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定格熱出力一定運転実施に伴う発電設備の健全性評価書の提出について

2003年11月14日トピックス3号機

浜岡原子力発電所の効率的利用を図るため、定格熱出力一定運転を導入することとしました。その導入の手続きとして、健全性評価書(注)を、本日(11月14日)、経済産業省原子力安全・保安院に提出しました。

今後、同院による健全性評価書の内容の確認を受けた後、当社として、必要な準備が整い次第、定格熱出力一定運転を開始する予定です。

(注):「浜岡原子力発電所3号機 定格熱出力一定運転実施に伴う発電設備の健全性評価書」

(添付資料1)

「浜岡原子力発電所第3号機 定格熱出力一定運転実施に伴う
発電設備の健全性評価書」の概要

「浜岡原子力発電所第3号機 定格熱出力一定運転実施に伴う発電設備の健全性評価書」では、次の3項目について評価しました。

1 蒸気タービンン (注1)による原子炉施設への影響評価

従来より安全性評価の一環として、蒸気タービンの回転数が過度に上昇し、タービン翼などが破損して、さらにはタービン車室を破って飛び出し、原子炉施設への影響を与えるかどうかの評価を実施しています。
今回、定格熱出力一定運転を実施した場合について、上記の安全評価を行い、これまでの「原子炉施設への影響を考慮しなくてもよい」という評価結果を変更する必要がないことを確認しました。

2 蒸気タービン設備の健全性評価

蒸気タービンが定格電気出力を超える状態で運転した場合、蒸気タービン設備の強度や蒸気タービンの回転数を制御する調速装置の性能に、問題が生じないかどうかの評価を行い、問題がないことを確認しました。

3 電気設備の健全性評価

電気出力が定格電気出力を超える状態で運転した場合、電気設備(発電機 (注2)や変圧器)の健全性に問題が生じないかどうかの評価を行い、問題がないことを確認しました。

なお、原子炉熱出力は、原子炉設置変更許可にある定格値以内で運転することになります。従って、原子炉設備については設計条件範囲での運転となるため、新たな評価は必要ありません。

(注1):原子炉で発生した蒸気を羽根車(翼)に当て、回転エネルギーに変換させる機械
(注2):蒸気タービンと一緒に回転することにより、回転エネルギーを電気に変換する機械

1 定格熱出力一定運転とは

「定格熱出力一定運転」とは、原子炉から発生する熱量(原子炉熱出力)を原子炉設置変更許可において認められた定格値で一定に保って運転する方法です。
定格熱出力一定運転を行った場合、電気出力は下の図のように 海水温度に応じて変化します。冬季のように海水温度が低い時期には発生する電気が増加します。
なお、「定格熱出力一定運転」については、国において検討が行われ、平成13年12月、安全性等問題はないとの見解が示されました。以後、国内の原子力発電所で順次導入されております。

【図】定格熱出力一定運動とは

2 冬季に電気出力が増加する理由

【図】冬季に電気出力が増加する理由

以上

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