プレスリリース

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超高速昇温コンパクト炉“HDサーモジェネレーター”の開発~ 加熱時間を従来と比べ10分の1に短縮できる画期的な技術 ~

2015年10月19日
中部電力株式会社
株式会社豊電子工業

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中部電力株式会社(代表取締役社長:勝野哲、所在地:愛知県名古屋市)および株式会社豊電子工業(代表取締役社長:盛田豊一、所在地:愛知県刈谷市)は、自動車工場などの生産工程において、金属製品を短時間で均一に加熱できる「超高速昇温コンパクト炉」(商品名:HDサーモジェネレーター)を共同で開発しました。

自動車工場などでエンジン部品等の金属製品を加熱する工程では、従来は大型の炉で長い時間をかけた加熱が必要であり、時間の短縮や省スペース化が求められていました。また、IH式の炉などで短時間に加熱する場合は、製品の表面で温度の不均一が生じ、製品の不良につながってしまうことが課題でした。このため、加熱時間の短縮と温度不均一の解消を両立できる方法が求められていました。

本開発品は、過熱水蒸気(200℃以上の高温の水蒸気)や熱風を製品にあてると同時に電気ヒータを併用することなどで、従来の加熱炉の10分の1の時間で製品全体を均一な温度で一様に加熱できます。

本開発品は、2015年11月から豊電子工業より年間500台を目標に販売します。

「超高速昇温コンパクト炉」の主な特長

  1. 加熱時間の大幅短縮

    金属製品(1~10kg程度)を250℃まで加熱する場合に、従来の炉では約30分かかっていましたが、本開発品では約3分に短縮できます。

  2. 温度不均一の解消

    高温の気体が製品の全体を万遍なく覆うことで、製品全体を均一な温度で一様に加熱することが可能です。IH式の炉などで短時間に加熱する場合は温度差が100℃程度ありましたが、本開発品では15℃程度になります。

  3. 省スペース化

    本開発品の設置面積が1m×1.5mと、従来の加熱装置と比較し、約20分の1の省スペース化に成功しました。

  4. 少量多品種生産への対応

    製品を一個単位で加熱できるため、自動車業界で近年求められている、少量多品種生産を目的とした一個ずつ次工程に流す生産方式(一個流し)にも対応できます。

別紙

以上

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