プレスリリース
節水型乾田直播水稲栽培の実証結果ならびに生産した米の販売先決定
2025年11月18日
中部電力株式会社
当社は、環境価値を付与した米のサプライチェーンの構築に向けて、株式会社NEWGREEN(代表取締役:山中 大介・中條 大希、所在地:東京都、以下「NEWGREEN」)に出資し、水稲の節水型乾田直播水稲栽培(以下「本栽培方法」)の実証を進めております(2025年5月30日お知らせ済み)。
この度、本栽培方法により愛知県で収穫した米(品種名:あいちのかおり)を、JAあいち経済連を通じて、社員食堂・給食事業を展開するエームサービス株式会社(代表取締役社長:小谷 周、所在地:東京都、以下「エームサービス」)へ販売することとなりましたので、お知らせいたします。
今回の実証は、2025年1月から、愛知県、三重県、長野県の3か所で実施しており、2025年10月までに収穫をおこないました。その結果、発芽率や雑草の管理、記録的な猛暑や水不足などの課題はありましたが、愛知県で収穫した「あいちのかおり」の収量が約5,000kg、労働時間は慣行栽培と比べ15%程度の削減となりました。なお、農産物検査では「2等米」に格付けされ、食味分析をした結果、水分量などの値が一般的な米と同程度となりました。
また、愛知県で収穫した「あいちのかおり」のうち4,350kgは、エームサービスへ販売され、愛知県内企業の社員食堂へ提供する協議が進んでおります。こうした取り組みにより、本栽培方法で生産する米の普及拡大に繋がるものと考えております。
今後も、事業化を見据えて、引き続き中部エリアを中心とした産地の拡大に取り組むとともに、来年度に関しては、三重県多気町にて本栽培方法による温室効果ガス削減量を可視化・価値化するサプライチェーンに関わるパイロットプロジェクトに参画する予定です。
当社は、生産性が高く環境負荷を低減できる本栽培方法による米生産を通じて、農業分野の社会課題の解決に繋がる食糧インフラを構築し、持続可能で暮らしやすい社会の実現とSDGsの達成に貢献してまいります。
以上