社員の挑戦を支える、もう1つの挑戦 社員の挑戦を支える、
もう1つの挑戦

~グループ会社の事業を円滑にするために、働く基盤をつくる精鋭部隊・事業基盤支援部~
前編

PROJECT MEMBER
部長 T / 企画チーム K / デジタル化支援チーム H / 人事チーム Y / 経理チーム N

2025年4月、当社に新しい部門「事業基盤支援部」が誕生した。大枠でいえば電力をはじめとする各事業を内部から支える事務系部門だが、既存の事務系部門とはアプローチが少し違う。中部電力・中部電力パワーグリッド・中部電力ミライズを核に、そこから広がるグループ各社に向けて、縦割り組織では隙間となってしまっている共通課題を拾い上げ、解決に導く新しい立ち位置の部門だ。それぞれの職務において挑戦する各社の社員が、その取り組みに集中できるよう事業の基盤作りを総合的に担う。こうした部門は他社でも事例の少ない新たな取り組みだ。

BUSINESS STRUCTURE

  1. 01.
    事業領域拡大支援
  2. 02.
    業務のグループシェアード推進
  3. 03.
    業務のデジタル化支援

CHALLENGE POINT

  • Check 事業基盤を整えるという重要性
  • Check 会社の風通しをより良くしたい
  • Check 一人ひとりの挑戦のカタチ

CHAPTER 1

当たり前に存在する「事業基盤」を整えているのも"人"である

事業基盤――それは、事業を展開するための土台。経営戦略、経営管理、総務、人事、調達など、いわゆるコーポレート機能である。会社の規模によって内容に違いはあれども事業基盤が存在しない会社はない。

2026年現在、中部電力グループには数多くの事業会社が存在している。事業の多角化を進める中で、新会社を設立することが増えているためだ。事業基盤支援部が設立される前は、前身のマネジメントサービス本部で経理・人事業務を中心に部分的に新しい会社の経営関係業務などのサポートをおこなっていたが、業務を進める中で、社内からは「もっとサポート領域を広げて欲しい」、「設立時からサポートしてほしい」との声が増えていった。会社運営の基盤を支える人事・労務、総務、経理、法務、情報システムといった管理間接部門は、会社の規模に関わらず、どんな会社でも必要になる業務だ。専門的な知識を持つ部隊を作り、そこに必要な手続きや業務を集めて担うことができれば、各社がより円滑に会社を運営することができる。さらに一つの会社で得た知見を、他の会社でも活用できればより効率が良くなる。こういった背景から、守備範囲を広げることとなり、事業基盤支援部は誕生した。

その設立価値を周囲に広く伝えるべく、事業基盤支援部は3つのスローガンを掲げている。
●変える・支える・切り拓く
●枠を超えて、未来を描く
●変える力になる

「会社・部門の枠を超えて管理間接部門業務のアップデートを目指しています。業務効率化はもちろん、近い将来訪れる担い手不足への対応も含まれています。不要業務の見直し・廃止、IT技術を活用した業務プロセスの再設計、社外パートナーとの協働による最適な業務再配置など、業務体制そのものを全体最適の視点で作り直すことが私たちの役割です。課題を指摘したり、指示をしたりするのではなく、具体的な実務支援までおこなうところが新たな価値であり、グループの持続的成長を支える新しい機能になりたいと考えています。」(T部長)

■当グループに最適な事業基盤支援をつくる

近年、多くの企業で人事・経理領域の業務シェアード(注1)や、業務のDXが急速に進んでいる。業務シェアードの推進という面では、当社はその中でも後発にあたる。だが、後発だからこその利点もあった。他社の先行事例を元に、当グループには何が必要なのか、しっかりと吟味することができた。
(注1)複数の部門やグループ会社でおこなわれる間接業務を集約し、効率化やコスト削減を図る手法

○本社機能としての運営形態(本社型シェアード)
○事業領域拡大への伴走支援
○デジタル化支援まで幅広く担う独自のスタイル

当社の事業基盤支援部の大きな特徴は、管理間接業務や職場環境のかいぜん・新規構築に留まらず、会社設立の支援からその後の運用まで幅広い基盤業務をトータルに支えられることにある。これは、各社が実際にどのような課題を抱えているかを考えた結果だ。

「私たちの役目は、今ある隙間を埋めることです。現場では、常に新たな困りごとが発生します。その困りごとを見つけてはそこをコツコツ埋めにいっているイメージです。最初は人事・経理領域のシェアードからスタートしましたが、話を聞いてみるとDX対応に手が回らない、会社設立の手続きが分からない、という声がありました。各社の皆さんには、それぞれの本業に集中して得意分野で思いっきり勝負してきてほしいと思っています。そのために、手間がかかる周辺の業務は我々がまとめて引き受けましょうという形で守備範囲が広がっていきました。」(T部長)

事業基盤支援部が動くことで、今までうまく回っていなかった業務がスムーズに回り出す。新たな事業を成功させることは難しい。挑戦する事業のすぐそばで共に課題に向き合い、その成功確率を上げる新たなパートナーとなることを目指している。

CHAPTER 2

会社の風通しを良くし、挑戦しやすい環境をつくる

この仕事に大切なことは何か。そう尋ねると専門的な知識やスキルはもちろんだが、それ以上に信頼関係の構築だと、全員が口を揃えた。
中部電力グループ内にこれまでなかった、グループ内の共通業務を引き受ける部門。しかし、仕事の成立はあくまでも相手のニーズあってこそ。自分たちに何ができるのか、それによってどういった効果がもたらされるのか、地道に各社・各部門へアピールを重ねている。部門開設から1年が経過した頃には、積み重ねてきた実績を元に「それならうちも」との声が増えていった。

