定例記者会見
定例記者会見
2025年9月度 定例記者会見 林社長挨拶
2025年09月26日
中部電力株式会社
まず、先日の台風15号により被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
台風の通過に伴う竜巻などの影響により、静岡県を中心に、最大で約1万8千戸のお客さまが停電しました。
多くのお客さまに、長時間にわたり、ご不便とご迷惑をお掛けしましたこと、この場をお借りしましてお詫び申し上げます。
当社グループとしましては、今後も、地震や台風などの災害が発生した際には、国や自治体などとも連携し、早期復旧に向けた対応に取り組んでまいります。どうぞよろしくお願いします。
- この夏の電力需給
- テクノフェア2025
本日、私からは、
について、お話しします。
この夏の電力需給
- この夏は7月および8月の名古屋の平均気温が昨年を上回り過去最高となるなど、記録的な猛暑となりました。
- 中部エリアの電力需給においては9月2日の14時台に2,463万kWを記録し、今夏の一点最大需要電力となりました。
- また、9月3日14時30分台には、太陽光発電の出力が想定を下回ったことや電源トラブルによる供給力の減少などにより、中部エリアの予備率が3%を下回る見通しとなったことから、電力融通を受けました。
- 9月も終わりに近づきましたが、これまで発電設備の運転・保守を確実に実施してきたこと、お客さまにエネルギーの効率的なご使用に取り組んでいただいたこと、他の一般送配電事業者より電力融通を受けたことにより、この夏の電力需給は、安定供給に最低限必要とされる広域予備率3%を確保し、安定的に電気をお届けすることができました。
- 中部エリアのご家庭や企業のお客さまにおかれましては、無理のない範囲でエネルギーの効率的なご使用にご協力いただき、この場をお借りしましてお礼申し上げます。
- 当社グループは、引き続き、設備トラブルにより供給力を減少させることがないよう、発電所ならびに送変電設備や周波数変換所などの運転・保守を確実に実施するとともに、お客さまに効率的に電気をお使いいただけるサービスを提供することで、安定供給に万全を期してまいります。
資料
テクノフェア2025
- 次に、「テクノフェア2025」について、お話しします。
- 当社の技術開発本部は、その前身である総合技術研究所が1965年に設立されて以来、本年6月1日で60周年を迎えました。
- 高度経済成長期における電力需要増大への対応、公害などの環境問題への対応、エネルギーの効率的利用など、その時々の時代背景・社会的要請に応じた研究に取り組んでまいりました。
- 現在は、経営ビジョン2.0の達成に向け、DXの活用や再生可能エネルギーの拡大、エネルギープラットフォームによる価値提供など、重点7分野での研究開発を推進しております。
- 当社は、グループの技術開発の取り組みをご紹介することを目的として、テクノフェアを毎年開催しております。
- 今年は、「イノベーションのタネ~未来に実る、共創を咲かせる。~」をテーマに掲げ、10月30日、31日の2日間、名古屋市緑区に所在する技術開発本部において開催します。
- 本日は、見どころとなる研究を1点ご紹介します。
- 再生可能エネルギーのさらなる導入拡大や、電気自動車の普及に伴い、それらが接続される配電系統では、今後、様々な課題の発生が想定されています。
- そのような課題への対応に向けて、当社では、実際の配電系統環境に近いフィールドでの試験が有用であると考えております。
- 当社は、このたび、技術開発本部の敷地内において、実物の配電設備を用いたグリッド試験設備とその制御システムの構築を完了し、本日、大高グリッドの運用を開始しました。
- 大高グリッドでは、配電系統の新型制御方式の実証や、蓄電池・太陽光発電・電気自動車バッテリーを活用したエネルギーマネジメントの検証など、様々な研究を実施することができます。
- 当社は、大高グリッドを共創の場と位置付け、自社内での利用に留まらず、産業界や研究機関の皆さまに広くご活用いただきたいと考えております。
- テクノフェアにおいては、大高グリッドの実際の設備と、その制御システムであるEMS、つまりエネルギーマネジメントシステムをご紹介します。
- また、こうしたエネルギーマネジメントの知見を活用した、お客さまの設備でも導入いただけるシステム「中部電力EMS」もあわせてご紹介する予定です。
- 当社は、多くの企業や自治体、教育・研究機関の皆さまとともに取り組みを進めることで、大きな効果が得られると考えております。
- 今年度も、多くの皆さまにテクノフェアにお越しいただくことを願うとともに、未来のイノベーションに向けて共に挑戦する共創パートナーさまとの出会いを期待しております。
- 私からは以上です。
資料
以上