律に電気の使用制限をお願いするなどの社会的混乱につながる事態の回避に全力を尽くします。
  • 電力需要は、夏の平日の昼過ぎ、特に13時〜16時の時間帯に、ピークを形成いたします。
    当社は、供給と需要の両面について、様々な対策や検討課題に取り組んでまいりますが、夏の平日の13時から16時の時間帯の電力需給は、厳しい状況が続くと考えております。
  • お客さまには、誠にご迷惑をおかけいたしますが、夏の平日の13時から16時の時間帯には、節電につきまして最大限のご協力をお願い申し上げます。
  • 今夏は、特に、月曜日から水曜日までの13時〜16時の時間帯の電力需給が極めて厳しい状況になると予想しております。
  • そこで、月曜日から水曜日までの、この時間帯の節電につきまして、お客さまにも、さらに特段のご協力を賜りたく、重ねてよろしくお願い申し上げます。
  • お客さまへの節電のお願いは、様々な機会を捉えて、進める考えであります。法人のお客さまに対しては、5月9日以降、個別訪問によるご説明を始めました。加えてダイレクトメールを6月中旬より順次、発送してまいります。あわせて、ご家庭のお客さまに対しては、テレビCM、新聞広告、当社ホームページ、検針時にお配りするチラシなどの媒体を通じて、節電のお願いと具体的な節電方法のご紹介を実施してまいります。
  • また、お客さまの節電の参考にしていただくために、毎日の需給状況を6月下旬より当社のホームページにてお知らせいたします。
  • さらに、自家用発電設備を保有されるお客さまに対して発電量の増加や、需給調整契約の拡大をお願いしてまいります。
  • 最後に、あらためて、法人のお客さま、ご家庭のお客さま、地域の方々に御礼を申し上げます。先日、自動車産業の関係者の方々が節電に向けた非常に意味のある発表をしていただきました。その他の事業者の方々からも、節電にご協力いただける旨を聞いております。また、当社管内のあらゆる支店、営業所で、地域住民の方々から節電の具体的な方法などについてお問い合わせを頂戴しております。
  • このような皆さまからのご支援、ご協力に対しまして、深く感謝申し上げます。
  • 中部地域は、日本の「ものづくり」の原点とも言える地域であり、自動車を始めとして、現在の日本経済の根幹を支える産業だけではなく、航空機やナノテクノロジーといった将来の産業育成にも積極的に取り組んでいる地域です。
  • お客さまに節電のご協力をいただきながら、地域経済を支える電力の安定供給を確保できるよう総力を挙げて取り組んでまいる覚悟であります。
  • 私からは以上であります。

以上