自身の実務につながるからこそ、新しいものに警戒心が強いのは社内であっても当然だとT部長は語る。実は、過去にも経理部門が、シェアードに乗り出していた時代があった。

「当時は今と時代が違いました。中部電力の考えを各社に当てはめてしまうような一面もあったかもしれません。でも今は違う。各社の事業規模にあったシステムを選び、その会社ならではのやり方に合わせて伴走していくことを大切にしています。」(T部長)

もちろんそれだけで、支援につながるわけではない。そこには、メンバー一人ひとりの努力・工夫があった。

■仕事に線は引かない、その思いで前に進む

「この仕事は、担当範囲の業務だけをこなして終わり、というものではありません。まずは悩みを共有してもらうことが大切。自分たちの仕事のこととなると、例えグループ会社であっても他社には打ち明けづらいものです。だからこそ、契約対象外の業務に関する困りごとであっても耳を傾ける姿勢を大事にしています。」(人事チーム:Y)

「仕事に線を引かない」それは、事業基盤支援部に所属するメンバーの一貫した姿勢だ。一般的に縦割りの組織では、経理担当なら経理の話だけ、人事担当なら人事の話だけ、というように、領域ごとに線が引かれがちになる。当社でも縦割り業務の傾向が強く、これまでは部門や会社を超えた連携には関係者間の調整に多くの時間を要していた。しかし、現在、業務は複雑に連動しており、課題は一つの領域だけでは完結しない。課題解決の糸口がまったく別の領域にあることも珍しくない。こうした状況の中で、調整に多大な時間を使うことは、競争力の低下につながりかねない。事業基盤支援部の設立は、こうした時代の変化に対応するため、組織や専門領域の枠を超えて課題に向き合う、新たな組織・機能のあり方を生み出す挑戦でもあるのだ。

「事業基盤支援部では、担当する専門領域に限らず部全体でトータルにグループ会社を支援できる体制が敷かれています。自分の領域外であっても部署内の他グループと連携したり、業務を引き継いだりすることで、当部で一貫してサポートが可能になることもあります。私の場合も、次のフェーズでは人事チームに課題を引き継ぐなど、横断して仕事を進めることは日常的です。もしかすると、それをきっかけに悩みの共通項が見つかり、新しいサービスが生まれる可能性もありますから。」(企画チーム:K)

線を引かずに業務に向き合う姿勢が、あらゆる壁を自然と取り払っていく。
だからこそ事業基盤支援部は、"できる範囲の支援"ではなく、"本当に必要とされる支援"を提供できるのだ。

■事業基盤支援部に連絡すればなんとかしてくれる、そんな存在を目指して

中部電力3社をはじめとして、グループ各社の従業員一人ひとりが自分の仕事に集中し、挑戦に全力投球できるように必要となる支援を提供する。まさに挑戦を支えることが、事業基盤支援部の挑戦だ。

「中部電力グループは大きな組織です。企業規模が大きくなれば必然的に生じる課題ではありますが、縦割り組織では解決しきれない小さな課題がいくつも隙間のように存在しています。隙間をそのまま残してしまうとつまずくもとになってしまいますが、隙間が埋まれば地盤は強固になり前に進みやすくなります。その結果、変化が激しい時代を進む強い力が生まれる。私たちは、グループのそんな力を生み出す役割を果たしていきたい。部内全員がその共通意識を持って取り組んでくれています。」(T部長)

登山に例えるならば、麓から登れば5合目まで到着するのもやっとかもしれない。しかし、ロープウェイや車で5合目まで簡単に到達でき、そこから登り始めたら登頂は容易になり、そこで培ったノウハウを活かしてさらに高い山にも登れるようになるかもしれない。それと同じように、分散してうまく活用できない状態にあった事業基盤に関わるノウハウを、事業基盤支援部がまとめて積み上げていき、事業基盤の構築・運営につながる部分をサポートすることができれば、麓から登る必要はなくなり、より高みを目指していけるということだ。電力事業はもちろん、新事業にも守備範囲は広がり、登らなければならない山は増え、その一つひとつの高さも高くなっている。我々の取り組みを知ってもらい、必要な時に頼ってもらえるような流れをみんなでつくっていきたいとT部長は語った。

「他社を見ても、経理や人事業務のシェアード化を進めている会社はありますが、当社のように事業会社の立ち上げからデジタル化の支援までワンストップで事業基盤を支援する部門はありません。今、私たちは会社や部門の枠を超えようとしています。目指すは、新たな時代に対応するための新たな管理間接部門です。当部に所属した社員には、働きがいと成長はお約束できます。新しい事務系のキャリア形成の選択肢として、新卒、キャリア採用、マイキャリア公募(注2)と多くの人に関心を持ってもらえる存在になっていきたいと思っています。」(T部長)
(注2)社員の自律的なキャリア形成を支援する当社の社内公募制度。「社員から手を挙げる」形で、自身の望む業務に挑戦できる。

すでに社内にあるさまざまな部門との人事ローテーションを通じて総合力のある事務系人財を育成できる部門にしていきたい。T部長の想いを受け取るように、部門メンバーはビジョンを明確に、さまざまな業務に取り組んでいる。
後編では一人ひとりのメンバーの業務への思いに迫る。

> 後編へ続く

(掲載内容は、取材当時のものです。)

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