定例記者会見
定例記者会見
2015年11月度 定例記者会見 勝野社長挨拶
2015年11月25日
中部電力株式会社
- 本日、私からは、
- カンパニー制の導入
- 西名古屋火力発電所リフレッシュ工事の進捗状況
について、お話しいたします。
カンパニー制の導入
- 初めに、「カンパニー制の導入」について、お話しいたします。
- ご案内のとおり、来年度から始まる電力小売全面自由化や、2020年度(平成32年度)予定の送配電部門の法的分離、加えて、ガス事業の自由化など、電力・ガスシステム改革の進展により、当社を取り巻く事業環境は急激に変化してまいります。
- お客さまが電力会社・ガス会社を自由に選択いただける時代となります。
- エネルギーを安全に安定的に、安価にお届けするサービスをはじめ、お客さまのエネルギー事業者に対するご期待、ご要望はより一層高まるものと考えております。
- 一方で、電力市場においては、国内需要が伸び悩むなか、大規模発電所の新設が相次ぎ、供給力は増加していくことが予想されます。
- また発電や小売事業においては、業種を越えた様々な事業者が参入し、競争はますます厳しくなっていくと思われます。
- このような事業環境の変化のなか、当社は、
- 「地球環境に配慮した、良質かつ安全なエネルギーを安価に安定的にお届けする」という電気事業者としての変わらぬ使命を引き続き果たしていくことと、
- 変化に対応できる新しいビジネスモデルをいち早く構築することにより、お客さまのニーズを先取りした新たな価値を創出し、付加価値の高いサービスを提供すること
を同時に達成し、お客さまから更なるご信頼をいただき、厳しい競争に勝ち抜いていく考えです。
- 厳しい競争時代を迎えるにあたり、当社は、これまでにも増して、変化に柔軟かつ迅速に対応できる自律的な事業体制を構築することとしました。
- 「発電」、「送配電」、「小売」の各事業分野において、来年4月1日よりカンパニー制を導入いたします。
- 具体的には、
- 火力および再生可能エネルギーによる、電力の安定的な供給と事業拡大を目指す「発電カンパニー」
- 中部地域において良質な電気を安全・安定・安価にお届けし、中立・公平なネットワークサービスを提供する「電力ネットワークカンパニー」
- ガス&パワーを中心とした総合エネルギーサービスの展開を目指す「販売カンパニー」
の3つのカンパニーを設置いたします。
- カンパニー制の導入に伴い、各カンパニーそれぞれに、
- カンパニー社長を選定し、業務執行権限を委譲
- カンパニー社長の諮問機関として「カンパニーボード」を設置
- 事業ごとに自律性を持ったマネジメントを実現するため企画部門の設置
といった事業体制を構築いたします。
- 今後は、「カンパニー制」という責任と権限が一体となった自律的な事業形態へ変革することで、それぞれの事業分野の課題に応じたマネジメントを実施してまいります。
- これにより、業務効率化の推進や柔軟かつ迅速な事業運営が期待でき、お客さまに価値あるサービスをよりスピーディーにお届けできるようになると考えております。
- 当社は、これまで中部地域のお客さまに育てられ、地域とともに発展してまいりました。
- 今後も、送配電事業者として中部エリアの安定供給を引き続き担うことや、小売事業者として中部地域を販売の基盤とするなど、中部地域を基軸に社会に貢献し続けてまいります。
- 一方で、今後の事業環境の変化は、
- 中部地域のエリアを越える「事業エリアの拡大」
- ガス事業に加え、お客さまのニーズを先取りしたエネルギー以外の領域への「サービスの拡大」
- 業種の垣根を越えた業務提携など「当社グループ以外の経営資源の活用拡大」
といった事業領域の拡大に向け、大きなチャンスだと考えております。
- 当社は、カンパニー制の導入を通じ、事業領域拡大に向け、事業環境の変化に柔軟かつ迅速に対応できる、より自律的な事業体制を構築することにより、新たな価値の創出を促進し、激化する競争を勝ち抜いてまいります。
資料
西名古屋火力発電所のリフレッシュ工事の進捗状況
- 次に、愛知県飛島村にあります西名古屋火力発電所のリフレッシュ工事の進捗状況について、お話しいたします。
- 当社は、2013年(平成25年)11月に西名古屋火力発電所1~4号機を廃止し、新たに、合計出力237万6千kWの7号系列を建設するリフレッシュ工事を進めています。
- 西名古屋火力発電所は、高度経済成長に伴う電力需要の高まりに対応するために、石油火力発電所として、1970年代前半に運転を順次開始しました。
- 運転開始後は、主にミドル電源として稼働し、近年はピーク電源としての役割を果たしてきましたが、約40年が経過し設備の高経年化が進んだことから、建て替えることにしました。
- 世界最高水準である熱効率62%程度のLNGコンバインドサイクル発電設備を新たに導入することで、当社の火力発電設備全体の熱効率を高めます。
- これによりCO2排出量が年間約140万t、燃料使用量が年間約50万t、削減できることになります。
- リフレッシュ工事は、2014年(平成26年)1月から建設工事に着手し、7-1号は2017年(平成29年)9月、7-2号は2018年(平成30年)3月の営業運転の開始を目指し、工事を進めております。
- 西名古屋火力発電所にはLNGの受け入れ基地は建設せず、海底に敷設するガス導管で知多第二火力発電所と結び、天然ガスを受け入れます。
- 既に、ガス導管を敷設するための、名古屋港を横断する全長4.6kmの海底トンネルは貫通しております。
- 現在は、新しい発電所建屋や地上約80mの高さとなる煙突などの建設工事を進めています。
- 11月20日現在の建設工事の進捗状況は、全体の15.9%です。
- 今後も、地域の皆さまや地元自治体など関係者の皆さまのご理解、ご協力をいただきながら、安全を第一に着実に工事を進めてまいります。
- 私からは以上です。
以上