プレスリリース
六ヶ所再処理工場で回収されるプルトニウムの利用計画(平成22年度)の見直しについて
2010年09月17日
中部電力株式会社
当社は、日本原燃株式会社六ヶ所再処理工場で回収されるプルトニウム(注1)について、その利用計画を明確にし、透明性を確保する観点から、毎年度、回収に先立ち利用計画をお知らせすること(注2)としており、平成22年度分の利用計画を本年3月15日に公表しています。
このたび、9月10日に日本原燃株式会社六ヶ所再処理工場のしゅん工時期が、平成22年10月から平成24年10月に延期されたことを踏まえ、平成22年度分の利用計画を見直しましたのでお知らせします。
なお、プルトニウム利用計画のより一層の透明性確保とわかりやすさの観点から、今回の利用計画の見直しより、プルトニウム所有量をkg単位で示すことといたしました。
【プルトニウム利用計画(平成22年度)の見直し内容】
項目 |
見直し前 |
見直し後 |
---|---|---|
22年度回収量 |
0.0トン |
|
22年度末保有量 |
0.2トン |
182kg |
(注1)六ヶ所再処理工場は、平成18年3月から使用済燃料を使用したアクティブ試験を実施しており、同試験の実施に伴いプルトニウムが回収されております。
(注2)プルトニウムの利用計画については、「我が国におけるプルトニウム利用の基本的な考え方について」(平成15年8月5日原子力委員会決定)において、電気事業者が公表することとなっております。
別紙
以上
別紙1
六ヶ所再処理工場回収プルトニウム利用計画(平成22年度、見直し後)
所有者 |
所有量(kgPuf)(注1) |
利用目的(軽水炉燃料として利用) |
||||
---|---|---|---|---|---|---|
21年度末保有量 |
22年度回収予想量 |
22年度末保有予想量 |
利用場所(注2) |
年間利用目安量(注3) |
利用開始時期(注4)および利用に要する期間の目途(注5) |
|
中部電力 |
182 |
|
182 |
浜岡原子力発電所4号機 |
0.4 |
平成27年度以降 |
(注)kgPufは、核分裂性プルトニウムの重量であり、小数点第1位を四捨五入しているため、表記上0となる場合や合計が合わない場合があります。なお、ここで扱う核分裂性プルトニウムは、プルトニウム239、プルトニウム241をさします。
(それぞれの項目についての説明)
(注1)「所有量」には平成21年度末までの核分裂性プルトニウム保有量、平成22年度に六ヶ所再処理工場で回収される核分裂性プルトニウム量および、その合計値である平成22年度末までの核分裂性プルトニウム保有予想量を記載しています。なお、回収されたプルトニウムは、各電気事業者が六ヶ所再処理工場に搬入した使用済燃料に含まれる核分裂性プルトニウムの量に応じて、各電気事業者に割り当てられることとなっています。
日本原燃株式会社が、平成22年度におこなう使用済燃料の再処理量を変更(80トンから0トン)したことにより、当社の「22年度末保有予想量」は前回(平成22年3月15日公表)の約0.2トン(217kg)から182kgとなります。
(注2)「利用場所」は、浜岡原子力発電所4号機です。
ただし、浜岡原子力発電所4号機による利用の他、一部は電源開発株式会社あるいは日本原子力研究開発機構に譲渡する場合があり、具体的な譲渡量については決定後に公表します。
(注3)「年間利用目安量」は、浜岡原子力発電所4号機で、1年あたりに利用するMOX燃料に含まれる核分裂性プルトニウムの量であり、約0.4トンです。
なお、この利用量には海外で回収されたプルトニウムの利用量が含まれる場合もあります。
(注4)「利用開始時期」は、六ヶ所MOX燃料加工工場のしゅん工予定時期の平成27年度以降としています。
それまでの間は、プルトニウムは六ヶ所再処理工場でウラン・プルトニウム混合酸化物の形態で保管・管理されます。
(注5)「利用に要する期間の目途」は、「22年度末保有予想量」を「年間利用目安量」で除した年数(約0.5年)を表すことによって、利用期間としての年数を示しています。
ただし、電源開発株式会社などへの譲渡が見込まれること、年間利用目安量に海外回収プルトニウムが含まれる場合もあることなどにより、必ずしも実際の利用期間とは一致しないことがあります。
当社は、平成22年6月末現在、国内に約381kg(日本原子力研究開発機構に約83kg、日本原燃株式会社に約154kg、浜岡原子力発電所にフランスのメロックス工場で加工されたMOX燃料28体として約145kg)、海外に約2,169kg(フランスに約1,551kg、イギリスに約618kg)の核分裂性プルトニウム量を所有しています。海外に保有しているプルトニウムは、原則として海外でMOX燃料に加工して利用することとしており、平成22年度から浜岡原子力発電所4号機で利用していく計画としています。なお、フランスに保有している核分裂性プルトニウムのうち、約0.1トンを電源開発株式会社に譲渡する予定です。