プレスリリース

プレスリリース

駿河湾の地震を踏まえた浜岡原子力発電所5号機の耐震安全性への影響確認等について

2010年12月15日
中部電力株式会社

記事をシェアする

当社は、昨年8月に発生した駿河湾の地震において、浜岡原子力発電所5号機の観測記録が他号機に比べて大きかったことの要因分析および駿河湾の地震を踏まえた5号機の耐震安全性への影響確認を行い、国のワーキンググループ(注1)の場で報告してまいりました。
このたび、これまでに当社がワーキンググループに報告してきた内容をとりまとめましたのでお知らせいたします。

国のワーキンググループに報告した概要は、次のとおりです。

  1. 5号機の観測記録が他号機に比べて大きかったことについて、同号機の下方からやや東方の地下浅部に確認された低速度層(注2)が主要因と推定しました。
  2. 駿河湾の地震を踏まえた5号機の耐震安全性への影響確認については、地震観測記録の分析から現時点で確認できた事項を踏まえ、想定東海地震(注3)に対して増幅の影響を暫定的に反映した場合においても、5号機の耐震設計上重要な施設の機能維持に支障がないことを確認しました。
    また、5号機の耐震安全性に対する説明性のより一層の向上の観点から、仮想的東海地震(注4)に対して耐震余裕の検討をした結果、仮想的東海地震に対して増幅の影響を仮に考慮した場合においても、耐震設計上重要な主な施設の機能維持に支障がないことを確認しました。

また、本内容につきましては、12月3日に国による審議状況の整理が行われました。
本日、これらの内容について、御前崎市議会に説明を行っており、今後も地元の皆さまへのご説明を行った上で、5号機の運転を再開したいと考えております。

なお、新耐震設計審査指針に照らした5号機の耐震安全性評価につきましては、現在実施している地下構造調査の結果等を踏まえ、駿河湾の地震において得られた知見を更に明確にした上で、評価を進めてまいります。

(注1)国のワーキンググループとは、総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会耐震・構造設計小委員会の、 地震・津波、地質・地盤合同ワーキンググループおよび構造ワーキンググループのことです。

(注2)低速度層とは、地震波であるS波の速度が周囲の岩盤に比べて3割程度低下している岩盤のことです。

(注3)想定東海地震とは、駿河トラフで周期的に発生する海溝型地震で、1854年の安政東海地震の震源域のうち、1944年の東南海地震で震源域とならなかった領域を震源域とする地震をいいます。

(注4)仮想的東海地震とは、基準地震動の策定におけるより厳しい条件として、想定東海地震についてアスペリティ(震源域のうち、特に大きな地震動を発生させる部分)を仮想的に浜岡原子力発電所の敷地直下に配置したケースの地震をいいます。

別紙

以上

ページトップへ